1 日 目

 

 今回の旅行は海外旅行100回目。20年がかりでの100回目にしては短い旅行になった。

 めっきり少なくなった関西空港発の旅だが、今回は日本から初めてLCC(格安航空会社)で出発する。利用するのはチェジュ航空。本拠地は済州だが、関西空港との結びつきはソウルのほうが強い。他空港を含めて考えても、各空港とソウルを結ぶ路線がメインになっている。

 関西空港のチェックインカウンターでは北端のAカウンターの一角で手続き。

 行列ができていて、しばらく並んだ。普段は、JALやANAのビジネスクラスカウンターなどが使えるので並ぶことはあまりない。今回は上位会員の恩恵はなく、普通に並ぶ。

 保安検査、出国手続をすませ搭乗口へ。普段はラウンジに行くのだが、今回は使えない。かわりにパブリックエリアにあるインターネットコーナーでネットを利用。以前は設置されたパソコンのみ利用可能だったが、いつの間にか持参したパソコンを利用できるようになっていた。ただしWiFiではなく、有線LANなので利用できるパソコンの数が限定されている。

 このあと久々にクレジットカードのゴールド会員用のラウンジを利用した。航空会社のラウンジに慣れてしまうと非常に狭く感じる。ジュースを一杯飲みながら、韓国の入国カードと税関 申告書を書き、そのあとは、搭乗口のベンチで搭乗を待った。

 いよいよ搭乗。いつものように優先搭乗の特典はなく、並んで待つ。

 チェジュ航空のシンボルカラーはオレンジ色。チェジュ島の特産品にみかんがあり、韓国唯一のみかん産地になっているからだろう。

 シートピッチは一般の航空会社よりやや狭いが窮屈というほどでもない。ただ、今回は窓側の席をリクエストしていたのだが、通路側に出るのには苦労しそうだ。今回は出る必要もなかったのだが。次は通路側をリクエストか。

 やがて、おにぎりと飲物のサービス。おにぎりはツナキムチ一種類。LCCとはいえ、おにぎりサービスをするのが済州航空の特色か。なかなか美味しいおにぎりだ。

 飲物はオレンジジュース、コーヒー、お茶、水から選ぶ。オレンジジュースは済州産のみかんを使ったものでジュースを頼んだ。

 モニターがなく、よってフライトマップもないのがちょっとつらい。乗務員によるパフォーマンスやじゃんけん大会があることが各種のブログでわかったが、搭乗便ではなし。

 久々のインチョン空港での入国。金浦空港での入国に慣れていると、インチョンでの入国が何かと時間がかかるので面倒な感じがする。ゲートから延々と歩いてやっと空港内トレインの乗場へ。これが出発直後だったので5分ほど待たされた。入国手続自体は、すいている時間帯だったので1人待っただけだが、荷物受け取り場所がやたらと広くて、抜け出るのにもかなり歩かされる。やはり、ソウルに行くなら金浦入国がいいと思った。

 税関では申告書を渡すだけで外にでた。ここで空腹のため、コンビニでキンパプを買って座って食べた。昼食時間帯の飛行機だったのでおにぎり1個だけというのはつらい。かといって、搭乗前には食べるのに少し早すぎた。

 1年ほど前に空港鉄道A'REXがソウル駅まで開通しているのだが、利用する機会がなかったので、はじめてソウル駅まで乗車する。インチョン空港・金浦空港間は何度か利用して、金浦空港から地下鉄でソウル市内に向かっている。

 韓国旅行は韓国だけが14回目、他国の行きかえりについでにというのを入れると16回目になる。うち済州1回、釜山2回を除く13回は金浦空港かインチョン空港からソウルに向かっている。そのコースも十数年間でいろいろ変遷してきた。

 1 一番最初のころは、まだ地下鉄5号線が金浦空港からカチ山までしかできておらず、カチ山で地下鉄2号線の支線に乗換え。新道林で地下鉄2号線の本線(環状線部分)や国鉄運行の1号線で乗り換えてソウル市内に向かった。

 2 やがて地下鉄5号線が全通し、金浦空港から直通でソウル市内に向かうようになった。

 3 インチョン空港ができ、出入国はインチョン空港になった。それで、リムジンバスでインチョン空港からソウル市内に向かった。

 4 しかし、バスは時間が読めないなど難点があり、値段も高めだったので、リムジンバスはインチョン空港から金浦空港だけの乗車にし、金浦空港からは地下鉄5号線でソウル市内に向かった。

 5 やがて空港鉄道がインチョン空港・金浦空港間だけ開通し、金浦空港までは空港鉄道、金浦空港からソウル市内は地下鉄5号線を利用した。

 6 再び金浦空港で入国するようになり、地下鉄5号線でソウル市内に向かうようになった。

 7 地下鉄9号線が開通し、急行運転もされるようになり、金浦空港からは地下鉄9号線でソウル市内に向かうようになった。

 8 そして空港鉄道の開通。今回はインチョン空港からだったが、空港鉄道でソウル市内に向かった。ただし、今回の利用でソウル駅での乗り継ぎが不便なこともわかったので、次回からは、弘大入口(ホンデイック)で下車して地下鉄2号線に乗り換えるつもりだし、江南地区に行く場合は地下鉄9号線を使うつもりだ。

 さて空港鉄道だが、普通と直通があるが、値段が大幅に違い、直通は普通の3倍以上。所要時間はインチョン空港・ソウル駅間で直通が43分、普通が53分。よって、普通を利用した。

 普通の場合も、インチョン空港・金浦空港間はやや高めだが、金浦空港・ソウル駅間だけを利用する場合は、ほかの地下鉄と同じ料金だ。また、各駅で乗り換える場合は乗継運賃になるし、ソウル駅も地下鉄1号線や4号線の乗場とは遠く離れているが、一定時間内なら通しで運賃が計算されるいうになっている。

 空港鉄道を利用しての感想だが、金浦空港からソウル駅まで20分で、早いことは早いが、地下鉄9号線の急行と比べるとやや早い程度だ。そして、ソウル駅でのほかの地下鉄との乗継がとても不便なのだ。空港鉄道のソウル駅は、国鉄ソウル駅の西側にできたのだが、地下鉄各線のソウル駅は国鉄ソウル駅の東側にあるからだ。このため500mほど歩かねばならない。しかも人出が多いので思うように歩きづらい。

 そのため、次回からは弘大入口(ホンデイック)で地下鉄2号線に乗り継ごうと思う。また、江南地区など地下鉄9号線が利用しやすいところは地下鉄9号線を使おうと思う。

 ここのところ、ソウルの定宿は東横インソウル東大門になっている。今回も同じ。地下鉄4号線を東大門歴史文化公園(もとは東大門運動場)で下車してホテルに向かった。

 ホテルには16時30分くらいに到着。ソウル駅で乗り換えのさいに付近をうろついたのと、地下鉄を下車してホテルに向かうときに道に迷ったことで、予定より遅くなった。

 ホテルで2時間近く休んでから外出。途中、清渓川を通ると、川べりがライトアップされていてきれいだった。 

 夕食に広蔵市場に出かけた。すでに客であふれかえっていたが、まず、市場の薄くらい中を通って麻薬キンパッの屋台へ。ところがこの日はすでに営業を終えて、後片付け中。再び、市場の中心に戻る。

 いたるところで、ピンデトゥクを焼いている。一番人気のお店に行くと長い行列。あまりに長い行列だったので、あたりをうろうろして、空席のあり屋台を見つけ、そこでいただいた。チジミの一種である。かなり大きくて直径20cmくらいだろうか。

 
 あつあつで美味しくボリュームあり。以前、人気の店でテイクアウトしてホテルで食べたことがあるが、やはりあつあつを食べると全然違う。

 このあともう一種類、ほかのものを食べようと物色していたら、市場の中心にも麻薬キンパッの屋台があった。先ほど行った屋台が有名なのだが、マネをした類似の店もあるとのことだったので、そうした屋台かもしれない。でもここも行列ができていた。少し行列に並んで2食購入。
 麻薬キンパッといわれるのは、あまりにも美味しくてまた食べたくなる海苔巻きなのが麻薬のようだという意味でとくに怪しい食べ物ではない。1食は夜食にしようと思って買ったのだが、結局2食とも完食。一緒におでんも売ってるのだが、おでんのつゆだけなら無料でもらえるので、一緒にいただいた。

 満腹になってホテルに帰還。

 

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