9 日 目   ヴェスヴィオとエルコラーノ

 

ヴェスヴィオ登山
 この日は、初めてヴェスヴィオ火山に上ったあと、26年ぶりにエルコラーノ遺跡を見に行く。

 朝食。前日までのレタスにかわって紫キャベツ。変化があるのはいい。
 コーヒーと切ったあとのリンゴ、キーウィとヨーグルト。
 ヴェスヴィオ周遊鉄道の始発駅であるポルタノラーナ駅へ。ガリバルディ駅から乗車してもいいが、始発駅の様子をみたかったので、少し歩いて始発駅に向かった。
 
 地下駅なのだが、ホーム部分は上部の土がとりのぞかれ、地上のようになっている。ホームの数も思っていたよりもずっと多い。

 下   数路線あり、全部合わせると本数も多い。これから乗るのは9時30分発のソレント行き。
 
 
 
 上   手前が乗車したソレント行き。

 左   車内。とてもきれいだ。落書きだらけの古い車両も多いので、びっくり。

 始発駅ではすいていたが、次のガリバルディ駅でたくさんの客が乗車。
 
 25分ほどでエルコラーノ駅に到着。
 
 エルコラーノ駅。
 
 駅の写真で、駅に向かって20mほど右手にある旅行社へ。

 ここでヴェスヴィオのツアーを申し込む。ツアーといっても、ヴェスヴィオの登山口までのバスとヴェスヴィオの入山券をセットにしただけで、ガイドはつかない。

 バス代10ユーロ、入山券15ユーロで計25ユーロ。
 ラッキーなことにすぐにバスがやってきた。逆にいうと、電車が1本遅れると、バスに乗れないところだった。このバスツアーの情報は見つけられなかったのだ。

 下   バス乗車時に入山券が渡された。

 
 
 上   30分ほどで登山口着。バス乗車中から霧がたちこめていたが、登山口では先がほとんど見えない。雨も降っている。13時にバスは出発とのこと。

 10時45分、ゲートで入山券のチェックを受けて登山路へ。傘をさすが、風が強く、役に立たない。レインコートはなく、上はダウンでなんとかなるが、下は濡れてくる。靴は浸水し始めた。

 左   中間の休憩所。店は閉まっていた。
 
 登山口が1000m。ほほ途切れることなく上り道を40分を歩いた。車の止まっているところから先はロープがはられていて、ここが最高地1170mだ。45分ほどで、何も見えないけど、火口が見えるはずの地点に到達。
 
 この下に火口が見えるはずなんだが。

 雨と風がきついので、すぐに下山開始。
 
 下りは30分ほど。12時過ぎに駐車場に着き、10分ほど待つとバスがやってきて乗車。バスの中で13時の発車まで待機。
エルコラーノ遺跡
 カーブの連続する車道のためか、下りはゆっくりと1時間かけて下りた。

 エルコラーノ駅近くに14時着。ズボンはかなり乾いたが、浸水した靴が気持ち悪いまま、がまん。

 遺跡に向かう途中にバーチャル考古博物館があり入場。地下にあり、地上階は普通の博物館なのだが、閉鎖されていた。
 
 昔の街や人々の暮らしを再現していて、楽しめるようにしている。博物館としてはものたらないけど、エンターテイメント施設として考えるとよくできていいる。
 
 エルコラーノ遺跡の入口に到着。26年前はここで入場券を買って中に入った。

 ところが、入場券売場はなく、中へ自由に入れた。中には遺跡が広がり、一瞬、無料になったのかと思った。

 下   門を入ると右手の眼下には遺跡が広がる。
 
 
 
 
 上   少し歩くと新しい入場券売場と売店をあわせた施設があった。ここで入場券を買い、この裏手にある入口から有料区域に入る。

 左   見学経路も大きく変わっていた。前回は写真右手の坂道を下って遺跡内に入った。今回は、谷になっている部分を橋で越えて、遺跡内の高所に入り、次第に下っていくようになっていた。
 
 マスキリ浴場。

 前回は、発掘途上の遺跡って感じで、外観だけを見て、入場はできないところがほとんどだったが、今回は入場できるところが大幅に増えていた。
 
 ポンペイで見たのと同じようなテルモポリウム(飲食店)跡。壺にはワインが入っていたのだろう。
 
 ネロの家。奥の黒いところに壁画が残っていて、撮影したが。うまく写っていなかった。
 
 ビセンテナリオの家。壁画や床のモザイクが残されていた。真中にあるのは空気中の何かを測定しているもののようだ。
 
 床のモザイクがきれいに残されている。レプリカかもしれないけど。「卍」が古代ローマでも使われていることにもびっくり。
 
 最後に遺跡全体を見て退去。前回は3、40分でさっと見ただけだったが、入場できるところが多く、2時間ほどかけてじっくり見学した。
ナポリで夕食
 エルコラーノ駅からガリバルディ駅へ。
 
 夕食時間にはまだ早かったので、いったんホテルで休憩。戻る途中で「ババ」を買い、部屋でいただいた。

 「ババ」はきのこ形をしていて、スポンジに洋酒をしみこませてある。美味しいけど子供向きではない。
 
 夕食は駅前広場に面して、泊まっている宿の並びのところへ。先日とは別の店だ。
 
 店内。
 
 今回の旅で初めて、メニューにハーフボトル(375ml)のワインが書かれていたので、白のハーフボトルを注文した。
 
 ムール貝。イタリア語では"コツェ"。時間をかけて1つ1ついただいた。
 
 スパゲッティ・アル・ポモドロ(トマトのスパゲティ)。

 ナポリタンにやや近いものだ。

 コツェ8ユーロ、スパゲティ8ユーロ、ワイン8ユーロ、コペルト(席料)2ユーロで計26ユーロ。比較的安めの店だ。

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