3 日 目
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朝は空が明るくなり始めた4時30分ごろ起こされた。町の防災放送があったためだ。利尻礼文地方の大雨・洪水警報が引き続き発令されていること、礼文林道が閉鎖されたということなどが放送された。 このあと、この日の予定を考えた。8時45分の船で稚内に戻って、観光だ。一方、帰路に使う関空行きの便が定時運行されるかも、ANAモバイルで調べた。台風は九州を北上する気配なので、大丈夫だとは思うが、気が気でない。 こういうとき、「旅割」という安いチケットは、変更がきかないから不便だ。変更できるのなら、稚内についた後、すぐに空港へ直行。羽田経由で帰るというものだ。追加の費用はやむを得ない。だが、「旅割」なので、変更すれば、半額がキャンセル料にかかる。これはつらいので、予定通り関空行きに搭乗することにした。 |
![]() この日の朝食も、バイキング形式だったが、料理の種類が豊富でよかった。左上には、ホタテの八宝菜、大皿のなかには、カニコロッケがあるあたり、漁港らしさを感じさせる朝食内容だ。 |
8時に港まで送ってもらい、船を待った。稚内からの船が少し遅れて入港したが、客の入れかえをおこなって、定時に出発した。 稚内まで2時間弱、揺れを心配したが、さほどの激しい揺れはなく、稚内まで戻ることができた。 当初、午前中は礼文島ハイキングを考えていたが、この場合、稚内では観光時間ゼロで空港に直行だった。だが、朝一番の便にしたため、稚内で5時間程度の余裕がでた。どうするかを、船内で考えていたらもう到着。 |
![]() そのあとは、稚内公園へ。以前、稚内に来たときは、冬で吹雪いていたために、山上の公園には近づけなかた。それで、まず、坂道を20分ばかり歩いて、公園へ。 左は、氷雪の門。樺太への望郷の思いで建てられたもの。人の像は、樺太を望むように建っているが、まったく島影を見ることはできない天候だ。 |
右は、公園から見た市街地。港がよく見える。
左は、南極地域学術観測隊樺太犬供養塔。昭和35年の第1回南極観測隊に同行した15頭の樺太犬を供養するもの。このうち、1年間、南極で越冬で生き延びていたタロ、ジロは有名だ。 |
さらに、15分ほど歩いたとことにある北海道開基百年記念塔に向かった。歩き始めてしばらくすると、すごい霧に覆われた。 不安になったものの、案内板では開館していると書いてあるので、歩いていった。天気がよければ、遠くからでも目立つはずの塔だが、すぐそばに行くまでどこにあるのかわからなかった。 一応、エレベータで塔の上に上がり、霧だけを見た。塔の下部は、北方記念館になっていて、かなり見ごたえがある。 |
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樺太コーナーや戦前の稚内の写真のコーナーもゆっくりと見た。 |
![]() 昼食は、バックパッカーなどの旅人に知られた店という「お天気屋」という喫茶店でとった。メニューを見ると、面白いネーミングの料理が並んでいるが、そのなかで、リシリアンカレーを注文。 なぜ、リシリアンなのか。利尻富士に似た盛り付けのドライカレーだからからだった。 |
落書き帳があったり、鉄道写真が展示してあったり、また行ってみたい店だった。 カレーだけでは物たらなかったので、稚内駅の中の立ち食いそば屋でも腹ごしらえ。
稚内駅は以前やってきたときのままの姿。だが、夜行列車や天北線が姿を消して寂しい感じがする。
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なんとか、バスに間に合った。50分かけて宗谷岬に向かった。右は、宗谷岬で下車時に撮影したもの。
日本最北端の地の塔は、以前と変わらないが、周囲の様子は 様変わり。売店などが増え、賑やかになっている。 |
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間宮林蔵の立像もある。これは、以前来たときにあったのかどうか思い出せない。
フランスへ1万km強、石垣へ2800km。この距離を比べて、案外、日本も大きいなぁって感じた。
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岬の背後の丘に建つ、旧海軍の見張り台。ここから宗谷海峡を監視していたという。
1983年の大韓航空機撃墜事件の犠牲者の慰霊碑である、祈りの塔。 |
15時8分のバスに乗るため、宗谷岬では忙しかった。雨はやんでいたので、25分ほど乗った自動車学校前で下車。ここから2kmほど歩いて空港に向かった。
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![]() 左は、ロシア語の表示入りの標識。
30分ほど歩いて空港ターミナルに到着。途中、花はあまり咲いていなかったが、19度と涼しくて気持ちよく歩けた。 |
![]() 16時45分発の関空行き。心配していた遅れなどはなく、定刻どおり飛んだ。 乗客は30人以下ととても少なかった。もともと少なかったのか、それとも台風に関係して、キャンセルや便の変更をした人が多かったためか、気になる。 無事に関空到着。関空はこの日から第2滑走路を使用開始したが、搭乗機も第2滑走路に着陸した。第1にくらべて、ターミナルから遠く、ゲートまでの時間がかかるのが残念だ。ともあれ、無事に旅行終了だ。 |
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