1日目 ガウディの建築めぐり

 

 

 チュニジア旅行の帰途、フランクフルトからバルセロナにちょこっと立ち寄った。

 

 

 

  サンドイッチはハムとチーズのどちらか。チーズを選んだ。

 バルセロナ行きの始発便を利用できたので、午前中には到着できて、午後はフルで観光できるのがありがたい。

 バルセロナ・プラット空港着。スペインのガイドブックは、地球の歩き方の09-10年版(09年3月発行)を持っていった。バルセロナ到着の前に、バルセロナの空港にについても読んでおいた。ターミナルはA.B.Cと別れていて、BとCの間に国鉄駅があると。

 ところが到着してみて、到着ターミナルがBなのかCなのかよくわからない。そして国鉄駅がどこにあるのかよくわからなかった。うろうろした挙句、空港職員に尋ねて列車はない、バスに乗れということなので、わけもわからず言われたバスに乗った。
 バスはターミナル間の連絡バスだった。乗車してみてようやく事態がわかった。滑走路をはさんで以前からのA.B.Cのターミナルの反対側の位置に新ターミナルができていたのだ。新旧ターミナルの距離は滑走路をはさんで2kmほどだが、連絡バスは滑走路の端まで行って回ってくるので、乗車時間も15分ほどかかった。

 ようやく旧ターミナルに着き、国鉄(RENFE)駅に向かうことができた。結局、うろうろしていた時間とバスの乗車時間を合わせ30分以上。(左は旧ターミナルに着いたところ)
 さらに、200mほどの通路を通って国鉄駅に着いて判明したのは、連絡バスにそのまま乗っていれば、駅までこれたこと。帰りは駅から連絡バスに乗ろう。さらに、奇妙なことに新ターミナルはT1、旧ターミナルはT2なんてややこしいことになっている。そしてT2がA.B.Cに別れているのだ。

 新ターミナルは主にスターアライアンス系列の航空会社が集約されている感じだった。ターミナル間がとても離れているので、時間がせまっているときに間違えると乗り遅れる心配があるので注意が必要だ。
      で最新のガイドブックにも掲載されていなかった理由は、帰国してから判明。新ターミナルは何と6月に開業したばかりということだった。確かにとてもきれいではあった。

   さて、バルセロナで国鉄の中央駅の役割をになっているサンツ駅までは20分。

 

 

  長距離列車は入場口で荷物検査があるようだが、近郊線はノーチェックのようだ。

 サンツ駅でスーツケースをコインロッカーに預けた。リュックも軽くして一部はロッカーへ。身軽になって、市内の観光へ。 

 
 まずは、地下鉄5号線で15分ほどのサグラダファミリア駅へ。駅を出ると、すぐのところにサグラダファミリアがある。

 

     駅を出た後、まずは水を求めに店に入ったのだが、高っ!  チュニジアの値段感覚から切り替えねば、、なんでもおよそ3倍くらいかな。

 (1)サグラダ・ファミリア

 カッコつき番号はバルセロナで訪問した建築の順番です。

 これだけ行列ができているとは、、

 サグラダ・ファミリアに行って驚いたのは、その威容ではなく、長〜い行列だった。30分ほど並んで、やっと中に入れた。

 画像はうまく撮れない。あまりにも高すぎて、近くでは1枚に収まりきらないのだ。

 入場料金も高っ! グエル公園のガウディ博物館と合わせて13ユーロ(約1700円)。
 

 左左 塔の先端部が入るように撮影したもの。

 左右 塔の先端部をズームで撮影したもの。

 先端部がカラフルに色どられた奇妙なデザインになっていることは、現地にきて初めて知った。

 左左 受難の門。左下の最後の晩餐から右上のイエスの埋葬までがSの字を逆にたどる形で配置されている。中心の彫刻はイエスの顔をふいたタオルにイエスの顔が写っているのをあらわしている。

 左右 内部のステンドグラス。やさしい光が入り込んでいた。

 左左 中に入って、サグラダファミリアが工事継続中だということの意味がわかった。確かに工事中だ。聖堂内では工事が延々と続いているわけか。これには驚き。それにしても、工事中の建物がこれだけ人気があるとは、、

 左右 工事現場の天井を見上げたところ。

 中のエレベータもまた長〜い行列。なんとこちらは1時間半待ち。その時間を書いた看板に目を見張った。エレベータで塔の上には行きたいけれども、これだけ待つわけには行かない。ほかにも行きたいところはいろいろあって、バルセロナの滞在はわずか2泊だけだから。

 ぐるっと回って、地下の博物館も見学。

 最後に直下から塔を見上げた。4本の塔が建っているが、塔の工事もやっている。この工事1882年に始まり、延々と続き、いつ終わるかわからないという。もっと早くできそうな気もするんだけどなぁ。どうしてできないのだろう。
 

 (2)カサ・ミラ

 次に、地下鉄5号線でディアゴナル駅へ。そして行った先は、カサ・ミラ。ここの建築の特徴は曲線ばかり。カサ・ミラは建物全体が波打ったような感じだ。

 このアパートが1910年代に作られたとはとても思えない。現代でも最先端をいくような奇抜なデザインに見とれた。ここは今も住人がいる現役のアパートだという。内部の住み勝手はどんなものか気になる。

 ここも、すごい行列。やはり30分ほど並んだ。これだけ並ぶのは計算外だった。ここも入場料は高く9.5ユーロ(約1300円)。

 中には円形の吹きぬけが2つある。不規則な形をしたカサ・ミラだが、吹き抜けの部分に面している窓の配置はきれいに並んでいて、逆になぜ?って思ってしまう。

 屋上に上がった。地上から見ると、山のようなものがそびえていると思っていた。実は、今は置かれてないが、以前は貯水槽のあった建物でびっくり。

 さらに、下からは見えなかったが、人の顔をデフォルメした柱もあった。それだけで、えっつ、と思ったのだが、さらに驚いたことに、それは何と煙突だという。いやはや、まるで遊園地のようだ。

  6階部分は一部の部屋が見学できる。同じ形の部屋が一個も無いという。そんな設計がよくできたものだ。建築当時の洗面所やバスタブが置かれている部屋があり、中を見ると壁は曲線になっていて、確かに、少しずつ部屋の形を変えているなぁと思った。

 (3)グエル公園

 地下鉄3号線とバスを乗継ぎ、10分ばかり坂道を上がってグエル公園へ。ここもよかった。なによりよかったのは、並ばなくても入れるから。しかも、ここは無料(博物館は必要)。客が一番多かったのはここだ。

 ただ、深夜乗継ので寝ていない自分にとっては、午後の2,3時ってのはかなりつらい時間帯だった。広い公園内を全部見て回れたのかどうか。それすら不明だ。
 

 グエル公園は不思議な公園だ。ガウディの支援者のグエルが土地を準備して、ガウディに住宅の設計をさせた。

 でも売りに出した60軒の住宅は人気がなく、売れたのは2軒。2軒とはガウディとグエルの住宅だから、実質的には1軒も売れなかったということだ。のちに市がこの土地を買い公園としたという。

 おとぎ屋敷のような建物もありディズニーも影響を受けたらしい。
 

 座るところが通路になっていたり、ベンチにいろいろな陶器の破片がくっつけられていたり、石を組み合わせて作った奇妙な柱廊があったりと楽しい仕掛けが随所に見られる。

 

 

 

 上の画像は、右の画像のギリシャ風建物の屋上になっている。

 ガウディ自身が住んだ住宅は今は博物館になっている。

 興味をひいたのは、この住宅の家具は独特で、ガウディの建築と同じく曲線ばかりで構成されていること。家具もガウディが設計したのだという。

 

 

 

 最後に、右の奇妙な柱廊の下が日陰になっていたので、しばらく休憩。そして、次のところに移動。

 (4)カサ・ビセンス

 バスと徒歩でやってきた。何やらアラベスク風の建物で、少し雰囲気が違うのでここでいいのかと思っていたら、写真を撮る人があらわれて、ここだと判明。

 街中の建物なので、正面から大きく撮影できなかった。

 ここは、今も住んでいる人がいて、内部には入れないので、外観を撮影して、次へと進んだ。

 (5)カサ・バトリョ

 地下鉄3号線を下車し、地上にあがると目の前にあった。ここもすごい行列。そして、ここの入場料は最高。何と17.5ユーロ(約2300円)。地球の歩き方に広告ページがあり、本を見せると10%割引。それでも15.75ユーロ。本にはスタンプが押された。

 ここは日本語のイヤホンがあって、それを聞きながら進むことができるのだが、説明が長すぎるので、端折ってそんどん進んでいった。

 ユニークなキノコ型の暖炉。

 

 

 

 

  2階の応接間。広い窓がありとても明るい。

 

 

 

 

 

 

  左 吹き抜け部分、上 階段

 海が基調となっていて、色は青が多く用いられている。

 ここの屋上にも、奇妙なものがずらり。

 でも、カサ・ミラに比べるとおとなしい感じだで、カサ:ミラを先に見てしまった眼には物足らない印象だった。

 

 

 

 

 屋根裏の部分はアーチの並ぶ廊下になっている。

 (6)グエル邸

 地下鉄3号線で繁華街のリセウへ移動。ここは、繁華街のど真中に位置している。

 内部は装飾博物館として公開されているのだが、火から土の10時から14時30分と時間が短く、訪れた夕方には入ることができなかった。

 よって外観を撮影しただけ。ここも周囲にほかの建物が密集しているので、正面からの撮影が不可能で、横から何とか撮影した。

 あまりガウディらしくない普通の建物のようだ。曲線があまり使われていないかもしれない。とはいえ、屋上にはやはり煙突を利用した奇妙な建造物がたっているのがちらりと見える。

 ここで、この日のガウディ建築の観光は終わり。

 グエル邸は、旧市街のすぐそばにあり、このあとは引き続いて、旧市街の観光をおこなった。

 左は、ランブラス通り。

 プラタナスの並木があり、歩行者天国になっていた。

 右は、レイアール広場。

 広場に面してレストランなどがある。

 

 

 

 

 旧市街の一風景。

 道の両側を結ぶ橋を見ると、ヴェネツィアのドゥカーレ宮殿と隣の監獄を結ぶ溜息の橋を連想した。あの橋の下は運河になっている点が違うけれども。

 カテドラルでは、ミサだろうか何かが行われていて入れなかった。それで、廊下だけを歩いた。

 今はなくなった城壁にあった門の残骸部分。

 左 カテドラル、下 王の広場。 

 このあと、ピカソ美術館に入った。内部の撮影は禁止だったので、中庭でのみ撮影。

 この美術館では、ピカソの初期、特に20世紀はじめの、青の時代と呼ばれる時期の作品が多いのが特徴。

 ピカソの作風の変化をうかがい知ることができる。19時過ぎに入館して、閉館の20時の少し前まで見ていた。

 いろいろ観光していたら、20時になった。12時から観光をはじめて8時間歩きまわった。

 さぁ、夕食タイム。この日は、サンタ・カタリーナ市場にあるレストラン「クイナス・サンタ・カタリーナ」に行った。夜の営業開始は20時なので、開店早々に入店した。自分が出るときには、かなりの行列ができていて、早く行って正解だった。

 飲み物は白ワインを頼んだ。冷たく冷やされた白ワインでまずはパンなどをいただいた。

 

 

  まず、ガスパッチョ。

 トマト味の冷たいスープ。さっぱりしていてよかった。

 よくわからないまま注文したら出てきたのがこれ。

 魚の切り身、あさり、じゃがいもを煮た料理。ポタージュのような味付け。

 これは魚のうまみがスープといもにとけてとてもよかった。かなりボリュームがあった。これだけを21時すぎまでかけてゆっくりいただいた。

 ただ、ワインと合わせて水分をとりすぎたかな。

 リセウまで歩いて、地下鉄3号線でサンツ駅へ。ホテルは同じ地下鉄の逆方向にあるのだが、サンツ駅のコインロッカーに荷物を預けているから、面倒だけれども立ち寄る。

 サンツ駅で荷物を取り出したあとも、5号線と3号線を乗り継ぐのが距離は短いのだが、疲れていて歩くのがつらくなっていたので、遠回りになるのだけれども、3号線で40分くらいかけて、ホテル最寄りのムンデット駅へ。

 下車してからがまた大変。人が歩いていない暗い道を10分ほど歩いた。

 しかも、オクトパスで予約をしたのだが、サイトからダウンロードした地図はほとんど使い物にならないような簡単なのものだった。

 ようやく明かりが見えてきたが、そばまで行って、目的のホテルにたどり着くまでは安心できなかった。23時過ぎだった。

 ホテルは、アゴラ・スチューデント・レジデンツ。ただ寝るだけと割りきるようなところだ。画像のように、部屋は驚くほど簡素でびっくり。でも、これでも、ネットだけは部屋で無料でできるのがまた驚き。