7日目  セ ビ ー リ ャ

 

 

  この日は朝食抜きでセビーリャ街歩きの1日をスタート。

 まずは、サンタ・クルス街を通って、カテドラルに向かった。迷路状になっていて、角の建物を覚えておかないと、全然違うところに行ってしまいそうだ。 

 

 

 

 カラフルな色あいの壁の建物が多い。さまざまな絵が描かれている壁もあちこちにある。鉢植えもたくさん置かれている。

 このあと、まず向かった先は、カテドラル。昨夜もそのそばへ行ったが、今度は入場だ。

 

 

 

 

 

 

 

 カテドラルはとても大きく、まず大きさに圧倒される。何しろ、バチカンのサンピエトロ寺院、ロンドンのセントポール寺院に次いで大きな教会だという。

 だから、入口がわかならない。開いていた入口らしきところから中に入ろうとしたら、しかられて、あっちと指差しされた。

 南側に観光客の入口があって、 開門を待つ人たちであふれかえっていた。

 8世紀にセビーリャはイスラムに征服され、そのちに大モスクが建設された。その後、レコンキスタがあり、13世紀にカトリック勢力により再征服され、モスクの跡地にが巨大なカトリック教会が建設されたのだという。 

 入口にある像は、ヒラルダの塔の上に置かれているものと同じもの。塔の上にこんなに大きなものがあるとはびっくり。この像だが、風を受けると回転する。ヒラルダ(風見)の名前もそこからついたようだ。

 

  

 10分ほど並んで入場。内部には見どころがいろいろとあって、配布されるパンフレットに沿って、一通り見ていく。

 あちこちにある巨大なステンドグラスは光を浴びて美しい。

 パイプオルガンも巨大なものが対で置かれている。反響する音は一体どのようなものなのだろうか。

 内陣には聖書に登場するいろいろ場面で埋め尽くされた祭壇があり、これまた巨大。

 

 明かりとりのための小窓の集まった部分のステンドグラスも美しい。

 

 

 

 

 

 

 そして、コロンブスの墓。4人の王が棺をかついでいるが、それが墓らしい。えっ、空中にあったのか? これには驚き。

 

 最後にヒラルダの塔に上る。イスラム教徒により建てられた塔だが、カトリック教徒がさらに高くしたらしい。

 100m弱の高さだが、展望台は70mのところにある。上がるのは大変だと覚悟していたが、階段じゃなく、スロープになっていて、思っていたよりは楽であったのはよかった。この塔を造った当時の王様が馬に乗って上れるように命じたかららしい。観光客は王様に感謝だ。

 ただ、スロープは、ぐるぐる回転しながら上がっていくので目が回るような感じになる。

 やっと着いた塔の上。

 セビーリャの街全体を見渡すことができる。セビーリャはマドリード、バルセロナ、バレンシアに次いで、スペイン第4の都市というだけあって、市街地が遠くまで広がっている。

 ただ、塔の近くの旧市街などは古い建物が目立ち、高層建築はない。

   続いて、アルカサルへ。ライオンの門から入場する。

 アルカサルもイスラム教徒が建設し、のちにカトリック教徒が転用した建物である。 

 

 

 

 

 中庭に面して、イスラム風のアーチが並んでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 いたるところ、イスラム建築だ。

 
 カテドラルはイスラム時代のモスクを壊して作られたのと対照的に、アルカサルはイスラム時代の建築をほとんど残したまま、カトリック教徒の王が王宮として使ったことがわかる。
 アルカサルで一番美しかった中庭。

 

  外の庭。ヤシの木など、本来はこの地にはないはずのものが植えられている。

 この庭は、とても広くて、一通り歩くだけでも30分くらいかかった。

 

 

 

 

 

 涼しげに水が2階から池に放たれている。

 セビーリャではアルカサルが一番印象に残っている。カテドラルとアルカサルはどちらも1時間半の滞在で、2つ見ただけでもう13時。

 

 

 

 

 

 昼食は、適当に入ったレストランでパエリア。

 シーフード入りなのだが、期待していたよりずっと少なく、味もイマイチでハズレだった。

 気温は45℃。

 前日のヘレス、翌日のコルドバも45℃だった。

 この暑さ、旅行前からある程度は覚悟していたけれども、実際にやってくると、考えていたよりも厳しいことがわかる。1日中、街歩きをするというのは無理で、15時から19時ごろは、現地の習慣にならって、ホテルでシェスタという日が多くなった。

 また、セビーリャでは2泊するので、郊外にあるローマ遺跡、イタリカにも行こうと思っていた。でも、この暑さでとても無理だと悟った。遺跡は太陽が直射し、体がもつかどうか心配なので。だから、2泊したけれども、翌日は朝からコルドバに向かうことにした。

 セビーリャの観光の目玉はカテドラルとアルカサルなので、あとは付け足しのようなもの。

 まずは、インディアス古文書館。

 ここは無料なのだが、入場のときには保安検査が行われる。

 コロンブスの手書きの文書などが見られたが、エアコンの前に座って、塔に上がったりして疲れた体を休めるのに都合がよかった。

 

   このあと、延長1kmほどの短い路面電車に乗車。車両は新しいが、旧市街の古い建物に意外とマッチしている。 

 

 

 

 

 

 中もきれい。途中の停留所は2つで、あっという間に終点。

 終点には、地下鉄の駅がある。路面電車の役割は、旧市街には地下鉄が走っていないので、旧市街を地下鉄に連絡するためのものと判明。

 地下鉄は今のところ路線は1つで、観光地とは関係ないところを走っているので、乗車は見送った。

 少し離れたところにあるスペイン広場に行った。

 とても大きな広場だが、あまりに暑いので、端から写真をとってすぐに引きかえした。

 

 

 

 

 

 

  路面電車の線路に沿って、歩いて旧市街に戻った。途中にセビーリャ大学があって、入ってみた。

   大学の隣の宮殿のような建物がパラドール。

 パラドールは郊外にあることが多いが、セビーリャでは街のど真ん中にある。  

 

 

 

 

 

 次に救済病院へ。貧民の救済のために作られた病院だが、その付属の教会が美しいというので行ってみた。

 このあと、ホテルに戻り、しばらくシェスタ。

  3時間ばかり、ホテルで休んで20時に夕食をとりに出かけた。でも、20時とはいっても、まだ明るい上、暑い。

 この日は、エストレーリャというバル。旧市街に店があるので、ホテルから5分ほどのところだが、迷わないよう、通った道をしっかり覚えながら、歩みを進めた。

 まずは、ビールでのどをうるおし、クラッカーをかじって、注文する料理を検討。スペインにやってくる前は、毎日、ワインかと思っていたが、暑いので、ビールの日が多くなった。

 イワシのフライ

 

 

 

 

 

 

 ハム入りのコロッケ

 チキンと野菜の煮込み

 

 

 

 

 

 

 古いバルで、昔の写真が壁にならんでいた。地元客向けの店なのでバルの雰囲気も味わえてよかった。暑さで食欲減退し、この日はちょっと小食できりあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 食事後は、カサ・デ・ラ・メモリアというタブラオへフラメンコを見に行った。22時30分からなので10分くらい前に行ったら、すでに最前列は一杯で後ろの席になった。

 フラメンコを見るのははじめて。ギタリストの演奏から始まった。ギター演奏をこうやって聞くのもはじめて。その後、男性ダンサーのソロと、女性ダンサーのソロが交互にあった。1時間少しの間、釘づけになっていた。

 写真撮影は禁止で、右は全部終わったあとのあいさつ。

 このあと飲物を買ってホテルに戻ったのだが、もう0時近いといのに、カフェの屋外席などには大勢の人がいてにぎわっていた。