1 日 目  台 北 へ

 

10か月ぶりに台湾へ
 台湾訪問は前年7月に台北に行って以来10か月ぶりだ。今回も台北だけの訪問。JALビジネスクラスの特典航空券をとってある。

 前年7月に新設された保安検査場のファストレーンだが少し変わったようだ。ビジネスクラス利用者などに渡されるファストレーン利用券が今までのものとは違っている。また利用券を見ると、レーンの場所も、一般の検査場とは全く別だったのが、一般の検査場の中のレーンを使うと読み取れる。

 実際に行ってみると、一般の保安検査場のすぐ隣に入口があり、従来の乗務員用のレーンがファストレーンと兼用になっていた。乗務員と同じレーンなので、以前よりは混む結果になって、2,3人だが待った。
 このあと出国審査場だが、誰も待っていなかったので、問題はなかったのだが、ファストレーンがないのが気にはなる。自分に限って言えば、出国審査場が込んでいるなら、自動化ゲートを使うのだが。

 サクララウンジへ。1時間ほど休憩。前年の改修後、食べ物が良くなった。成田、羽田には及ばないが、少し近づいた感じがする。カレーは成田、羽田のものとは違った味付けのものだ。

  難点は混雑が激しいこと。南ウィングには航空会社のラウンジがサクララウンジしかないので、アライアンスに関係なくサクララウンジが指定されるためだろう。
 上左  サクララウンジのすぐ前の30番ゲートよりJL813に搭乗。機種はB787-8。

 上右  ビジネスクラスの座席はシェルフラットネオ。今となっては一昔前の座席になってしまったが、台北までならこれで十分すぎる。食事で時間をとるので、座席を倒している時間はあまりない。

 左  往路は復路より時間がかかかるので、おつまみと飲物のサービスが食事の前に行われる。シャンパンをいただく。復路はいきなり食事サービスが始まるが、ちょっと急がされている感がする。
  食事は和食を選んだ。レモンがついているのは、かつおのたたき。手前の皿の左端に見えるのはアナゴ寿司。春まっさかりの4月の季節感がよく感じれられる。

 下 アイスクリームとコーヒー。


 
 台北桃園空港に到着。大陸からの便が大幅に増えて、入国審査場は長い列。並んでからもどんどん列が伸びていく。今回はいままでの訪台では最長の40分待ちになった。

 税関は通過するだけ。このあと、SIMカードの売場へ。桃園空港では3社の売場が並んでいるが、最近は中華電信のカードを使っている。今回も中華電信を利用した。いろいろな種類があるが、3日間の滞在なので、最安の3日で300元のものを購入。72時間、ネットが無制限に使え、100元分の電話料金がついている。
 
 国光客運の1841系統、桃園機場から松山機場行きに乗車。悠遊カードを利用できるので、切符を買う手間も不要。

 同じ国光客運の台北車站行きは、空港を出てすぐに高速道路に入り、40分ほどで台北車站に到着するが、この松山機場行きのバスは10kmほど一般道を走ってから高速道路に入るため、時間が読めない。今回も、高速に入るまでに30分ほどかかってしまった。でも、台北市内まで台北車站行きは125元なのに対し、松山機場行きは83元と安い。

 
 高速道路に入る少し前に渋滞があり、そのとき、偶然バスの横に、鴻海精密工業の工場があったので撮影。最近、シャープを買収したことで有名になったが、台湾最大の企業であり、アップル社のi-phoneやi-padを製造している。

 帰国後調べたら、世界に6か所あるテレビ工場の1つが桃園市にあるというので、テレビ工場だろうか。また、「富士康」は子会社で、FOXCOONは鴻海電子工業の英語名であるようだ。
 
 上左  民権西路と中山北路の交差点で下車。写真中央の茶色い建物が宿泊するサンルート台北。以前は定宿であったが、しばらく利用しておらず、4年ぶりだ。

 上右  下車後5分で到着。(撮影は夜の外出時)

 左  室内。久しぶりに泊まって、こういう感じだったと思い出した。系列の日本のホテルと同一仕様で使いやすい。
 ネットを利用できることを確認したあと、すぐに「常客証」の申請を行った。1年のうちに3回、台湾に入国した人が申請でき、これを見せると、出入国審査のさいに特別レーンを使える。

 前年は5月2日と7月18日に入国していて、今回は4月29日入国で、かろうじて1年のうちに3回という条件をクリアできた。でも、帰国後となれば、5月1日となり、日曜日なので、うまく手続きできなければ5月2日となり、1年のうちに3回という条件にあてはまらなくなるので、申請を急いだのだ。

 簡単に申請できたのだが、最後に印刷までするようになっていた。印刷は、別の機会にもできるようになっていたので、印刷だけは帰国後に行った。印刷ができていれば、今回の旅行の帰国時にも利用できたのでちょっと残念。次回の訪台からは「常客証」を使ってスムーズに出入国しようと思う。

 このあと、少し眠ってから外出しようと昼寝。結局、3時間くらい眠ってしまい、夕食のために外出するだけになった。
延三夜市
 台湾の夜の楽しみは夜市に行くこと。毎日がお祭りのようで、食事も夜市の屋台で済ませることが多い。台北の夜市は有名なところだけで15ヶ所ほどあるが、かなり多く訪問できた。でもまだ訪問できていない夜市もいくつかあるので、2泊旅行の今回の旅では2ヶ所を初めて訪問することにした。

 ほとんど事前準備なしの今回の旅だったが、未訪問の夜市を4ヶ所リストアップすることだけはしておいた。この日は、ホテルで長く眠りすぎて、起きれば夕食時間になっていたので、ホテルから歩いて行ける夜市にしようと思い、リストアップしていた中から延三夜市に向った。

 ホテルから民権西路を西へひたすら歩くこと25分。地下鉄の大橋頭站をすぎたところの交差点から夜市が始まっていた。本来なら光っているはずの看板が停電中だった。にぎやかさに欠ける夜市だったのだが、それを象徴するスタートだ。
 
 夜市に入ってすぐに目についたのが、鯊魚煙([沙の下に魚]魚煙)の屋台。「鯊魚」は”鮫”のことで、「煙」は”くん製”のこと。つまり”鮫のくん製”。

 この夜市の名物は鯊魚煙なので、いきなり名物に遭遇。1965年創業のようで、歴史もありそうだ。この後、夜市を歩くと、他にも鯊魚煙を出していた店はあったのだが、鯊魚煙だけの専業店はここだけのようだった。
 
 屋台の裏側の歩道上にテーブルが出ていて、腰かける。老夫婦が切り盛りしている。

 メニューは単純で、鯊魚煙90元と味噌湯20元。メニューにはないが、ビールも出しているのか、頼めば買ってきてくれるのだろう。隣のテーブルのグループではビールを飲んでいる。

 鯊魚煙はビールを飲みながら食べてみたいと思ったが、ここでお腹が膨れてしまうと夜市めぐりに支障があるかもと思い鯊魚煙と味噌湯を注文。
 鯊魚煙は、鮫のいろいろな部位のくん製の盛りあわせ。右下のたれをつけていただく。ネギが目立つが、小皿の左上にワサビがついている。味噌湯は普通の味噌汁。
 鯊魚煙の拡大。 左下がサメ肉、上の細長いのがサメのヒレ、右下の黒いのがサメの肝だと思われる。

 タレは甘辛く、ワサビもきつくないので、辛いもの好きの自分にはちょっと頼りない気もしたが、味を確かめるにはよかったかも。
 
  鯊魚煙をいただいたあと、延三夜市の北端まで歩いてみた。北端は民族西路だった。延三というのは、延平北路三段にある夜市だからのようだ。

 延平路は淡水河のすぐ東側を南北に走る幹線道路で、車の通行も多い。この夜市は幹線道路の両側に店や屋台が並ぶのだが、道路の反対側に移動するのはなかなか難しい。

 夜市では、道路が歩行者天国になっていることが多いが、ここは全然違う。北端まで移動後、反対側の歩道を歩いて南に下ったが、北上中に見つけた屋台に入ろうと反対側に行くのも大変だった。

 あと、北端近くは、食べ物店ではなく、二輪車の販売、修理店が何店も続いていたのが印象的だった。そのため、華やかさにも欠けていた。
 
 夜市の北端からは、歩いてきた側と反対側の歩道を南下した。北上中に見つけた屋台に道路を横断して向った。道路を渡るのはなか面倒だったが、やむを得ない。

 沙茶牛肉・羊肉という屋台だが、カレー味の焼うどん?を出していたので、食べてみることにした。
 
 炒猪肉麺70元。そのまま読めば豚肉焼きそばということだが、どうもカレーうどんのようだったので、気になって注文した。

 実際、カレー味だった。麺は見た目はうどんそのもの。ただ、食べてみると、うどんのようなこしはなかった。
 
 蚵仔湯([虫可]仔湯)。カキのスープ。40元。カキがたくさん入っていて、スープもカキの味がよくでていた。
 
 デザートを食べに入ったのが新営豆花。
 
 綜合仙草凍50元。仙草は黒い薬草。凍はゼリー。これにいろいろな具がトッピングされる。タピオカ、さつまいも、ハスの実などが入っている。冷たくて気持ちいいうえ、結構お腹が膨れる。
 
 延三夜市の様子。道路は車がひっきりなしに通っている。

 夜市ではビールを飲まなかったので、ホテルに戻る途中、ビールを買って帰り、部屋で飲んだ。

 

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