1 日 目

 

  急に4日間の空白が生じ、済州島への旅をすることにした。もともと1週間後に2泊3日の予定でソウルにいくはずだった。それが1週間くりあがり、4日間いけることになった。それで今まで行ったことがない済州島に行くことにしたのだ。

  出発の10日ほど前に急に決まったので、それから飛行機の予約の変更やホテルの手配などをするというあわただしい準備だった。前夜に伊丹から羽田に飛び、羽田で前泊し、朝の羽田発で金浦に向かった。

  前泊したは東横インだったが、おにぎり朝食はパスして、ラウンジで朝食をいただくことにした。でも、機内食もあるのでほどほどにしておいた。

  上左 搭乗便は8時30分発のJL92。短い区間ではあるが、ソウル発の普通運賃航空券を使っているので、ビジネスクラスにアップグレードしておいた。

  上右 搭乗した機体。

  左 諏訪湖。四角い湖に見え、すぐには諏訪湖とはわからなかった。見る角度により、こんな形に見えるものかとびっくり。飛行ルートは羽田から西北西方向に向かい、諏訪湖南方から福井県北部に向かい、日本海に出るコースであった。

  上左 三段式の空弁。飲み物は白ワインにした。

  上右 短距離の割に中身も充実していた。約10日ごとに弁当の中身は変わるようだ。

   左 コーヒーを飲み終えるともう韓国の上空に入っていた。

   金浦空港到着。入国手続のあと、預け荷物がなく、税関も申告書を渡すだけなのですぐに入国。このあと、国際線ターミナルから国内線ターミナルに向かう。

  両ターミナルは500mほど離れているが、動く歩道がかなりついているので、その上を歩けばかなり早く移動できる。両ターミナルの中間に地下鉄と空港鉄道の金浦空港駅がある。

  今回は駅には用がないのだが、自動券売機でTmoneyに30000ウォンをチャージした。済州島の路線バスではTmoneyが使えるからだ。
 

  チャージしたあとは、さらに地下道を国内線へ。韓国の国内線を利用するのは初めてだ。今まで機会がなかったが、済州島へ行くとなれば、時間のこともあり船は非現実的でやはり飛行機利用となる。

  利用航空会社はアシアナ航空。今回はマイレージ利用だ。どうしてアシアナ航空のマイルがあるのかというと、アシアナ航空がスターアライアンスに加入する以前も利用した際、マイルを他の航空会社に貯めることもできず、アシアナ航空に貯めた分が10180マイル残っていたのだ。

  今から10年ほど前の利用だ。その後、スターアライアンスに加入したあとはANAに加算するようになり、アシアナのマイルは宙ぶらりんになったが、かつてアシアナはマイルが無期限で、期限付きになったあとも無期限時代にとったマイルは無期限ということで、ずっと10180マイルを使わずにいたのだ。

  今回、1万マイルを使用し、金浦と済州を往復することにして、特典航空券を発券した。残り180マイルは捨てる。もっとも無期限だからゼロにならないのだが。
 

   当初は国際線との乗り継ぎ時間を2時間として、13時発の便を予約していたのだが、移動がスムーズにいったので、チェックインの際に1便前の12時30分発の便に変更してもらった。
この便はバス連絡での搭乗だった。

   上左 45分間の飛行時間だが、飲み物の機内サービスがあった。

   上右 コーヒーをもらった。ほかには、コーラ、オレンジジュース、トマトジュース。

 右 済州空港に到着。

  下左 済州空港には路線バスが数系統乗り入れている。ガイドブックで100、200、300、500、600のバスが空港バスとして書かれている。でも、これらの空港バス(600を除く)は、リムジンバスではなく、普通の路線バスが空港に乗りいれているだけなのだ。(600だけは島の南部に向かうリムジンバスで乗り場も別)

  さてこれらのバスのうち、500は本数が多く(終日7分間隔くらい)、ホテル(新済州=新市街)から旧済州=旧市街に向かうときに重宝した。

 ところが500に空港から乗る時には注意が必要なのだ。どういうことかというと、このバスは、ハルラ大学と済州大学を結ぶバスで空港を通るのだ。ところが、上の空港バス停には、ハルラ大学行きと済州大学行きの両方が発着するのだ。だから乗り間違わないようにしなければならない。

  どう見分けるのかというと、バスの前面で乗るための扉のそばに表示があるので、それを見て、ハルラ大学行きは済州大学行きかを判断するのだ。これは外国人旅行者にとって二重の意味で難しい。1つは、多少ハングルが読めても、動くバスの表示を読み取って、乗るか乗らないか決めるのはなかなか難しい。もう1つは、初めて済州に来て、自分の行きたいところはハルラ大学方面なのか、済州大学方面なのかはまずわからない。

 

 やってきたバスに新済州ロータリーに行くか尋ねて乗車。行くというので乗ったら1つ目のバス停だった。旅行記を読んでこのバス停が便利だと思い下車したのだ。
ここから10分ほど歩いて、済州ロイヤルホテルに到着。この日から3泊、ロイヤルホテルに泊まった。 
 ホテルの窓から見た新済州の市街地。新済州はこれといった観光地はない新市街地だ。これに対して、旧済州が旧市街地で観光地もいろいろとある。ホテルは新済州に多い。
 ホテルは、インターネットつなぎ放題のプランを予約した。普通のプランとインターネットつなぎ放題は同額だった。普通のプランでインターネットを利用しようとしたら1日1万ウォンが必要だった。

 荷物を部屋に置いて、ネットに接続しようとしたらなかなかできない。それで、フロントに連絡したら、何とネットをつなぐため部屋にこれから行くという。まもなく、係の人がやってきて、テレビにこの機械をつないで、ネットができるようにしてくれた。リクエストした場合だけ機械をとりつけるというのは初めてだった。

 ホテルで1時間ほど休憩した。その後、済州市内の街歩きに出かけた。

 新済州ロータリーよりも近い、ホテルから歩いて3分ほどの繁華街にバス停があることをホテルで聞き、そのバス停から路線バスに乗車することにした。画像は、その近くの交差点。

 ホテル最寄りのバス停に行くと500やバスターミナルを通る502が通っていた。502も10分間隔くらいで、とても便利だった。

 ところが、ここでバスを間違って乗ってしまったのだ。

 502の経路を見ると、ハングルでトミナルと書かれていて、ここで502がバスターミナルに行けるバスだとわかった。

 実はバスの経路が複雑に凸凹していて、旧済州に行くと思って乗ったバスが、逆方向に行くバスだったのだ。旧済州には、道路を隔てた向かいのバス停から乗らねばならなかった。

 でも、この判断はなかなかできない。なぜなら、このバス停では、旧済州に向かうのとは一見、逆に見えるバス停から乗らねばならないのだ。それで、旧済州に向かうと思ったバスは、その反対に行ってしまったのだ。

 済州の市内バスには路線図がない。あるかも知れないが、少なくとも自分が利用したバス停には掲示されていなかった。だから、バスの経路を理解するためには、上やその上の画像のようなバス停の名前を読んで判断しなければならない。これでバスの路線を理解するためには、多少ハングルが読めることと、済州市内の地名が多少わかることが必要で、どちらもよくわからない自分には難しかった。それでも、502が新済州ロータリー、バスターミナルを経て済州大学に行くことがわかった。
 逆向きのバスに乗ったあと、すぐに気づいたが、そんな時に限ってバス停の間隔が長い。ハルラ病院で下車して、道路を隔てたバス停から反対方向の502に乗車した。(ハルラという名前がよく出てくるが、済州の中心にある高い山がハルラ山だ。)

 バスターミナルで下車。翌日、翌々日は、ここから島内の各地に出かけようと考えていて、どのバスに乗ればよいかとかを下調べしておいた。ターミナル内や市外バスには漢字や英語の表記はないので、ある程度はハングルが読める方がいい。もっとも、読めなくても、聞けば親切に教えてくれると思う。

 バスターミナルからは系統を問わずやってきたバスに適当に乗車し、それを途中で下車して別のやってきたバスに乗って三姓穴へ。

 適当に乗っても大きな交差点までは必ず行くと信じて乗ったが、その通りだった。乗り継いだバスも必ず近くまで行くと信じて乗った。

 三姓穴は旧済州を代表する観光地だが、すでに17時30分でちょうど閉まるところで、中には入れなかった。

  入り口には、トルハルバン(石でできた守護神の像)がある。トルハルバンは島内に34体残されているという。

 三姓穴は翌々日に行き直すことにして、東門市場に向かうことにした。

 その途中に壁一面に子供が書いた絵タイルをずらっと貼ってあるところに遭遇した。

 ここはなかなか楽しかった。

 東門市場に到着。

 上左 済州東門水産市場と書かれた入口。

 上右 入口を入ったあたりはかなり明るい。

 右 奥の方に行くと少し暗く、古びた感じの売場になる。

 店の数や賑やかさは、釜山のチャガルチ市場には及ばないものの、かなり大きい魚市場だ。

 さらに1kmほど海岸の方へ歩いて、刺身横丁にやってきた。夕食は、そこで刺身をいただいた。

 店の前に生け簀があって魚やら貝が入っている。入ったのは左から2つ目の店で、日本語が少し通じたので価格交渉をして、5万ウォン(約4000円)で、いろいろな刺身を作ってほしいと注文した。

 下左  刺身横丁の前は海になっていて、着陸する飛行機がよく見えた。

 刺身盛り合わせ。韓国の刺身は白身魚がほとんどで、今まで食べたのは、ヒラメばかりだったが、済州ではサバの刺身も人気があるようで、ヒラメとサバがメインになっていた。

 ほかに、イカ、タコ、カキ、サザエが少しづつついている。あと別皿のアワビ。

 飲物は、ソジュにした。韓国中どこでも一番よく見かけるチンロ製のチャミスル。

 あわびの刺身、さつまいものてんぷら、刺身を包む菜っ葉、とうがらしとニンニク。

 刺身の食べ方は2通りあって、1つはわさび醤油。韓国のわさびは粉わさびから作るどぎつい緑色をしている。日本人だからか日本製の練りわさびのチューブを持ってきてくれた。日本のわさびのほうがいい。

 2つ目は、コチュジャンと味噌とニンニクをまぜたものをつけて、サンチュなどの野菜にくるんで食べる食べ方。どちらも美味しかった。

 刺身を食べたあとには、メウンタン。

 刺身をとったあとの魚の骨などからつくったスープだ。これだけ食べて満腹に。

 夕食後はホテルに帰るバスに乗るために、1km歩いて東門市場へ戻った。

  上左 交差点を渡ろうとしたら、地下に降りなければならなかった。面倒だなって思ったのだが、、

 上右 結構大きな地下街があった。地上よりもにぎやかであった。

 左 500系統のバスでホテルに戻った。

 500と502の路線図を自分でつくってみた。この2系統が利用できるようになっただけでも、済州市内がかなり自由に回れるようになった。

 系統はたくさんあるのだが、この2系統だけで、ほぼ間にあった。

 
 

 

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