2  上 環 食 べ 歩 き

 

 2日目はまる一日、香港島の上環を散歩しつつ、B級グルメ食べ歩きをすることにした。この地区は下町っぽい地区で、香港の中心部に位置しているが、今まであまり回れなかった。あわせて、このエリアには美味しいB級グルメが多いので食べ歩きにも力を入れることにしよう。

 その前に朝食。ホテルからネイザンロードを少し南に行ったところの「花園酒家」で飲茶。

 

 

 

 

 

 3階の大フロアで飲茶はやっていた。

 伝票式で、6時30分から10時までは「早茶」として、特定のメニューは安くしているようだ。それでこの伝票から選んだ。(他のメニューも営業はしていた)

 上左  [虫豪]皇叉焼包

 上右  蒜容蒸南瓜

 左   七彩炒米粉

 下左  鮮竹牛肉球

 伝票式は注文してから運ばれてくるまでの時間差があり、ワゴン式に比べて食事に時間がかかることが多い。

 今回の場合、ホテルを出たのが9時と少し遅かったため、朝食は急いでとりたかったのだが、結局は10時までかかっての食事となった。ゆっくりできて、それはそれでいいのだが。

 10時になると「早茶」の伝票が各テーブルから抜かれていった。「早茶」の時間にいただいたので、料理4点とお茶を入れて、40HKほど(約400円)で、きわめて安く食べることができた。

  いったんホテルに戻って、カバンを持って出動する。すぐに油麻地站へ。

 本当はスターフェリーで香港島に渡りたかったのだが、すでに10時30分になっていたので、MRTを乗り継いで上環(ションワン)へ。

 上左  路面電車を見ると香港島にやってきたという実感が湧く。上環から西は本数が少なくなり、上環の停留所は小さいターミナルだ。

 上右  永楽街には漢方薬の店が多い。

 左  旧正月まじかで正月用品もたくさん売られている。これは鯉の形をした餅菓子か。

 上左  巨大キノコも漢方薬かな。

 上右  さらに西に進み、徳輔道西に入ると海産物の店が多くなる。これは日本の牡蠣。

 左  干魚がいろいろなところにつるされているが、こんなところにも。

 上左  蛇は冬が旬だという。わずかに残っている蛇を扱う店が[示喜]利街にある。

 上右  蛇のスープは42元。結構、人が多かったが、食べるのはやめておいた。

 左  蛇の入ったカゴ。

 昼食は米線。米の麺。「魚米家 魚湯米線」という店に入ったが、チェーン店で香港に何軒かあるようだ。

 20HKほどの麺。スープは魚からとるので魚湯、丸い具は魚のつみれで魚腐という。でも魚の臭いなどはまったくない。日本のうどんのようにあっさりした味の麺であった。

 下左  5HK でミルクティーをつけられるので追加。

 下右  店の外観。

 上左  ボックス型の小さなハンコ屋が並ぶ文華里の短い路地。

 上右  広場でなにやらやっていたので近づいてみると、犯罪防止の催事であった。近くには屋台がだされお祭りムード。

 左  文咸西街はかつて貿易商が多かった街で、中国との貿易商「北行」と東南アジアとの貿易商「南行」があった。今も「南北行商業中心」などの施設になごりがある。

 上左  漢方薬の店が多いことと関係するだろうが、百草園という小さな薬草の植物園があった。

 上右  西港城(ウエスタンマーケット)。昔の市場が、外観をそのままにして内側にはおしゃれな店舗が入っている。

 左  西港城の「満記甜品」で休憩。「南北杏雪耳[火敦]木瓜」(キクラゲとパパイアのスープ)。熱いのと冷たいのがあったので、熱いのにした。

 「[木留][木連]班戟」榴(ドリ  アンプレープ)。

 ドリアンとクリームがクレープに包まれている。臭いはやはりきつい。かといって、とても美味しいとは言えず。さらに、食後しばらくたってからも胃の中の臭いが逆流してきたりと。今度はマンゴークレープにしようと。

  上左   2012年の旧正月は1月23日。この日はその2週間ほど前の1月8日。2012年の干支は「辰」すなわち「龍」ということで、龍がおかれている広場が何箇所かあった。ここは特に大きい龍がおいてあった。

 上右   香港でちょっと困りものがトイレ。食事とともにトイレを利用しようと思っていても。お店には客用のトイレがないことがよくあるし、お店の入居しているビルにトイレがあっても鍵がかかっていることいが多い。お店のスタッフ専用で、鍵を持っているスタッフしか使えないようにしているいのだろう。デパートやホテルのトイレを目指す方法もあるが、デパートやホテルはどこにでもあるわけじゃないし。今回もトイレが見つからず苦労して、ようやく公衆トイレを見つけたときにはホッっとした。

 左  駆け込んだトイレ(笑)。

 上左  次に向かったのはキャットストリート。値打ちありそうな古物やガラクタとしか見えないものが売られている。

 上右  自分の目を引いたのいは毛沢東ものや文革もの。毛沢東バッジっていろいろあったのか。

 左  毛沢東語録。

 下左  アメリカ帝国主義打倒 ソ連修正主義打倒

 下右  北平は中華民国時代の北京の呼名。

 中国庭園のある荷李活道(ハリウッド・ロード)公園。ここは1841年に英国海軍が香港に上陸後、小さな丘に上がり英国旗を掲揚して、英国領であることを宣言したポゼションポイントであったところ。

 その後周囲が住宅地になったあと、ここは空き地になっていたが、やがて占い師の屋台が集中し、迷路のようになったが、近年、再開発が行われて公園になった。

 荷李活道 (ハリウッド・ロード)に面して文武廟がある。 香港島の廟としては最古のものだという。ただ、最古とはいっても、英国軍が占領ののち、この付近に住宅ができ、その後のことで1840年代の創建だという。

 天井からぶら下がる巨大な線香が香港らしい。うすくらい中、ろうそくの燃える明かりが神秘的な雰囲気をかもし出している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 文武廟を出てすぐのところにある高層ビル。壁面に特徴があり、なかなかいいデザインだと思って眺めていた。そして、てっぺんに目が行くと何やら突起がある。望遠で撮影すると、太陽光発電のパネルだった。落ちてくることはないのか心配になった。

 上左  棺桶屋。

 上右  エッグタルトで有名な泰昌餅家。

 左  熱々のエッグタルト。前日いただいた、澳門茶餐庁のエッグタルトとの違いは表面が焼かれていないこと。そのためか、中身はクリームのような感じで、前日いただいたプリンのような感じとは違っていた。でも、どちらも美味しいのは同じ。

 18時ごろになるとあたりは暗い。上環の散歩もこのくらいにして、夕食をとってホテルに戻ることにする。でも歩くうちに、入りたい店が見つからず、油麻地でいただくことにした。

 上左  油麻地のメインストリートは廟街。暗くなると露店がぎっしりと並ぶ。その一角には、レストランの屋外テーブルが並ぶ。

 上右  入店した「威記飯店」。屋外テーブルに空席はなかったが、店内で店主が他の客に詰めるように言ってくれ座ることができた。

 左  香港の地元ビールってあるのだろうか。この店もそうだが、外国や中国の銘柄ばかり。もっとも香港にも醸造所はあって、ライセンス生産しているのだろうが。この店においてあったビールは、ハイネケンとブルーリボン。前日のレストランはカールスバーグとサンミゲルで少し安いサンミゲルにした。この日も少し安いブルーリボン。

 生煎[虫豪]餅。

 台湾の夜市でよく見かけるお好み焼き風の[虫可]仔煎を想像していたのだが、違っていた。カキの”かきあげ”だ。

 日本の”かきあげ”はいろいろな野菜(場合により魚が混じるが)の”掻きあげ”だが、この”かきあげ”はまさに”牡蠣あげ”である。ケチャップソースをかける点だけは、台湾の[虫可]仔煎と同じだ。

 [保のしたに火]仔飯。

 香港風の釜飯。2回ばかり食べたことがあるが、この店のメイン料理(この周辺の店はどこも)なので、いただく。

 いろいろ種類があったが、[魚章]魚雛粒飯にした。でもやってきたものに魚は見えない。で店主に言ったら、これだという。確かに、小さな魚のかけらが入っていたのだが、鶏肉がメインだし、何か釈然としなかった。

 十分に蒸らしてからふたを開け、オイスターソースをドバッとかけ、勢いよくかき混ぜ、味を均等にしてからいただく。

 かなりボリュームがあり、美味しかったので、具のことは気にしないことにする。

 上左  デザートに牛乳プリンをいただきに義順の油麻地店へ。

 上右  義順のトレードマーク。

 左  今回は冷たい牛乳プリンにした。

 ホテルは義順のすぐそば。充実した1日を終え、今回の旅もほぼ終わり。翌日は帰るばかりだ。

 

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