2025.3  神 戸
神戸市立博物館
 神戸を歩く。スタートはJR・三ノ宮。

 三ノ宮に限らず、JR西日本の駅では、ホームドアが、プロレスリングのようなロープを使う場合が多い。発着列車の中には特急も少しあり。ドアの位置が近郊電車と違うからだろう。
 
 
 上   JR三ノ宮駅ビルは改築工事中。完成すれば、この付近の景観も大きく変わるだろう。

 左   駅前の阪急百貨店。でも、阪急の文字の下には阪神電車三宮駅との文字。

 ここは元は松阪屋だったのだが、経営不振で阪急百貨店が買収したのだ。でも。元からこの地下には阪神・三ノ宮駅があったのだ。
 
 最初に向かったのは、神戸市立博物館。久しぶりの訪問だ。

 見るからに銀行建築だとわかる。昭和10年。横浜正金銀行神戸支店として開業し、昭和57年の博物館への転換時には、東京銀行神戸支店だった。

 
 
 特別展「古地図からひろがる世界」を見学。コレクション展は別料金で、特別展を見る場合は200円割引。

 また、マイナンバーカード提示で、団体料金になり、200円割引だった。マイナンバーカードでの割引は初めての経験。万一の場合に備えて、国内旅行や日帰り旅では、健康保険証を持参していたが、今年からマイナンバーカードを持ち歩くことに変えていたので、割引になった。

 古地図の大部分は、南波松太郎という、三菱造船神戸造船所副所長、東大と神戸商船大の教授をした人が収集したもので、死後にこの博物館に寄贈されたもの。
 
 1728年につくられたといわれるが、現物が実存しない享保の日本全図の写し。

 かなり正確だが、能登半島だとか若狭湾のあたりを見ると正確じゃないことがわかる。

 全部で5つの地図で日本(北海道と屋久島以南の南西諸島をのぞく)を描いている。
 
 日本地図が描かれた伊万里焼。形はデフォルメされているが、位置関係は正確。
 
 左上   山城国は、当時は「平安城」と書くのが慣例だったという。

 右上   武蔵国は、「武昌城」が慣例。

 下左   上部に「小人国」が描かれている。ロシアのことかな。

 下右   下部に「女コ国」が描かれている。「琉球」は左下にあるし、太平洋のどこかの島のことだと思う。 
 
 長崎の出島の地図。土産物だったらしい。

 各地の詳細な地図は、数点、展示されていた。
 
 同時開催で、江戸時代の銅版画の展示が行われていた。

 まず、「銅版画」と「エッジング」は同じだと思っていたが、別だった。銅板を使う版画が「銅版画」、腐食を利用した版画の技術が「エッジング」。でもエッジングによる銅版画が多いので、同じと勘違いしていたようだ。

 江戸時代にもエッジングによる銅版画が描かれていて、驚き。しかも、題材に、写真の「ヒポクラテス」があり、またびっくり。蘭学は医学と一体のようなものだったので、医学の祖、ヒポクラテスの絵があるのは理解できる。

 下   祇園の石鳥居。今と変わらぬ姿だ。石鳥居は八坂神社の南門にある。
 
 続いて、コレクション展へ。コレクション展と常設展の明確な違いがない館もあるが、ここははっきりわけている。

 神戸市内の桜が丘遺跡出土の銅鐸をみたあと、ザビエルの肖像画。

 1613年の禁教令で、1614年にキリスタン大名や宣教師が追放され、1622年に長崎・西坂で55名の処刑はあった。(1597年の26聖人の処刑とは別) 同じ年、ザビエルが列聖し。これ以後にザビエルの肖像画がつくられた。

 1625年に、神父が山口でザビエルの画を屋内で見せたり、イエズス会士がザビエルの画をもって天草の漁師を尋ねた記録がある。1920年にこの画が民家宅に隠されていたこの画が発見され、1951年に、この館に寄贈され、2000年に重要文化財になったという。
 
 江戸時代にこのようなガラスの花瓶があったのは驚き。

 常設展はパス。

 下   ロビーには、東山魁夷の大きなタペストリー「漓江月明」が掲げられている。
 
 
健民ダイニング
 海岸通(現在は海岸沿いではない)を1kmほど歩き、健民ダイニングへ。

 健民ダイニングは、ビーフンで有名なケンミン食品の直営レストラン。ビーフン料理などを出している。

 1階が健民ダイニングで、2階以上はケンミン食品の本社。

 下   1階の右端はケンミン食品ビルの入口。真中に健民ダイニングの入口があり、10人少し待っていた。入口にある名簿に名前を書いて待つ。 30分ほど待った。
 
 
 入口の横。

 「健民」は創業者が高村健民だったことから名付けられたようだ。会社名は早くに「健民」を「ケンミン」にしたが、あとでできたレストランは「健民」なのは、"健康な国民食"みたいなイメージを狙ったのかもしれない。
 
 店内。

 11時30分の開店時に入店した客が相次いで退店したので、一気に入店できた。
 Bランチを注文。5種のおかずがつくようだ。

 ビーフンは、基本の福建風焼ビーフンに替えて、別のものにできるようだったので、追加料金を払って、春季限定という「春野菜と海鮮の土鍋焼ビーフン」を注文。
 
 まず、おかずがやってきた。

 5種のおかずとは別に野菜サラダがつくようだ。

 5種のおかずは。左上から右下へ、イカと玉子のオイスター炒め、海老の柚子胡椒炒め、よだれ豚、貝柱のピリ辛マヨソース、蒸し鶏葱ソース。
 
 春野菜と海鮮の土鍋焼ビーフン。
 
 上の写真ではビーフンが写ってないので。取り皿に取ったところを撮影。
 
 野菜と玉子のスープ。 
 全体像。ご飯は中を頼んだら少な目だったので、おかわりした。

 下   満腹になり、食後、本社ビルの入口を入り、展示コーナーへ。

 ケンミンのビーフンは1960年から販売され、2020年に、最も長く販売されている即席ビーフンとして、ギネスに登録。

 
 
兵庫県立美術館
 健民ダイニングの最寄り駅の西元町駅へ。

 地下の改札口で、タッチ決済で入場しようとしたが、タッチ決済用の端末がない。でも、下車用の端末はあった。

 ここで、気づいた。西元町は、阪神の駅じゃなく、神戸高速の駅だ。阪神はタッチ決済を導入したが、神戸高速は導入していない。そのため、端末がないのだ。ICカードで入場。近々、山陽がタッチ決済を導入予定なので、それにあわせて神戸高速も導入するだろう。
 阪神・岩屋で下車。昔、阪神電車に乗ったとき、岩屋と春日野道を通過する際、狭いホームで危ないなって思っていた。

 今回、下車すると、新しいホームが作られ、かつて狭いと思ったホームは三宮方面専用のホームになっていた。
 
 10分ほど歩き、兵庫県立美術館に到着。

 下   特別展「1995⇔2025 30年目のわたしたち」とコレクション展を見学。
 窓の割れた様子を表現している作品。
 
 壊れた窓。

 展示会の名から想像していたのとは違っていて、わかりにくいと感じるままに展示が終わってしまった感じ。

 
 コレクション展も見て行く。

 佐伯佑三の作品。
 
 小磯良平の作品。

 小磯良平は特別の展示室が設けられていた。
 安藤忠雄設計の螺旋階段。

 下   無料で入れるエリアにあった、阪神大震災のコーナーの何度も見た写真が最も印象的だった。
王子動物園
 県立美術館を出たのが15時30分。王子動物園へは、25分かかり、16時前に入場。

 入場可能時刻16時、閉園16時30分にすべりこんだと思った。気づくと、3月に入り開園時間が変わり、16時30分まで入場でき、閉園は17時になっていた。
 
 まずレッサーパンダ舎へ。
 遊び場をぐるぐる歩き回っていた。落ち着きがない。
 
 続いて、コアラ舎へ。レッサーパンダの隣がコアラで行きやすい。
 
 コアラの親子。右下は飼育員さんの手。
 
 ジャイアントパンダのタンタンが亡くなったのが2024年3月31日。まもなく1年になる。パンダ舎はタンタンがいたときのまま残されていた。

 16時45分に閉園のアナウンスがあり、出口に向かう。3月になり閉園は遅くなったおかげで、レッサーだけじゃなく、コアラもしっかり見る時間がとれてよかった。

 直近の駅は阪急・王子公園だが、次に行く元町は阪急の駅がなく、花隈だと少し戻らねばならず、JR・灘に向かった。
ぼっかけ焼きそば
 JRで、灘から元町へ移動。元町駅で下車すると、駅前の横断歩道を挟んで、向かいに「四興楼」がある。翌日に食べる豚まんを買って帰る。

 下左   3個入りの箱。

 下右   半分に切ったところ。
 
 
 三宮センター街を歩き、三宮方面へ。
 
 三宮近くの三宮センタープラザの地下にある、ぼっかけ焼きそばの有名店「長田本庄軒」で夕食をとって帰ることにした。

 十数人並んでいて、20分ほど待った。並んでいるときに、メニューを渡され、注文を告げる仕組。

 ぼっかけ焼きそば並、ぼっかけ肉豆腐、レモンサワーを注文。
 
 店内。

 鉄板を囲むようにL字型のカウンターがあり、座れるのは12人ほど。
 
 鉄板の上であたためられている"ぼっかけ"の入った鍋。

 "ぼっかけ"は、牛すじとこんにゃくを刻んで、甘辛く煮込んだもの。神戸市長田区が発祥だといわれる。
 
 ぼっかけ肉豆腐。

 "ぼっかけ"の上に豆腐が置かれている。
 
 長田レモンサワー。

 レモンがたくさん入っているのはいいが、サワーが少なくなっている。

 焼きそばができあがるまでの間、肉豆腐をつまみにレモンサワーを飲んで待つ。
 
 ぼっかけ焼きそば、調理中。
 
 ぼっかけ焼きそば。

 ソースが、辛い目の"どろソース"でピリッとしている。麺はもちもちしている。

 食後は、JR・三ノ宮から帰宅。



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