15  グ ア ナ フ ァ ト  

 

メキシコのコロニアル都市の王者

サカテカスからグアナファトへは、レオンでの乗換えが一般的である。グアナファトは主要な交通路から離れているので、バスの便は不便だ。だからこそ、グアナファトがメキシコのコロニアル都市の中で銀鉱華やかりし頃のムードを最も保っているのかもしれない。

だが、サカテカスから1便だけグアナファトへの直通バスがあった。ところが何と5時35分発だ。これ以外はレオン乗換えだが、レオン行きも1時間に1本か、それ以上の間隔であるうえ、レオンですぐにグアナファト行きに乗り換えられるとも限らない。それで、5時35分発のバスを使うことにした。

タクシーを4時45分にホテルへ呼んでもらっていたのだが、5時をすぎてもやってこない。たまたまか、常駐しているのか不明だが、ホテルの前に別のタクシーが待機していたので、それを利用してバスターミナルへ向かった。5時15分ターミナル着。定刻に発車したバスは、どこからやてきたバスか不明であるが、北部の町からやってきた夜行バスだ。車内は一夜をバスで過ごして疲れた感じの人が多い。

アグアス・カリエンテスとレオンに停まって、グアナファトには10時すぎ到着。ガイドブックで目星をつけておいた中級ホテルにタクシーで向かった。ホテルに到着すると、レセプションはチェックアウト客、チェックイン客でごった返していた。やっと対応してもらえたが、英語がわからず、英語のわかる人を呼びにい ったりしたあげく、満室であることが判明。この日は土曜日でかなり客が多いのだろう。

すぐに、そばにある安宿に向かった。こちらはすぐにチェックインOKで、2泊分を払って部屋に向かった。上の画像は、泊まった安宿、ポサーダ・フアレス。

1泊150ペソと格安であるだけあって、建物の中も部屋の中もそれなりである。それでも、ベッドメーキングはきっちりやっていて、掃除も一応できていたので文句はない。荷物を置き、シャワーを浴びて一休みする。12時ごろに町歩きに出発。

グアナファトの街中には、地下道が通っている。かつての銀鉱の坑道などを利用していて、市街地の混雑を避けて地下道を走る車が多い。あとで、地下道に潜ってみることにしよう。上の画像のような地下道への入口があちこちにある。

グアナファトは盆地に位置している町である。アロンディガ広場に立つと、目の前の傾斜地は住宅で埋め尽くされている。壁の色がカラフルでしばらく見とれていた。

アロンディガ広場に隣接したアロンディガ・デ・グラディーナス。ここを舞台として、独立戦争の激戦があった。現在は州立博物館になっている。遺跡の出土品のほか、銀鉱の最盛期の展示などもある。

グアナファトの道路は曲がりくねっていて迷子になりやすい。そんなとき目標になりやすいのがここ、ラパス広場。V字型に道が分岐し、そばにバシリカがあってわかりやすい。

バシリカは、内部に日光が入り込むようになっていて、明るい聖堂だった。

フアレス劇場。メキシコを代表する劇場である。内部の見学もしたが、ヨーロッパにある有名な劇場を小規模にしたようなものだった。公演があれば観劇もしたかったが、残念ながらこの日、翌日とも公演がなかった。

すでに14時になり、フアレス劇場の前にある屋外レストランで遅い昼食。チキンの上にハムとチーズののった料理。これがかなりのボリュームがあり、トルティージャも食べたので満腹に。

地下道を少し歩いてみた。現代風のコンクリートの壁の地下道でなく、壁や天井には石が埋め込まれていて、古風な感じがする。歩道もついているが、明かりは少ない。地下道の中にもバス停があった。

地下道の歩道に下りる階段。こういう階段があちこちにある。だが、何本もある地下道がどう通っているかわからないので、旅行者にとっては難物である。

フアレス劇場の裏手からケーブルでピピラの丘に上った。緑の壁の大きな建物はフアレス劇場。

ピピラの丘から見たグアナファトの町。中央に見える大きな白い建物はグアナファト大学、その手前の茶色っぽい建物はバシリカ。ここでしばしの休憩。

グアナファト大学。18世紀にイエズス会が設立したが、現在は州立。階段の上の建物にカトリックらしさが見られる。

イダルゴ市場。観光客向けの土産物屋と地元客向けの食料品や日用品の売場の両方がある。品物は整然と並べられている。

イダルゴ市場の外観。市場の前には露店がたくさんでていて、昼食が遅く腹が減っていなかったため、ホットドッグを立ち食いして夕食とした。

このあと宿に戻り、日が暮れてから、もう一度ピピラの丘に上ろうと思っていたが、かなり疲れていたようで、外出はせず、早めに寝ることにした。

 

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