4 日 目   も う 少 し マ ラ ッ カ

一風変った飲茶の体験

  いよいよマラッカ最終日。ホテルの朝食にも飽きてきたので、最終日だけでもとホテルの朝食はパスして外食することにした。めざすは栄茂茶室。

 栄茂茶室は2日目に訪れたカンポン・クリン・モスクの向かいにある。でも昼ごろには売り切れて閉店になるので、2日目通った時は開いていなかった。

 8時ごろ店に着いたが、かなりにぎわっていて、奥のほうに何とか空席を見つけた。

 ここでは点心の広東語発音の「ティムサム」が飲茶を意味する。席に着き「ティムサム」と注文すると、茶と茶碗が運ばれてきた。

 茶碗は熱湯の入ったボウルに入れられていて、最初のお茶で洗うという香港などで行われる儀式は不要だ。香港では茶の種類を注文するのだが、ここでは特に聞かれることもなく烏龍茶らしき茶が運ばれてきた。

 さて点心の注文だが、店員に直接注文している人もいるし、ワゴンならぬ盆に料理を載せて回る店員に食べたいものを指差してテーブルにおいてもらっている人もいる。だが、言葉がわからないから直接注文は無理だし、テーブルが奥のほうで盆を持った店員もそばまできてくれない。

 それで、店頭でセイロを蒸しているところまで行き指差し注文した。これは大包(ターパオ)。

 そして巨大なセイロをあけてもらうと、小さな皿がたくさん蒸されていて壮観だった。 この中から3品選んだ。選んだ皿は盆に載せてテーブルまで運んでくれるようだ。
 盆に載せて注文した皿が運ばれてきた。

 

 

 

 

 

 左  大包(ターパオ)。

 上  大包の中身。肉が多く入っている。

 

 
 上左  香港などでは見かけない点心がいろいろあった。シュウマイの具をソーセージで巻いたもの。

 上右  ベビーコーンを載せたシュウマイ。

 左  カニカマをシュウマイの具で巻き、それを海苔で巻いたもの。

 香港ではお茶のお代わりは急須の蓋を逆さにするのだが、ここでは セルフサービスだ。店頭に給湯器がおいてあって、自分で湯を注ぐ。
 左  店員が盆に点心を載せて回ってきた。さらに2品をいただくことにした。

 下左  カレー味のシュウマイ。

 下右  翡翠餃子。

 これだけ食べて約15RM (約440円)。またマラッカに来れば栄茂茶室にも来たいものだ。

 

 飲茶のあと、2日目には門が閉ざされていたフランシスコ・ザビエル教会へ。9時からの日曜ミサが始まるところだった。

 下左  携帯の電源を切るようにと、前方のスクリーンで案内。ミサが始まるとスクリーンには聖歌の歌詞が映しだされていた。

 下右  ミサを仕切っていたのはインド系の神父。言葉は英語であった。

最後の屋台食とリバークルーズ

 ホテルには10時に戻り、帰り支度をし、最後のシャワーを浴びた。チェックアウトは12時ぎりぎり。荷物はフロントで預かってもらった。

 14時にホテルに戻ってくることにし、リバークルーズに向かった。その前に昼食。

 1日目に[虫豪]煎を食べた屋台のところに、叉焼飯の屋台が出ていた。昼は違う店が出るのか。叉焼飯の店は何軒か出ていて競争が激しそうだ。入口を入って左側の店で食べた。

 

 

 

 

 左  調理場の上に叉焼がぶらさがっている。

 上  店主は丸いまな板で叉焼をパンパン音をたてて切っていた。

 タレは普通のタレとカレーがあったので、カレーをかけてもらった。

 これがマラッカで最後の食事。また最後の屋台食。叉焼がうまい。

  マラッカ滞在の最後にリバークルーズで、川から街を眺めることにした。

 マラッカ川のリバークルーズは2001年に訪問したときにも利用しているのだが、今回とは全然違っていた。ドブ川の中を小さなボートで移動し、民家の裏側などを眺めるって感じだった。

 今回のリバークルーズは船が大きいのだが、中のほうに座れば景色が見にくそうだ。幸い、ほとんど最後に乗船したので、水際の席につけた。

 乗船場所はオランダ広場から5分ほど海側に歩いたところで、海洋博物館の裏手であった。乗船場所は昔と同じだが、昔は民家の中の道を歩いて、目立たない乗場から乗船したのに対して、今は周囲が開けていて、船がたくさん停留してるので乗場はすぐにわかる。

 運賃は10RM(約300円)で途中にある桟橋で下船し、再度乗船することもできる。

 チャイナタウンあたりはマラッカに着いてから陸上から見ていた景色なのだが、チャイナタウンを過ぎたあたりからは知らない景色が広がる。

 何より驚いたのは、川沿いの建物にカラフルな絵が描かれていること。絵自体はうまいとはいえないのだが、明るくて、楽しめる。昔は遊歩道がなく、このあたりはずっと民家の裏側だったことを覚えている。そしてところどころで悪臭もしていた。今は、水もずいぶんきれいになっている。

 折り返し点に到着。船がここにも停留していた。そしてモノレールの駅を発見。モノレールの車両も止まっていた。

 このモノレールだが、中国製で開業早々にトラブルが続出したため、すぐに運行を停止。その後、乾季に限って運転を再開したという記事をネットで見つけた。今回の訪問は3月なので乾季なのだが、運転されている気配はなし。

 モノレールは1.6kmで、川沿いにモノレールの路線が続いていた。延長計画もあるらしいが、このままでは延長どころか、運休のまま廃止ってこともあるような気がする。

 それにしても、変われば変わるものだ。景色は前回の訪問時とは全然違ったものになっている。

 遊園地もできていた。ただ観覧車は止まったままであった。マラッカタワー にもいえることだが、マラッカには不釣合いな感じがする。

 ちょうど遊園地のあたりには、かつてのバスターミナルがあったような気がする。旧バスターミナルがどうなっているのか気にはなっていたが、今回の旅の途中で訪れることはできなかった。

 最後まで乗船してもよかったのだが、ホテルに一番近い桟橋である、フランシスコ・ザビエル教会のそばの桟橋で下船した。

 このあとホテルに戻り、預けていた荷物を受け取り、同時にバスターミナルに向かうためタクシーを呼んでもらった。10分ほど待ってやってきたタクシーで10分、バスターミナルへ。

KLIA行き直行バス

  セントラルバスターミナルからKLIAまでの直行バスに乗車する。切符は前日にバトゥ・パハから戻ってきたときに確保しておいた。今回はバトゥ・パハに向かうついでに買えたが、普通なら、わざわざ郊外のバスターミナルまで出向かねばならず不便だ。

 2:30PMは消して3:00PM には丸がつけてある。切符を買ったときにも3:00PMだと強調していた。21.9RM(約650円)。

 

 

 

 定刻少し前にきたバスはKLIA行きの表示があったので、乗ろうとしたらいつの間にかKL行きに変わっていた。定刻すぎにきたバスはKL行きの表示があったが、手書きでLCCT KLIA行きと書かれた紙が貼られた。荷物を積み込み、乗車。

 
 前方5列が両側に2人席。後方4列が最後尾も含めて1人席が3つ。ただし最後尾は普通のバスの最後尾と同じくリクライニングはしない。だから6列目から8列目がいい席となる。自分は8列目だった。事前購入の人からいい席を売っているのではないかな。

 出発は15分遅れ。さらにスレンバンの手前で渋滞に巻き込まれ、30分ほどノロノロ運転。スレンバンを過ぎるとさきほどの渋滞がウソのように快適に走れたが。

 上左  まずLCCTに到着し、前年にエアアジアでKLにやってきたときのターミナルビルと対面。4分の3の客が下車。下りなかったのは7人。

 上右  KLIAには18時15分に到着。本来の所要時間は2時間30分などで45分延着。着いたのはKLIAの1階だが、到着階、出発階のにぎやかさとは無縁の閑散としたところだった。

 左  帰国便のチェックインは19時30分からのため、1時間ほど出発ロビーのベンチで休憩。バスが遅れたが、この程度なら空港での待ち時間が短くなってかえってよかった。

 

kLIAより帰国

 上左  チェックイン、出国審査、保安検査を経て、制限区域内へ。シャトルでマインターミナルから国際線が発着するサテライトへ。そして、マレーシア航空のラウンジに向かった。

 上右  ビジネスクラス用ラウンジに案内された。ファーストクラス用よりもかなり狭いが、それでもゆったりとはしている。

 左  ラウンジ飯をいただく。惜しむらくはアルコールがないこと。飲物は缶入り仙草水。

 上左  アルコールを求めてキャセイ航空のラウンジへ移動。 おかわりはこちらのラウンジで。

 上右  キャセイのラウンジはJALの指定ラウンジになっていて、ワンワールドのステータスカードを見せなくても、チェックイン時にもらえるJAL発行のラウンジクーポンを渡せばよい。

 左  2食目のラウンジ飯とともに缶ビール。

 上左  2つのラウンジで2時間ほどすごし、搭乗時刻になった。KLIAは搭乗口にも保安検査がある空港で、搭乗口の中の待合室に入るとすぐに搭乗開始。

 上右  座席は非常口座席の45K。深夜便のため水平飛行に入ると軽食があり、メインの食事は到着前の朝食となる。飲物だけ飲んで、おつまみは持ち帰り、パンは下げてもらった。

 上左  朝食は到着1時間30分ほど前、鹿児島近くになってからだった。洋食を選んだ。オムレツとソーセージの典型的な朝食用機内食である。

 左  ちょうど夜明けの様子が見られた。ただ、朝焼けは見られず全体として明るくなっていく感じ。

 定刻より30分ほど早めの6時20分に成田到着。

 今回は、成田発のジェットスタージャパンの便が国際線乗継ぎの場合に限り、JAL便として利用できるようになったので、試しにジェットスターで関空に向かうことにした。時間的なことを考えれば、羽田にバスで向かい伊丹行きに乗るのと変わらないばかりか、ジェットスターだと遅延のリスクがあるので、今回限りでのお試し搭乗だ。

 搭乗手続は出発2時間前からということで、9時25分発なので、7時25分までは到着ロビーのベンチで休憩。自分は荷物を機内持ち込みにしたのだが、預ける場合、チェックインのあと、自分で荷物移動のベルトがあるところ(写真では壁ぎわのところ)まで運ぶ。

 さて、遅延するかもしれないと思っていた心配は的中。9時25分発は9時55分発に変更されていた。

 搭乗時刻まで2時間近くあるので、JALの国内線サクララウンジへ。普段は搭乗券をピッとするか見せるだけで入室できるのだが、ジェットスター便であるため、スターテスカードかJGCのクレジットカードを求められた。

 時間がありあまっているのでシャワーを利用した。時間制限もなし。成田の国内線ラウンジは何度も利用しているが、余裕はあまりなく、シャワーを使うのは初めてだ。

 これまでは成田の国内線ラウンジもほかの国内の空港と同じく、食べ物はおつまみ程度しかなかったのだが、今回初めてサンドイッチが置いてあったので、さっそくいただいた。

 国内線ラウンジに1時間30分も滞在したのは初めてだったが、居心地が良くてあっという間だった。

 上左  9時25分に搭乗口に着くと、何と、さらに出発が遅くなり10時25分発に。さらに30分、ベンチで待つことになった。

 上右  10時過ぎに連絡バスに乗車。自分は16列目だったのだが、先に16列目以降のお客様から搭乗ということで、最初のバスに乗車。

 左  はじめてジェットスター便に搭乗。機体のデザインはなかなかいいと思う。

 機内に入ったときにはまだガラガラ。座ってみるとシートピッチは少し狭いかなって思う程度で、がまんのならないようなものではなかった。

 結局、出発は10時45分。機内食も試してみたかったが、お腹がふくれていて、何も買わなかった。

 関空には12時少し前に到着。次回からは、成田に朝着いた場合、やはり羽田に移動かなって思う。これにて、マラッカ旅行も無事に終了。

 

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