2022.11  湖 東 三 山
 この日は、湖東三山がメイン。初訪問だ。そのあと、約40年ぶりに多賀大社と彦根城も訪問。

 スタートは彦根駅。写真右手のバス乗場へ。

 11月19日から23日の5日間だけ運行の"湖東三山シャトルバス"を利用して、3つの寺を回る。

 このバスは、8時45分発の彦根発の便だけ予約が必要で、1週間ほど前に予約しておいた。また、予約者は"もみじきっぷ"を買うことも必要。シャトルバス専用の1日券だ。
 
 "もみじきっぷ"1800円。

 3ヶ寺と多賀大社を回り彦根まで戻ると、2210円分乗っていたので、約2割引弱。
 
 乗車したシャトルバス。

 前面に、西武ライオンズのマークが張られていて、関東人はびっくりするかもしれない。

 湖国バスは近江鉄道の子会社だが、近江鉄道は西武グループの一員なのだ。西武グループの創始者・堤康次郎は滋賀の出身なので、滋賀も西武の基盤なのだ。

 受付で、予約した名前を伝え、"もみじきっぷ"を購入し、すぐにバスに乗り込んだ。
 
 自分が予約者の中で最後から2人目で、すぐに最後の客も乗り込むと、席が満席になった。座席数だけ予約を受けているようだ。

 予約していない客がバス停わきに並んでいたのだが、その人たちも乗車。予約なしの人たちは座れない。

 驚いたのは8時45分発のところ、全員が乗り込むと8時35分に発車したこと。予約制バスなので、予約者を全員乗せて、予約なしの客はサービスで乗せているわけなので、早発しても問題ない。

 1つ目の寺、西明寺には、10分早着で、9時7分着。
 
 
 西明寺の門。門の外から、かなり紅葉していることがわかる。

 次に向かう金剛輪寺行きのバスは10時7分発なので、1時間で見て回って戻ってこなければならない。
 
 3つの寺は共通して、拝観料600円のところ、"もみじきっぷ"を見せると50円割引と団体扱いだった。

 3つの寺とも。拝観券はなく、パンフレットが拝観券代わりだった。

 3つの寺とも、入口から本堂まで坂道や階段が続き、距離もかなりあった。そのため、各寺での滞在時間が短すぎと思った。
 
 境内に入るとあちこちで紅葉が見ごろになっていた。
 
 不断桜という11月に咲く桜も満開だった。
 
 階段を上がる途中も紅葉が真っ盛り。
 
 散った紅葉が苔の上にあってきれいだった。
 
 本堂。堂内に入ったが、撮影禁止。

 国宝第1号と説明にあったが、明治時代に決められた国宝の指定が、ほかの四十数点の建築物と同時に最初の指定を受けた。現在の国宝は、建築物の中で北から順に中尊寺を第1号として順に番号をふっているので、現在は第1号でない。

 寅年だけ御開帳されるという秘仏を見ることができた。
 
 
 三重塔。こちらも国宝。
 
 階段を途中まで下りて、振り返ったところ。

 門まで下りると10時7分発の金剛輪寺行きのバスが止まっていた。乗り込むと、最後の1席が空いていて座れた。

 彦根から乗ったバスで立ち客が十数名あったが、その人数分、西明寺で長く滞在するようだ。1時間では、かなり苦しかった。彦根で10分早発はありがたかった。
 
 2つ目の寺、金剛輪寺までは15分かかり、10時22分着。

 つぎに行く百済寺へのバスは11時7分発なので、この寺では45分しかない。果たしてうまく回れるだろうかと思いながら、境内へ。
 
 金剛輪寺の門。門の周囲から紅葉が真っ盛り。
 
 金剛輪寺のパンフレット。紅葉時期のほか、あじさいもきれいなことがパンフレットからわかる。
 
 庭園があり、まずみて行く。紅葉の田舎を進む。
 
 池の水面に紅葉が映ってきれいだった。
 参道の両側にはお地蔵さんが並び、お地蔵さんの前には風車が置かれていた。

 さらに、お地蔵さんが多数まとめて置かれているところも2、3ヶ所あり、壮観だった。
 
 山門に到着。入口の両側には大きなわらじがかかっている。
 
 国宝の本堂。このあと、さらに少し上にある三重塔も見に行きたいので、本堂内部の参拝はとりやめた。
 
 重要文化財の三重塔。
 
 バスに間に合わせようと一気に階段や坂を下っていく。
 
 百済寺行きのバスもすでに停車していて、飛び乗った。客数はさらに減って、45分で回り切るのが難しいことに関係していそうだ。

 11時30分、百済寺に到着。つぎは12時30分のバスで彦根方面に戻るので、1時間の参拝時間。
 
 下車すると赤門がある。色が赤いのは珍しいが、形はごく平凡。

 緩い傾斜の坂道をかなり上がる。途中に極楽橋という赤い橋があり、さらに駐車場があった。車の場合のほうが歩く距離が短い。駐車場をすぎたあたりに、受付がある。
 
 百済寺のパンフレット。日本紅葉百選とは初めて聞いたが、ここはそのうちの1つだとのこと。
 
 散った紅葉が階段をうめている。ここを上がっていく。
 
 庭園によっていった。庭園も紅葉がきれいだった。
 川というほどのことはないが、水が流れ落ちるところがあり、紅葉がその上に散ったのが美しい。
 
 山門に到着。金剛輪寺と同じくわらじがかけてあったが、提灯はない。
 
 山門には仁王像が置かれていた。最近、修復されたようで、きれいに塗られていた。
 
 本堂。極彩色の聖徳太子像をみることができた。
 
 鐘もついてきた。
 
 少しだけバスの出発まで時間があり、駐車場そばの売店に立寄った。

 下左   こんにゃく味噌田楽をいただく。

 下右   赤こんにゃく2本。こんにゃくの赤色は赤門の赤と同じような色だ。赤門にちなんでいるのだろうか。

 食後、急いでバスへ。
 
 
 彦根行きのバスの最初の便12時30分発に乗車できた。わずかな空席があり、着席。

 金剛輪寺、西明寺での乗り降りが若干あったが、昼食用に設けられているクレフィール湖東、せせらぎの里(道の駅)での乗降はなかった。

 多賀町役場前に13時15分着。ここは多賀大社まで5分ほどであるので、昼食をとったあと、多賀大社に参拝して、14時15分発のバスで彦根に向かう。
 
 バス停そばの食堂「喜作」に入った。
 
 夜は居酒屋になるという店内。左手にはテーブルがあり、そこに座った。
 
 店の横にあった看板で名物と書かれていた鍋焼きうどんを注文。

 できあがるのに15分、食べるのに15分かかり、あと30分となった時点から多賀大社へ。
 
 5分で多賀大社到着。鳥居をくぐるとすぐに本殿が見える。

 下左   太鼓橋。通行禁止かと思ったら。通行できることがわかり、渡ってみた。

 下右   太鼓橋近くの紅葉も見ごろ。
 
 
 
 上   本殿。

 左   境内にはあちこちで紅葉が見られる。

 下左   祭りで巡行する御鳳輦(ごほうれん)と御神輿。御鳳輦は鳳凰の飾りがある神輿のことのようだ。

 下右   大釜。

 多賀大社は17世紀に幕府によって造営され、60年後に修復され、現在の姿になった。それを記念したもの。
 
 14時15分、多賀町役場発。彦根着は本来14時40分なのだが、渋滞していて14時50分ごろ。

 彦根駅前の井伊直正像。関が原での功績によって彦根へ。石田三成の居城であった佐和山城に入ったが、彦根城の造営を開始。死後に完成。18年かかった。
 
 駅前の大通りを1kmほど歩いて彦根城へ。途中、彦根市役所があり、複数の石材店があったのが目についた。
 
 最初に「開国記念館」に入った。

 館名から、井伊直弼の開国政策にかかわる展示施設かと思って入館。

 内容は全く違っていて、彦根城のビジターセンター的なものだった。館名と展示内容があってない。写真は、彦根城模型。
 
 城内に入る。

 下   彦根城・玄宮園・彦根城博物館のセット券を購入。

 このとき15時30分だったが、入場時間が、博物館が16時30分まで、彦根城天守が16時45分、玄宮園が17時ということで、博物館から見ていく。
 
 
 
 
 上左   博物館。表御殿の建物を復元したもの。表御殿は、藩の政庁と藩主の住居を兼ねていた。

 上右   特別展で刀剣の展示をしていたが、興味がなく、ただ通過。

 左   能楽堂。江戸時代のもので、建てられた場所でそのままで残されている。ここだけが復元ではない。
 
 復元建物のうち、政庁部分はRC造で展示スペースにあてられている。藩主の住居部分は木造建築で復元され、見学できるようにしてあった。

 写真は、藩主がくつろぐところで、御亭(おちん)という部屋。
 
 展示スペースに戻り、目を引いたのが赤の甲冑。赤色の軍団であった井伊の甲冑。

 展示されていたのは11代藩主、井伊直中が使ったもの。ひこにゃんの兜も赤だが、井伊家の赤。
 
 
 上左   15時50分、天守めざして上りはじめる。

 上右   ところどころで紅葉が見られる。


 左   天秤櫓に到着。天秤に似た形だが、よく見ると左右対称ではないことに気づく。櫓の2階部分とか窓の位置とか。
 
 天秤櫓の中には入ることができた。
 
 天守に到着。

 天守の直前にも入場できる櫓があったが、17時に玄宮園という制限時間の関係でとりやめた。
 
 天守近くの紅葉はとても美しかった。
 
 天守に入ると、いきなり急な階段があってびっくり。
 
 内部は展示品はなく、天守内部の姿を知ることができる。

 天守が現存する城は、国宝5城(姫路、犬山、彦根、松本、松江)、重要文化財7城(丸岡、高知、宇和島、弘前、丸亀、伊予松山、備中松山)の12城だが、彦根はその1つ。
 
 最上部から琵琶湖側を望む。日没寸前だったが、琵琶湖を見られた。
 
 天守から出ると16時45分。すでにライトアップがはじまっていた。

 このあと玄宮園が残っているのだが、17時までについて、入場できるのだろうか。
 
 玄宮園への矢印に沿って歩くが、ほかに歩いている人がなくて心細い。

 紅葉のライトアップがおこなわれていたところもあった。
 
 
 上左   井伊直弼生誕地。建物はなく空地。

 上右   玄宮園に到着。16時57分。ぎりぎり入園できた。

 左   ライトアップされた天守。
 
 庭園は池の周囲を回るものだったが、暗くて足もとに気をつけないと危ない。

 17時20分に出口を出て、彦根駅に向かった。



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