3  ド ル ト ム ン ト ・ デ ュ イ ス ブ ル ク

製鉄所跡の景観公園

 3日目。8時ごろにホテルを出て、朝食をデュッセルドルフHbfの1階のサンドイッチの店でとった。この日は、白身魚のフライのサンドイッチとコーヒー。

 昨日に比べて、とても混んでいた。この日は月曜日。出勤途上のサラリーマンがここで朝食をとっているからだ。

 

 

 

 

 上  8時45分発のREでデュイスブルクへ。

 右  乗車した電車。

 左  デュイスブルクHbf。駅の玄関を出たところ(バンの止まっている付近)に昔の駅の写真が展示されていた。1930年代の建築。ドイツの駅には古い駅が多いように思う。

 下左  Uバーンと路面電車の乗場。デュイスブルクHbfの場合は、駅舎の真下ではなく、駅のはずれの地下にあった。

 下右  下車した停留所。

 10分ほど歩き、公園に到着した。Landeschaftspark という名の公園だが、日本語にすると「景観公園」となる。製鉄所の建造物が景観になっているという考え方、今まで思いもしなかった。う〜む、そうなのかと思う。

 

  入口を入ると、奇妙な車両も置いてあった。 これはスラグ運搬車。スラグは製鉄のさいに、鉄鉱石から鉄の成分を取り出したあとのカスだ。また、後ろの車両は混銑車(トピードカー)で製鉄所内で溶けた銑鉄を運搬するのに使われた。

 下左  高炉だろうか。コークスを燃焼させ、鉄鉱石を溶かしていたときは、どんな音がしていたのだろうか。

 下右  高炉に送る空気を熱する熱風炉かな。

 

 高炉の下部。

 ここはもとティッセン社の製鉄所で、1980年代まで稼動していた。施設が保存され、内部には入れないが、稼動時の雰囲気が味わえるようになっている。

 ただ、博物館ではなく、風景として楽しむ公園なので、説明はほとんどない。

 少し離れたところから見た高炉と熱風炉。
 どいういうわけか、ディーゼル機関車が動いていた。何をしているのだろう。

 1時間ほど滞在して、路面電車の停留所に向かい、Hbfに戻った。

ピルスナービールとアイスバイン

 上左  デュイスブルクからREでドルトムントに向かった。電気機関車牽引の列車だった。

 上右  客車は2階建て。

 左  エッセン、ボーフム、ドルトムントと進む。前日に乗車したエッセンまでは緑が多く、工業地帯のイメージからほど遠かったが、エッセンからドルトムントも同じであった。

 ドルトムントHbf。ここはガラス張りの新しい駅だった。

 ドルトムントは人口ではドイツ第7位の都市だ。ドイツの都市を人口順にあげると、(1)ベルリン、(2)ハンブルク、(3)ミュンヘン、(4)ケルン、(5)フランクフルト、(6)シュトットガルト、(7)ドルトムント、(8)デュッセルドルフ、(9)エッセン、(10)ブレーメン、(11)ハノーファー、(12)ライプツィヒ、(13)ドレスデン、(14)ニュルンベルク、(15)デュイスブルク、(16)ボーフム、(17)ヴッパータール、(18)ビーレフェルト、(19)ボン、(20)マンハイム。

 今回訪問した都市は、(7) (8) (9) (15) (16)だが、ドルトムントが最も人口が多いとは意外感がある。

 あと、意外なのは、フランクフルトは人口5位でケルンよりも少ないこと。都市の発達度ではベルリンより発達していて、ドイツで一番の都市という感じだが。今回は5都市を訪問したが、この5都市を含むノルトライン・ウェストファーレン州は、(4) (17) (18) (19) が入っていて、工業面もだが、大きな都市の分布でもこの州がドイツの中心という印象だ。

 左  ドルトムントの繁華街。

 

 

 

 

 

 左  繁華街のスーパーにて。チース売場が充実している。

 上  先のとがったキャベツははじめて見た。

 ドルトムントはミュンヘンと並ぶドイツ最大のビール醸造のさかんな街だ。

 古そうなレストランへ。

 下左  店内。

 下右  ティエルピルスナーを飲む。ドルトムンダーピルスナーとよばれるパイプのビールの一種で。泡立ちが多いのが特徴のようで、2杯飲んだ。

 
 上左  ハロウィンのカボチャの置かれたテーブル。

 上右  コースター。THIERは代表的な銘柄のようだ。

 左  アイスバイン。豚のすね肉を煮込んだもの。ザワークラウトとマッシュポテト、それにマスタードが添えられていた。

 皮から骨まで豚のすねを丸ごと煮込んだ豪快な料理だ。皮のあたりは脂こく、骨のあたりはパサパサしていて、部位によって味が違う。それにしても大きい。満腹になった。

 食後は再び街歩き。醸造博物館があるらしいのだが、開館しているのか、いないのかようくわからないまま歩く。

 ビール醸造に使う釜のようなものを見つけ、ひょっとして醸造博物館?と思ったが、レストランだった。

 下左  Galerie THIER という施設がそばにあり入ってみた。もとビール醸造所だったところがショッピングセンターになったようだ。

 下右  屋上の4つの「U」はドルトムントのシンボルらしい。この建物もかつてはビール醸造所であったという。今は博物館になっているが、醸造博物館ではなかったのでパスした。

 ドルトムントといえば、ドイツ・ブンデスリーガのボルシア・ドルトムントの拠点だ。

 繁華街を歩いてHbfに戻る途中に大きなファンショップがあった。ドルトムントカラーといわれる黄色と黒で統一されていて、とても目立つ。

 Hbfに向かい短いドルトムント滞在を終えた。

小さな城壁都市

 

 

 

 

    ドルトムントからデュイスブルクへは 2階建て車両の1階席に乗った。2階席より少しゆったりしていた。

 上    乗車したのはケルンからさらにアーヘンまで行くRE1。18年前、アーヘンはケルンから往復して1時間だけ滞在した。以前は忙しい旅をしたものだ。最近は少しゆっくりしているが。

 

 

 

 

 デュイスブルクHbfからはこの午前中に利用したUバーンと路面電車の駅からU79に乗車。

 上  U79は、DBの西側をデュッセルドルフまで行く路線だ。時間はDBの2倍以上かかる。

 上左  U79で30分。行政区域がデュッセルドルフになってすぐのあたりのカイザースヴェルトは古い街並みが残されている。

 上右  小さな街ですぐに見終わった。実は、かつての皇帝の城があったのだが、行くことを忘れてしまった。

 左  ライン川のほとりに出た。今回の旅でライン川を見たのはこのときだけだ。すでに日没が近づいていて、西の空は夕焼けしている。

 旧市街に入る橋は、城壁の外側の堀にかかる橋だった。小規模ながら城壁で囲まれた街だとは帰るときまで気づかなかった。
 ふたたびU79に乗車して25分ほどでデュッセルドルフHbfに帰ってきた。
 上左  デュッセルドルフに戻ってきたのは18時30分ごろだった。昼食で食べたアイスバインがまだ腹の中にあって、夕食を食べる気にならなかった。それで、魚介類専門のファストフード店であるノルトゼーで魚のサンドイッチを買って帰った。

 上右  駅のスーパーで買ったビール。0.99ユーロ、缶のデポジット0.25ユーロで格安のビールだ。ただし、旅行者にとってデポジットを返金してもらうのは、ちょっと面倒だ。
 

 左  夜遅く、アイスバインがお腹から消えてから、部屋で夕食。ニシンのサンドイッチもなかなか美味しい。

 

 

2へ  ルール編のトップ  ユーラシア紀行のトップ   4へ