パ レ ン ケ

 

ジャングル探検気分で遺跡めぐり

メキシコへやってきてから初の夜行バスに乗車。一年前にトルコで何度か夜行バスに乗車しており、そのさい夜中でも3時間くらいおきにドライブインなどで停車し、ほとんどの客は下車していたので、メキシコでも同じようになっているのかなと思っていたら、全然違っていた。夜行バスであっても、途中立ち寄るバスターミナル以外で停車して客が降りられるという場合はほとんどないのだ。トイレは車内のを利用するようになっている。パレンケ行きに乗った時点では、車内のトイレが使えるのかどうかも定かじゃなかった。

夜行バスは8時間かかって、夜があけたばかりの6時にパレンケに到着した。その間、一度だけ、途中のバスターミナルで降りてトイレを利用したが、それ以外はずっと座り続けていた。だからバスを降りた瞬間はとても開放的な気分になる。パレンケのターミナルはとても小さく、待合室のある少し大きめの停留所といった感じだった。 (画像は昼前の撮影)

この日は、バス便の状況に応じてビジャエルモッサまでまで行き、泊まるつもりをしていた。時刻表を見ると、ビジャエルモッサまでのバスの本数は多く、1時間に1本程度はあるようだったので、パレンケ遺跡から戻ってきてから、直近のバスのチケットを買って乗車することにした。

ターミナルで荷物を預け、コレクティーボ(数人が乗車できる程度のバンを利用した乗合の車)の乗場に向かう。車のそばまで行くと、ルイナス(遺跡)?と声がかかり、乗るように言われる。満員になるごとに発車しているようだが、他には1人しか乗っていない状態から満員になるまで15分くらいかかった。

ようやく動きだしたコレクティーボの客は、ほとんどが遺跡などへ働きに行く地元の人たちだった。 パレンケ遺跡についたのは7時半すぎ。7ペソを運転手に払う。開場まで少し間がある。この間に、準備中のような屋台で朝食。野菜の煮込みで骨付きの豚も入っていたが、豚は固くて食べられず、野菜だけを食べた。

8時になってからチケットが売り出される。38ペソ。少し並んだので入場は8時10分ごろ。入口を入ってまず現れるのは、頭骸骨の神殿と碑文の神殿。

碑文の神殿は、階段をあがることはできない。かなり急な階段なんで、上れたとしても苦労することは必至だ。この神殿の地下には墓があるとのことで、出土物は博物館にある。画像で、手前の遺跡が碑文の神殿、一番 右の遺跡が頭蓋骨の神殿。

続いて、パレンケ遺跡のメインともいえる、宮殿に上る。こちらは、上ることができるが、保存状態はやや悪く、建物は一部が残っているだけである。宮殿の中には、4階建ての天体観測塔(下の画像では右上の建物)が残っている。

天体観測塔は四角い形をしていて、メキシコではほかでみられない形をしている。宮殿の中庭を取り囲む通路の天井には壁画が残っているということだが、よくわからなかった。天井は、中央部が特に高くなるような形をしているのも興味深い。

宮殿より奥の小高い丘の上にもいくつかの遺跡があるので行ってみた。宮殿の裏側から上り道があり、上がったところに太陽の神殿、次に十字架の神殿、一番高いところに葉の十字架の神殿がある。

下の画像は、太陽の神殿。あまり高くはないが、階段の下までやってくるのに、かなりの高さを上らなければならなかったので、これだけの階段であっても苦しかった。

左は十字架の神殿、右は葉の十字架の神殿。葉の十字架のほうが、高いのだが、階段の段差が低かったり、階段でなく坂道になっていた個所があったりして、上りやすかった。

ひとつの神殿に上るたびに休んでいたから、結構、時間がかかる。高いところから遠くを見ると、遺跡がジャングルの中にぽつんとあることがわかる。ジャングルの中にどうやって、高い建造物をつくったのだろうか不思議だ。このあと、北のグループという神殿群をみて、博物館に向かった。

博物館へは、1kmくらいあるということだが、歩いてみると、途中には、まさにジャングルの中の遺跡といえるものがいくつかあった。ジャングルの中に突然、石づくりの建物の遺跡が現れるので、探検の気分が少し味わえた。

博物館まで、途中の遺跡を見たりしていると30分くらいかった。博物館には遺跡のチケットで入場できる。意外と大きく、新しいミュージアムであった。

帰りは、博物館の前からコレクティーボに乗った。バスターミナルのそばで降りることができ、行きのように歩く必要はなかった。3時間ほど遺跡と博物館にいて、バスターミナルに戻ったのが11時半。ちょうど11時45分にビジャエルモッサ行きのバスがあった。バスのチケットを買い、バス車中で食べるパンと飲物を買い、荷物を受けっていると、あたりが急にさわがしくなってきた。外に出てみると、お祭りであろうかよくわからないが、にぎやかな行進がおこなわれていた。

行進の写真を撮り終えるともうバス乗車であった。バスはほぼ満員であった。発車寸前だったのにチケット買えてラッキーであった。昼食を食べたあとは、ビデオの音も気にせず、ひたすら眠っていた。気がつくと、もうバスはビジャエルモッサの市内を走っていた。14時、ビジャエルモッサのバスターミナルに到着。

はじめは、この町に1泊するつもりだったが、タクシーを使って急いでまわれば、ラベンタ遺跡公園と人類学地方博物館を見て、夜行バスでオアハカに行けるんじゃないかと思いはじめ、この日も夜行バスにした。すぐにバスチケットを購入。バスは18時の出発だった。

まずは、タクシーでラベンタ遺跡公園に行った。5分ほどで到着。同じ敷地内に、自然歴史博物館と動物園がある。時間の関係で自然歴史博物館はカット。動物園は遺跡公園と同じ入場券ではいり、遺跡公園に行くには動物園エリアを通過していくので、結果的に行くことになる。

ラベンタ遺跡公園は、ラベンタ遺跡から出土した石像を屋外に展示した公園だ。石像は30近くあり、木々の間におかれているので、探検気分も味わえる。石像を順番に見ていくコースがあり、普通に歩いても30分くらいかかる。実際は休憩したりしていたので、1時間ほどラベンタ遺跡公園の見学にかかった。

ラベンタ遺跡公園からタクシーで人類学地方博物館に向かった。こちらも近くの遺跡で出土したものの展示が中心であった。見学というより、涼しい館内で休むのに時間をとったような感じだった。

タクシーでバスターミナルに戻ると17時20分。3時間で2個所を見学。これでビジャエルモッサはおしまい。町歩きが全然できなかったのが残念であった。バスターミナルのそばのタコス屋で軽く夕食をとってから、夜行バスに乗り込んだ。

 

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