2020.11    京  都 

 

金閣寺のあと大徳寺内の「泉仙」で精進料理
 ネット仲間のタヌキ猫さんとは、成田空港、そして台北で2回オフ会をして、その都度、食事と散策をしている。今回、4回目のオフ会を京都ですることになった。

 京都でもご一緒に京都観光と食事をする計画。タヌキ猫さんとは、金閣寺の入場券売場で合流予定。金閣寺の山門を経て、待合せ場所へ。
 
 待合せ場所の入場券売場(右側の小屋)と入口(左側)。

 ここにやってくる前、バス停から山門までの間に大変なことを知った。金閣寺観光のメインになる舎利殿が屋根の葺き替え工事中で、9月から12月まで建物をシートで覆っているので舎利殿は見られないということだ。
 
 タヌキ猫さんと合流し、舎利殿は見られないけどと、確認して、入場券を買って中へ。

 舎利殿は完全にシートでできたテントの中。こうなれば、こんな姿は当分見られないと開きなおるしかない。
 
 覆いがなければ、こんな感じで見えますよ、という写真パネルが設置してあった。山並みや紅葉の並び方が写真と写真の外側の実際の景色がうまく繋がっている。
 
 舎利殿のそばまで行くとシートが少し開けられている箇所があり、中がわずかに見えた、2階の窓の一部だ。

 このあと、庭園を歩いたあと、出口へ。

 バス停で、大徳寺方面へ向かうバスに乗車。バスは1日券を利用。前日から京都観光されているタヌキ猫さんは2日券を利用されていた。
 
 バスは数分、乗車して、大徳寺前で下車。大徳寺は本坊のほか数多くの塔頭(たっちゅう)から成り立っている。塔頭は、大寺院の中に建てられた小寺院のようなものだ。

 今回は、塔頭のひとつを利用した精進料理店「泉仙」(いずせん)で昼食にとるのだ。
 
 大徳寺の境内を迷いつつ、緑のトンネルのような中を、結構な距離を歩き「泉仙」の大慈院店に到着。

 大慈院とは塔頭の名だが、塔頭の玄関とは別の裏口のようなところから庭に入る。庭の中を少し歩くと「泉仙」の玄関がある。
 
 畳敷きのお座敷での食事となる。

 赤じゅうたんの右端の部分が玄関で、靴を脱いで中に入る。
 
 食事した場所の外側にも庭があった。ここは、裏口のようなところから玄関に至る通路には面していない場所で、特に見学に来た人以外は入ってこなかった。

 この店の精進料理は特に鉄鉢(てっぱつ)料理と呼ばれている。修行中のお坊さんが托鉢に使う鉄鉢の形をした什器に料理を入れて運ばれてくる。その鉢だが、大から小まで重なるというのだ。
 
何種類かのコースがあり、「ぼたん」コースを頼んだ。

 まず、わらび餅とお抹茶。
 
 最初に運ばれてきた料理。右の酢の物が入った容器が鉄鉢で、このあとこの型の大小の鉄鉢に料理を入れて運ばれてくる。
 
 続けて運ばれてきた料理。見た目で味わってからいただく。
 
 松茸の土瓶蒸し。急須の形をした土瓶に入れて運ばれ、蓋をとって、蓋につゆを入れていただく。
 
 口直しのゆずシャーベット。
 
 この鉄鉢は、蓋つきで運ばれてきた。7つあった鉄鉢の真ん中の4番目の大きさの鉄鉢だった。出汁まきと野菜の揚げ物が盛られている。
 
 赤ごま豆腐が入っている。沖縄の豆腐ようを思い出すが、沖縄のは発酵させているのに対し、こちらはごま豆腐に鉄分が混じって赤いとのこと。
 
 しめじご飯と漬物。
 
 天ぷら。手前の糸のようなのは、そうめんの天ぷら。
 
 煮物。
 
 みそ汁。
 
 ご飯。
 
 デザート。
 
 鉄鉢の什器を全部重ねたところ。

 それぞれの料理は一口づつだったが、品数が多いのでコース全体ではお腹がいっぱいになった。

 精進料理なので、肉も魚もないのだが、調理方法を工夫するなどして、飽きることなく美味しくいただけた。
 
 タヌキ猫さんとは旅行話とか京都出の話題とか、話がはずんだのだが、この日の予定はまだまだあるので、ころあいをみて席をたつことにした。

 玄関にて代金を払い、次の訪問地へ。
あぶり餅を食べ、下鴨神社、銀閣寺、永観堂、南禅寺へ
 昼食後は、歩いて今宮神社へ。朱塗りの神社の門としては、平安神宮や八坂神社などが思いつくが、今宮神社は少し小さめだ。
 
 本社。あぶり餅目当てでやってきた今宮神社だが、本社には参拝しておく。この神社は、神社そのものより、門前で焼いているあぶり餅が有名。
 
 東側の門から外に出ると、歩道を挟んで、2軒あぶり餅屋が相対している。
 
 南側にある、あぶり餅屋「かざりや」。
 
 店頭では、串に刺したあぶり餅を焼いている。
 
 店頭で座っていただいた。餅を小さくちきって、串に刺し、きなこを漬けて焼き、最後にみそだれがつけてある。
 
 餅だけを撮影。タレは黄色く見えるが、白みそ仕立てのタレのため。

 竹串は、餅に刺しある部分が二股に別れていて、餅が抜けにくくしている。
 
 東側から神社の門を見る。左側が入店した「かざりや」、右側が「一和」。
 
 大徳寺前のバス停に戻り、下鴨神社前まで向かう。たまたま直行する系統がやってきて、下鴨神社へ。
 
 本殿への入口に当たる中門。ここを入ると、奥に国宝である本殿などがあるのだが、撮影禁止になっていた。
 
 境内を川が流れていて、川を渡るところなどは風情がある。
 
 下鴨神社前に戻り、河原町今出川で乗り換えて銀閣寺へ。

 観音殿は木造だが、銀閣と呼ばれる。金閣寺の舎利殿を参考に建てられたあたりから、銀閣とよばれるようだ。
 
 観音殿の周りの庭園の中で、ひときわ目をひくのはこの砂山。向月台とよばれる。人間の背丈よりやや高く、きれいに整備されて美しい。
 
 展望台に上り、観音殿を見る。紅葉も見られるが、まだ少し早いようだった。
 
 銀閣寺近くから永観堂近くまで続く哲学の道を歩いた。

 琵琶湖疎水の分流に沿った細い道で、疎水沿いには木々が植えられ、歩いたときには紅葉が満開少し前といった感じだった。
 
 永観堂へ。ここは紅葉がかなりすすんでいた。
 
 庭園が美しい方丈にも入ったが、建物の中は撮影禁止だった。
 
 この日、回った寺社の中では永観堂が最も赤く色づいていた。この日、帰宅後、近畿地方のローカルニュースで、永観堂のライトアップが、この日からスタートしたと報じていた。
 
 南禅寺へ。入ってすぐの山門。上に上ってみた。ここも内部は撮影禁止で、門の上からの風景も禁止だった。
 
 南禅寺の中にある水路閣。琵琶湖疎水の分流が流れる水道橋。お寺の中に、突然、ローマ遺跡が現れたような感じだ。
 
 水路閣の上には上れるようになっていた。現役の水道橋であることがわかる。この水は、先ほど歩いた哲学の道のそばを流れる水路につながっている。
 
 南禅寺を出て、タヌキ猫さんと夕食をとる予定だった「岡崎茶寮 豆狸」に向かった。ここで、湯豆腐定食でもいただくつもりだったのだ。

 数ある湯豆腐屋の中から、有名店の順正の前も通り過ぎた。順正ではなく、この店にしたのは、「豆狸」という店の別名がタヌキ猫さんにぴったりだからだ。
 
 ところが、玄関までやってきて、びっくり。閉店していたのだ。本来なら営業している日、時間なのだが、客の減少で臨時休業になっていたのだろう。
 
 このあと、地下鉄東西線東山駅までの間で夕食をご一緒できるような店がないか探しながら歩いた。

 自分には、この日はタイムリミットがあり、通り過ぎた順正などの店に戻るわけにはいかなかったからだ。

 結局、ご一緒できる時間に制限があったため、東山駅でタヌキ猫さんとわかれた。タヌキ猫さんは、順正で湯豆腐を楽しまれたとのこと。

 この日は、6時間半ほど、タヌキ猫さんと昼食と観光、散策を楽しめた。その間に、お互いに興味のある旅行話などをして、時間があっという間にすぎた。

 タヌキ猫さん、とても有意義なオフ会の1日をすごせました。ありがとうございました。



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