日目 

 

  この日は、境界を越えて、中国の深セン(センの漢字は、土へんに「川」)に出かけた。地下鉄で九龍鉄路との乗り継ぎ駅まで行って、乗り換え。

  終点の羅湖で下車すると、そこは、中国との国境だった。そのためか、羅湖の一駅手前の上水から羅湖へは、必要な書類を持たなければ乗車できない旨の注意書きがあった。

  香港側の出国審査を終えると国境の橋があり、それを渡ると中国側の入国審査場。その脇のほうにある広東省公安庁出入境管理局羅湖分署で、深セン専用のビザをとった。当時、中国ビザは即日で取得するようなことはできなかったが、深センに限ったビザならば、羅湖で即日にとれたのだ。ただし、深センにだけ有効で、有効期限は5日。必要書類を書いて提出すると、10分ほどで交付された。

  真ん中の宮殿風の建物が出入国審査のある建物。出ると大きな広場になっているが、深セン駅の駅前広場なのだ。右手に少し見えているのが、深セン駅。

  深セン駅は、できて間もないような新しい駅だった。

  地図もないため、どこに行くというあてもなく深セン市内を歩き回った。いたるところで、工事が行われていて、とても埃っぽい。どんどん新しい建物ができていくような感じで、最大の産業は建設業かと思えるほどだった。交通整理をしている警官が珍しくて撮影したのだと思う。

  深センの市場。この日、訪問したところのなかでは一番中国だなぁと思ったところだ。今は、ここも改築されているに違いなく、このような雰囲気も失われているかもしれない。

  政治的なスローガンは見かけなかったが、このような、マナーを説くようなスローガンはよく見かける。これは、最近の中国では共通する現象のようだ。

  最大の繁華街である東門商店街。昼食にマクドナルドに入店。

  中国の物価水準からすれば、ずいぶん高価はハンバーガーだが、客はとても多かった。「港幣」と「人民幣」が別々のカウンターになっていたので撮影した。自分は、人民幣に両替せずにいたので、「港幣」のカウンターを利用。

  大型ショッピングセンターに入店。ここに限れば、香港との違いは感じられなかった。このようなショッピングセンターがほかにも何棟か建設されていた。

  深センの街歩きを終え、香港に戻る。出国手続きの前にある待合室にいたたくさんの人々。この日、一番驚いたのは、香港と深センを行き来する人は予想よりはるかに多かったことだ。九龍鉄路の電車が着くたびに、ラッシュがおこりたくさんの人々が吐き出され、逆に、深センから香港に向かう人も多いので、頻繁に運転されている九龍鉄路の電車も着席するのは難しい。

 

3日目へ   香港のトップへ   全体のトップへ  5・6日目へ