6日目  コルーニャ

 

 

スペイン最長バス?
 この日はバスに長時間乗車してコルーニャへ向かった。切符は前日にオビエドに到着したときに買っておいた。そのときには、コルーニャまでの残席が2席しかあいておらず、きわどいところで買えた。

 6時30分発を逃すと、次のバスだと10時になるので、早朝のバスにした。5時45分にホテルを出て、6時にバスターミナルに着いた。ところが、電光掲示板を見ると6時30分発と表示されているバスの中にはコルーニャ行きはなかった。
 
 6時30分発のバスのうち、はっきり違うとわかるマドリード行きとヒホン行は別にしてあとのバスの乗場を見に行って乗車するバスを判断することにした。トゥイ行きのバスの前面にコルーニャが経由地として書かれていたので、バスはすぐにわかった。

 コルーニャだが、ラ・コルーニャなのか、ア・コルーニャなのか、本や地図で表記が異なる。ガリシア語ではア・コルーニャ、スペイン語ではラ・コルーニャなのだが、現地では皆さん定冠詞なしのコルーニャを使っていたので、この旅行記でもコルーニャを使うことにする。
 
 トゥイはサンティアゴ・デ・コンポステーラより先のようだ。ビーゴの手前かと思い、ガイドブックの地図でビーゴの先のポルトガル国境の街だと判明。イルンもビルバオより東だというのはわかったっが、調べてみたら、フランス国境の街だった。

 つまり、このバスはスペインの北海岸沿いに、フランス国境のイルンからポルトガル国境のトゥイまで走る長距離バスだったのだ。時刻を調べるとイルン発は21時台でトゥイ着は16時台のようだ。きっと、スペインで一番長距離を走るバスではないだろうか。
 
 バスはオビエドには20分くらい停車して、定刻に出発。車内は夜行バスの雰囲気で、寝ている人が多数。

 空席は少なかったっが、2席しかないというのは変だと思った。しばらくしてわかったのは、このバスは各駅停車のように小さな街にもよく止まったが、そのたびに少しづつ乗り降りがあった。そのため、長距離を通しで乗る場合の切符がとりにくいようだ。切符はとりにくい割に空席はでやすいようだ。
 
 バスターミナルで買ったパンで朝食。

 オビエドからヒホンまでの間には大きな街はなく、ひたすら田舎街に停車していき退屈だった。高速道路のない区間で遅く、6時間ほど耐えた。
 
 
 12時30分ごろにコルーニャに到着。ヤレヤレだ。
タコ料理
 コルーニャではホテルには泊まらず、夕刻の列車でサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かう。コルーニャの滞在時間は6時間ほどだ。

 列車駅で荷物を預けることができるかどうかわからないので、バスターミナルにあった荷物預かり所で荷物を預けて身軽になった。
 
 バスターミナルの外観。

 このあと列車の時刻を確認するためにいったん列車駅まで歩いて行った。300mほどの距離なのだが、間に幹線道路があって移動しにくい上に、建物に邪魔されて大きいはずの列車駅の建物が見えず、移動しにくかった。
 
 列車駅に到着。すぐ近くまで見えず、こんなに大きな駅だとは思わなかった。
 
 行き止まり式のホームになっていた。数時間後に乗車する列車の時刻を確認しておく。
 
 駅前のバス停から路線バスに乗車。
 
 港へ向かった。サン・アントン城の最寄りと思われるバス停で下車した。
 
 サン・アントン城。内部は博物館になっているのだが、この日は月曜日で休館だった。
 
 歩いて市街の中心部へ。サンティアゴ教会に行ったが、扉は閉ざされていた。さらに市庁舎前の広場へ。市庁舎は豪華な建物であった。

 
 
 昼食に入った店は、タコ料理の専門店Pulpeira。店内にはタコの足が並べられていた。

 下左  飲物は地ビール。エストレージャ・ガリシア。

 下右  店内の様子。
 
 食べたのはタコの足の炒め物にポテト。うまいタコに大満足。
ヘラクレスの塔
 上左  昼食後は中央市場に向った。改装されてまだ間もない感じで、きれいな建物だった。

 上右  1階部分にはGADISというスーパーになっていた。

 左  2階部分は従来型の市場だった。午後であるためか、店じまいしている店舗も多く、客もまばらであった。店舗も通路も清潔で気持ちよかった。
 このあと40分ほどかけてヘラクレスの塔に向った。(ガリシア語、スペイン語ともエルクレスと発音するようだが、日本では英語式のヘラクレスが慣用されているので、ヘラクレスと書く。)

 途中、オルサン海岸のビーチを上から眺めた。かなり涼しいのだが、ビーチで遊ぶ人も多かった。

 下左  途中、人類博物館があったので立ち寄った。

 下右  文化的な展示かと思ったら生物学的な展示がメインであった。
 
 さらに歩いてようやくヘラクレスの塔が見えてきた。丘の上にあるが、遠回りすれば緩い坂道を歩いて塔の真下まで行ける。

 下左  近くまで行くと一番上の部分が灯台の点灯する部分になっていることがわかる。2世紀に建てられた世界最古の灯台と言われ、今なお現役で活躍している。

 下右  ここはコルーニャで最大の観光名所だ。かなりの行列ができていて、結局1時間あまり並んで中に入れた。
 
 中に入るとまず一番下の土台部分を見学する。建造された時代の基礎が見られるようになっている。

 下左  階段を上がって上へ。

 下右  塔の上からの眺め。遠くに見えるのがコルーニャの市街地。

 
 
 
 40分ほどかけて、コルーニャの中心部に戻った。路面電車の線路もあったのだが、週末のみ運転される観光用の電車で、行った日には走っていなかった。

 街の中心から路線バスでまずバスターミナルへ。荷物を受け取ってから列車駅に、昼間と同じ道順で再び向った。

 下左  20時20分発のビーゴ行きに乗ってサンティアゴ・デ・コンポステーラへ。

 下右  乗車した列車。
 
サンティアゴ・デ・コンポステーラ到着
  サンティアゴ・デ・コンポステーラに着いたのは21時。ついに聖地にたどりついた。
 
 21時でもまだ明るく、駅舎の写真がとれた。駅前の広場から、階段を上がらないと市街地のレベルにはならない。エレベータなどはなく、荷物を持っての移動にはやさしくない駅だ。

 下左  駅から3分ほどのところにある「サン・カルロス」が本日泊まるホテルだ。

 下右  部屋に入って少し休憩していたら、すぐに22時近くになってしまった。大聖堂との対面と夕食のために急いで外出することにした。
 
 
 10分ほど歩くと旧市街に入った。狭い路地が入り組んでいるので、どのように歩いているのかはっきりしない。すでに暗くなっているので、大聖堂も見えない。
 
 旧市街では、路上でギターなどを演奏するグループがいくつかあって、にぎやかだ。
 
 そして大聖堂に到着。夜は中に入れず、見学は翌日回しにした。

 下左  大聖堂の前の広場をはさんで向かいには市庁舎がある。

 下右  市庁舎の玄関付近でもギターの演奏をしているグループがあった。
 
 
 
 上左  23時ごろになりレストランのひとつに入った。飲物つきのセットメニューがあったので、イワシのセットを注文。飲物は赤ワインにしたのだが、わずかしか入っていなかった。

 上右  それでも料理ができてくるまでの間、パンを食べて待った。

 左  注文したイワシがやってきた。数は多いが、小さなイワシであった。イワシと言えばポルトガルだが、この地はポルトガルにも近く、イワシが好まれているのだろうか。美味しいイワシだった。