2023.10 京都 伏見 |
「家守堂」への道 |
旧友との集まりが、京都・伏見でクラフトビールを醸造している「家守堂」であり、写真の京阪・伏見桃山駅から歩いて向かう。 京都市伏見区で最大、京都市全体でもかなり大きな商店街である「大手筋」のアーケードがここからはじまる。 |
伏見桃山駅は「京都一周トレイル」の起点だ。 コロナ禍で海外旅行ができなかった当時、国内旅行の一環で、「京都一周トレイル」83kmを10回にわけて歩いたのだが、その起点がここ。 |
アーケードに入り、1本目の通りとの交差点に「此付近伏見銀座跡」という碑がある。 関が原の戦いの翌年(1601年)、家康はこの地に特権商人を集め銀貨の鋳造をさせた。写真の通りは、今もこの交差点から北側を「銀座通り」と呼んでいる。 伏見の銀座は、1608年に現在の京都市中京区に移転。ほかに、銀座は大坂、長崎、駿府にあり、駿府は早くに江戸に移転し、大坂は京都の補助的な機能をはたし鋳造はしなかった模様。1800年、京都と長崎の銀座は江戸の銀座に集約された。 |
アーケードを西に歩く。ゆるやかに坂を下る。 逆に、伏見桃山駅から東に進むと、坂を上り、伏見城に向かう道になる。伏見城本丸の付近は今は明治天皇陵になっている。なお、昭和時代に、伏見城から少し離れた場所に伏見桃山城という模擬天守がつくられ、遊園地として利用されたが閉鎖された。 商店街名の「大手筋」は、伏見城城下町の中心的な道路であったことをあらわしている。 |
この商店街には、伏見の清酒を土産として販売する店がある。写真は、観光客向け酒店では代表的な「油長」。 伏見の清酒を安い酒から高い酒まで各種とりそろえているので、伏見観光で土産で酒を買う場合はおすすめの店だ。 伏見は、古くは「伏水」と書かれ、良質の地下水に恵まれている。伏見が清酒の代表的な産地であることに大きく関係している。 |
伏見桃山駅から500mほどでアーケードが終わる。 ここで左折すると納屋町商店街になる。 |
納屋町商店街。 ここもアーケード街なのだが、大手筋商店街に比べて道路は狭く、半分ほどの幅。 また大手筋商店街は全国チェーンの支店が多くあるが、納屋町商店街は地元の店の割合が高い。しかし、こちらはシャッター街の印象も受ける。 |
納屋町から東に向かう路地に千本鳥居に似たところがある。 稲荷の千本鳥居にように寄進者が建てたのではなく、観光目的でまとめて建てた鳥居のようだ。 |
納屋町商店街は200mほどで終わり、交差点を挟んで、アーケードのない「龍馬通り商店街」になる。 ここから南へ進むと京阪・中書島駅に至る。ここから200mほど進み、右折したところに龍馬が襲われた寺田屋があり、商店街の名もそこからつけられた。 写真の左側の建物が「家守堂」。 |
「龍馬通り商店街」の各店共通の看板。 |
クラフトビールとお茶の「家守堂」 |
「家守堂」(やもりどう)。京町家の外観だが、近年、リノベーションしたようだ。昔はお茶の販売店で、前面が店舗だった。 お茶屋としての屋号は「安本茶舗」で明治4年から続く老舗だ。 |
店には龍馬通り側から入る。どこから入るのかがわかりにくかった。 |
店内に入ると、まずカウンター席がある。奥で醸造しているクラフトビールがカウンター前で出てくる設備がある。 タンクから即、グラスに注がれる。瓶入りはもちろん、別の場所にある工場から運ばれる場合に比べて"できたて"が飲めるのがこの店の特徴。 |
奥にある醸造設備が店内からガラス越しに見える。 |
「家守堂」での旧友との会に参加するのは2回目だが、前回は、1階のテーブル席だった。 前回は5、6人だったのだが、今回は人数が多く、2階に案内された。 屋根裏の梁は昔のまま使われていて、時代を感じさせる。 |
自分は一番乗り。しばらく待ち、旧友たちが続々と集まってきた。この日は11人の仲間が集合。 7人ほど集まったころから食事開始。 昔話と近況で時間のたつのを忘れてしまう。 |
店では5種類のクラフトビールをつくっているようだったが、飲み放題で自由に飲めたのは4種類。もう1種類は追加料金が必要で、4種類だけにしておいた。 「パラダイム・シフト」。一般的なラガービールのようだ。 |
野菜サラダ。 |
「パラノイド」。濃厚な感じの黒ビール。 |
フライドチキンとフライドポテト。 フライドチキンの揚げ方が一般的なものとは違っていた。説明はしにくいのだけど。 |
「オン・ヨア・サイド」。ペールエールで、濃厚な感じ。 |
ハーブ入りソーセージ。 |
骨付きスペアリブとバターコーン。 |
「伏見の赤鬼」。とても苦かった。 最後に、一番普通な感じだった「パラダイム・シフト」をもう一杯飲んだ。 |
じゃがいものチーズ煮込み。 |
アイスクリーム。 飲み放題の時間が切れたあとも、場所を借りることができた。3時間30分、話し続けていた。 再会を約束して、今回は解散。 |
伏水酒蔵小路 |
解散後、6人で二次会へ。「納屋町商店街」の中ほどにある「伏水酒蔵小路」に入店。 「伏見」ではなく「伏水」であるのが特徴。 |
入口を入ると、鰻の寝床のように細長い店舗になっている。 中は、数多くの店の集まりなのだが、ひとつひとつの店の仕切りがなく、一見するとひとつの店のようにも見える。 一番奥のほうの店で落ち着く。 |
着席したテーブル付近は「招徳」の出している「招徳酒造」の店らしい。 「招徳」の利き酒セットを飲む。左から、特別純米酒「花洛 辛口原酒」、純米吟醸酒「花洛 祝」、純米大吟醸「花洛 祝」。 同名のものが2つあるが、単品で注文した場合は、右が2倍近く高い。 |
上 きゅうりとポテトサラダ。 左 鶏ハム。 |
じょうがの天ぷら。 ここでも1時間少々、話し続けた。 終了後、解散し、家路についた。 |
山口県の旧友にいただいた「しそわかめ」 |
山口県から参加された旧友からお土産として「しそわかめ」をいただいた。翌日、さっそく食べてみた。 |
ご飯にふりかけていただくと美味しい。もっといただきたかったが、このときはこれだけ。また、いただこう。 美味しいお土産、ありがとうございました。 |
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