2日目後編 

 

九龍側から香港島に船で渡るルートはいくつかあるが、メインルートは、尖沙咀と中環という、九龍の中心と香港島の中心を結ぶ天星小輪(スターフェリー)。これを補完して、いろいろなルートの船が運航されている。

尖沙咀でも東のほうにある香港歴史博物館を見たあと、香港島側に渡るには、ホンハム埠頭からでているフェリーが便利である。行先は中環。船の大きさは、天星小輪に比べるとかなり小さい。10分間ほどのビクトリア湾の船旅を楽しんだ。

船を降り、路面電車の走るメインストリートを少し西に行く。13年前には、中環市場(英語名セントラルマーケット)があって、1階は魚と鳥、2階は肉、3階は野菜が売られていた。とくに、鳥は生きたまま売られているので、独特の鳴き声と臭いであふれていた。今、かつての市場の建物はがらんとして、単に通路として利用されている。

かつての市場の建物の中の通路によって、メインストリートと半山區行人電動樓梯(英語名ヒルサイド・エスカレータ)が結ばれている。このエスカレータは、前回の訪港の1年後くらいにできたもので、当時、日本の一般新聞でも取り上げられた。

十数基のエスカレータ(下部は傾斜のついた動く歩道)によって、中環と半山(山の中腹の意味らしい)を結んでいる。一番下から一番上までは、20分ほどかかる。かつては、エスカレータのある坂道と並行した別の坂道を歩いて登った。朝10時までは下り、それ以後は上りの方向に動いている。朝が下りであるのは、通勤用としても使われているためだ。

上の方からは、延々とエスカレータが続いているのがわかる。途中に「優の良品」という店があった。この店がチェーン店のようで、ほかでも何箇所かで見かけた。日本製を含め、いろいろなお菓子を取り扱っている。どうも、日本語の「の」という文字に人気があるようだ。

エスカレータを一番上まで上ったところには、特に何かがるというわけではない。単なる住宅街である。もっとも、山の中腹の傾斜地であるにもかかわらず、高層住宅が建っていることに驚かされる。

半山の住宅地区を抜けて、香港動植物公園にやってきた。それほど大きな動植物園ではないが、ビルの谷間に緑のオアシスがあるって感じである。画像は、米州赤鶴つまりフラミンゴ。

続いて、ピークトラムというケーブルカーの乗場にやってきた。ところがたいへんな人出にびっくり。並んで、しばらくしてから、並んでいるそばに30分ほどかかるとの掲示。実際に、チケットを買うまでに30分ほど並んだ。下の画像がチケットで、表と裏。

裏には、山頂駅の建物の中でやっている見世物の広告。このうち下のものは、Beliieve It or Not(信不信由你)というアミューズメントセンターで、世界各地の信じられないようなものを見せている施設と思われる。画像左下の女性は、皿をくわえているように見えるが、実はくわえているのではなく、唇に穴をあけ、その穴を大きくして、穴の中に皿を入れているのである。エチオピアのムルシ族の風習である。この見世物は見学していない。

ケーブルはかなりの傾斜を上っていく。下のほうでは、高層ビルの谷間を上っていくのだが、建物が斜めに見える。

やっと上って、展望台から下界をのぞいた。この夜景は、山頂駅の屋上の展望台から撮影したもの。

13年前には、山頂駅の建物はそれほ大きくなく、駅から少し離れたところか夜景を見たように思うが、古いことを思いだせなかった。

夜景を見た後、またまた30分以上並んだ。ようやく、ケーブルに乗り込み、下へ。

そして、中環のメインストリートまで歩き、2階建て路面電車の2階に乗り込み、2階から風景を見学した。上の画像は、2階から撮影したもの。

前日に引き続き、銅鑼灣(トンローワン、英語名コーズウェイベイ)へ足が向いた。上は、おやつにもなる串刺し料理とフレッシュジュースの店。

かなり遅い時間なったが、夕食。香港の各地に店がある「海皇粥店」に入り、魚片粥を注文。小さな魚の身がたくさん入った粥である。

さらに、これまた香港各地に店がある「許留山」に入り、楊枝金撈を注文。マンゴーアイスクリーム、マンゴープリンにマンゴーとグレープフルーツの果肉がのっているようなデザートだった。

またまた満腹になり、MTRでホテルに戻った。長い1日がやっと終わった。13年の月日がもたらした変化を実感し、またやってこようという思いを強くした1日だった。

 

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