2 日 目  台 北 ぶ ら ぶ ら

 

胡椒餅と麺の米苔目
   前夜、米苔目かき氷を食べたのだが、今度は米苔目の麺を朝食にしようと、中山国小からMRT中和新蘆線に乗車し、大橋頭に向った。

 その前に民権東路を見ると、道路中央のバスレーンに沿って、中華民国国旗が延々と並んでいる。10月10日の国慶節の直前だからだ。

 下左  MRTで大橋頭へ。地下から出ると台北橋の東詰。そのすぐ南に大橋頭胡椒餅の店があった。

 下右  胡椒餅は窯の内側に生地を貼り付けて焼き上げる。窯の上に焼き上がった胡椒餅が並んでいた。窯の熱で冷めないのだ。
 
 
 
 
 
 
 
  上左  大橋頭胡椒餅の袋。

  上右  袋から顔を出した胡椒餅。丸くてゴマをふったアンパンのような感じだ。

  左  中には肉と葱が詰まっている。ジューシーなのだが、肉汁が飛び出て服をよごすほどではない。また胡椒で辛いが、辛すぎるほどでもない。量もそこそこあるが、これから食べる予定の米苔目の麺を食べたくなくなるほどの量があるわけでもない。
 
  朝食には米苔目をいただくつもりでやってきたのは、永楽米苔目。迪化街にある永楽市場のそばらしい。永楽市場は行ったことがあるので、簡単にわかると思っていたのだが、現場に着いて、店が移転していたことがわかった。

 写真で
が2つあるが、永楽市場のすぐ上が、この写真をとった旧店舗の位置。右上のが新店舗。しかも、東西と南北の比率が同じでない地図のため、新店舗に行くのが難しかった。
 新店舗に到着。旧店舗は知らないのだが、きれいになって観光客も入店しやすくなったのだろう。

 下左  伝票に記入して注文する台湾の一般的な注文方法。米苔目にも「湯」と「乾」があるとは知らなかった。スープの味も興味あったので「湯」の「小」にした。他に、「嘴邊肉」と「油豆腐」を注文した。

 下右  店内の様子。明るい感じで家族連れが朝食にやってきているケースが多そうだった。
 
 
 米苔目の「湯」。麺の長さは、かき氷に使われていたものよりは長いが、日本のうどんよりは短い。見た目はまさにうどんなのだが、全くコシがない。噛まなくても口に入れただけで、麵がプチプチ切れる。米から作るので、太めのビーフンかなて思っていたが、ビーフンほど固くなくて、フワフワした麺だ。日本のうどんに慣れている自分には、コシのないうどんって感じだ。

 スープは塩味の薄味。具は刻みニラだけだったので、見た目は日本の「素うどん」だ。

 下左  油豆腐。日本の厚揚げと同じだ。臭豆腐とは違って発酵液に浸してはいないから、見た目は似ているが臭いはしない。
 
  上右  嘴邊肉。何の肉なのか全くわからず、伝票のおかず類の中で一番上に書いてあったから注文した。あとで調べたら、豚のほほの肉だった。柔らかい肉であった。

 左  麵をよく見ると、日本のうどんに比べて透明感がある。やはり小麦麺と米麺の違いからだろう。
故宮周辺ぶらぶら&ぶっかけ飯で昼食
 
  上左  故宮博物院へ久しぶりに行ってみることにした。MRT士林へ移動し、バス停へ。故宮行きのバス停は、写真入りでとてもわかりやすくなっていた。

 上右  故宮に到着。写真の右下部分に入口と入場券売場があるのだが、ものすごい人の群。入場券を買うのがまず大変で、さらに入場するにも時間がかかりそうだ。この日は故宮見学は見送ることにした。

 左  故宮の代わりに、まず故宮付属の庭園である至善園に行ってみることにした。訪問する人はきわめて少なく、静寂の中で見ることができた。激込みの故宮との対照が面白い。
 
 
  上左  園内では、しばらく休憩。見たことがない飲物の自販機があり1つ購入。

 上右  庭園内を一周。故宮に入場していれば、来ることがなかっただろう。

 左  至善園を出て、東に向うと原住民文化主題公園があった。台湾原住民のレリーフがたっているとのことだが、広そうなので内部の見学はしなかった。
 
 次いで向かったのは、公園と道路を挟んで建っている順益原住民博物館へ。写真の左側の建物。右側に西洋の城のような建物があるが、これは原住民博物館と関連する団体が経営する幼稚園のようだ。
 
 台湾の原住民についての展示が並ぶ。一度こようとは思っていたが、ここも故宮に入場していれば来なかっただろう。
 
  故宮博物院の前の道路の南側に食べ物屋が何軒か並んでいる。その中の一軒「来旺小吃店」に入った。小吃店は簡単な一品料理を出す店が多いと思うが、この店は、ぶっかけ飯屋だ。

 下左  隣にコンビニがあったので、台湾ビールを買ってから入店。

 下右  店頭に並ぶおかずの中からいくつかを選び、ご飯の上に載せてもらう仕組みだ。美味しそうなおかずが多く、選ぶのに迷った。
 
 
 発泡スチロール製の皿に盛られたぶかけ飯。値段は80元(290円)。店内で食べたので蓋はなかったのだが、持ち帰り客用に紙の蓋がある。

 台湾では簡素な飲食店ではビールが置いていないことが多いのだが、この店では置いてあった。それで、冷蔵庫から勝手にビールを出して飲んでいると思われてしまった。コンビニで買ったことをジェスチャーで示して、わかってもらえたのだが、少し注意したほうがよかった。
 
 店内の様子。写真を写している側にテーブルがいくつかある。

 下左  食後は故宮博物院の正門前からバスに乗車。行きは故宮の中まで入るバスに乗車したが、帰りは正門前からなので建物の全体がよくわかる。

 下右  MRT士林まで乗車したバス。士林站からは台北車站へ向かった。

 
七堵の保存駅舎
 台北車站から区間車でやってきた駅は七堵。ここはもう基隆市になり、基隆市七堵区となっている。

 七堵が近づいてくると、天気が次第に悪くなり、雨が降っていた。しばらく駅舎内にとどまっていたのだが、やがて晴れてきたので、歩き始めた。しかし、すぐに、また降り出したので、軒のあるところで雨宿りした。この写真はそのときに撮ったものだ。

 写真の右上に「冰」の文字が見えるが、雨宿りしたところに、かき氷屋があり、帰りに食べようと思った。
 
 10分ほど歩くと、かつての七堵の保存駅舎が見えてきた。この周辺が七堵鉄道公園になっている。

 この日本風の駅舎は2007年まで使われたようだ。現在の駅舎はかなりの大駅になっているが、台北市内の台鉄が地下化されたあと、西部幹線の列車の起終点が松山から七堵に移されたためだ。南から台北方面への自強の行先も七堵が多いのもそのためだ。
 
 
 上左  かつてのホームの一部が残されている。

 上右  旧駅舎をホーム側から見た様子。

 左  七堵鉄道公園の全景。

 下左  先ほど雨宿りしたところのかき氷屋。「七堵綿綿冰」というのは店の名なのか、かき氷の商品名なのかは不明。

 下右  注文した鳳梨氷。40元。
 
 
 
 上左  現在の七堵車站は、駅舎の中に南北を行き来できる自由通路があり、南側に出てみた。気温の表示があり、10月だというのに28度あった。かき氷を食べたくなるわけだ。

 上右  少し待つと「区間快」という珍しい列車種別の彰化行きがあり、それに乗車することにした。

 左  この「区間快」は七堵始発のようで、すでにホームに停車中だった。最後尾の電車の形は初めて見るものだった。「区間快」は、台北までの間に、汐止、南港、松山に停車する。
突然オフ会&饒河街夜市
 上左  松山で台鉄を下車し、MRT松山新店線に乗り換え、松江南京站で下車。台湾には日本の地名に似たものがよくあるが、松江もあるのは初めて知った。

 上右  長安東路まで歩き、トーフスキーさんと待ち合わせ。長安東路にたくさんある熱炒(ルーチャオ、台湾風の居酒屋)でオフ会をするのだ。

 今回のオフ会は突然の開催。前日に、ブログの記事で台北到着について書いていたのだが、それをご覧になったネット仲間のトーフスキーさんから、この日の朝に連絡があったのだ。

  トーフスキーさんは、この日から中歴・台北を訪問されるとのこと。この日は中歴にお泊りなのだが、夜に台北まで出ていてくださるとのこと。急ぎ連絡をとりあって、オフ会をすることにし、長安東路で持ち合わせた。海外オフ会もかなり行ってきたが、突然の実施は初めてで、連絡くださってうれしかった。

 左  いったん中歴のホテルに荷物を置いて台北に出てきてくださったトーフスキーさんといくつか店を見て回って、特に人気があって混んでいた「中央市場生猛海鮮100」という熱炒に入店することにした。
 
 
 上左  店頭には水槽に入った魚や氷漬になった魚が並ぶ。長安東路の熱炒では、海鮮を売り物にする店が多いようだ。

 上右  数ある熱炒のなかでも、入店した店は特に大きな店だが、超人気店のようで、激込みだった。ほぼ満席であった。それでもなんとか空席を見つけて着席。

 左  ビールは冷蔵庫から各自で取り出して飲む仕組み。最初は、18日期限付きの台湾ビールの生ビールで乾杯。あとで、普通の台湾ビールを飲んだが、ビールの銘柄も豊富であった。

 トーフスキーさんとは海外旅行のことや、台湾のことなどをお話して、話が尽きるということがなかった。2時間ほどの間、話題が途切れることもなく延々と話し続け、あっという間に時間が経過した。また、年齢がらか引退後の生活などについても話が及んだ。熱炒は台湾でオフ会をするときには、雰囲気的にも料理的にも適した店だなと思った。
 
 
 上左  空心菜牛肉。

 入口の水槽を見ると海鮮中心のように思えたが、肉料理、揚げ物なども豊富にある。この店もそうだったが、熱炒には店と歩道の間に壁がないオープンな店が多い。真冬を除くと、台湾の気候にあっているように思う。

 上右  客家小炒。

 左  麻婆豆腐。  
 
 炒飯。

 店名に入っている「100」は「1品100元から」の意味のようだ。海鮮料理や鍋物はやや高額だったが、そのほかは100元台で、100元ジャストの料理も結構あった。食べ物とビール合わせて、1人500元以内でお腹いっぱいになり、財布にも優しい店だった。

 トーフスキーさんは、中歴に戻られるので、店を出て、再会を約束してお別れした。わざわざ台北へ出てきていただき恐縮したが、まったく予定していなかった楽しいひと時を過ごせた。
 
  中歴のホテルに戻るため、台北車站に向われるトーフスキーさんと別れ、自分は再びMRT松山新店線に乗車するために松江南京站へ向った。空いているMRTに乗車、そして松山站に戻った。

 終点の松山站に着き、地上に上がって建物(国民小学の校舎の一部を駅の出入口にしているのだが、台北ではこのパターンが結構多い)の外に出ると、目の真ん前に饒河街夜市のゲートがあった。ここから500mほど延々、饒河街夜市の屋台街が続くのだ。
 
 ゲートを入ると、すぐに目につくのが「福州世租胡椒餅」の屋台。饒河街夜市でも有名な屋台だ。道路の真ん中で営業している。かなりの行列ができているのだが、これは美味しい証拠でもある。10分ほど並んで買うことができた。

 写真は、餅の生地の中に豚肉と葱を詰める作業をしているところ。

 下左  窯の中の側面に生地を張り付ける作業中。

 下右  買った胡椒餅の袋。
 
 
 外の皮はパリパリ。以前は何とも思わなかったが、この日は朝に「大橋頭胡椒餅」をいただいているので、比べたくなる。パリパリ感は饒河街のほうがあるのだが、大橋頭ではできた餅を作り置きしていたからかもしれない。饒河街は行列ができているので、ホントの出来たてだからだ。ゴマは大橋頭のほうがたくさんついてるのだが、どうでもいいかな。
 
 肉のジューシー感は饒河街のほうがある。大橋頭もジューシーではあったが、肉汁がプシュッと飛び出てきたのは饒河街のほうだった。ただし、とんでもないところに汁が飛んで、服を汚したり、やけどする恐れもあるのだが。

 持っていてもアツアツでつらいが、これも出来たてだからだ。辛さは、饒河街のほうがちょっと辛めかな。総合的に見て、大橋頭のも美味しかったけれども、饒河街のほうがよりよかったなって思った。
 
  店名は不明だが、飲物を買っていくことにした。

 下左  釈迦頭も売っていた。外見はあまりおいしそうには見えないので、まだ食べたことがない。釈迦頭のジュースもあったのだが、他のジュースよりかなり高かったので、結局やめてしまった。今度こそは挑戦しようと。

 下右  買ったのはスイカジュース。でも薄かったなぁ。40元。
 
 饒河街夜市は道路の真ん中に屋台が出る。それで人の歩ける部分の混雑はとても激しい。士林夜市ほどではないが。混雑している夜市だ。

 下左  500mほど歩いて、とうとう夜市の端までやってきた。この先は暗い道路が続くだけだ。

 下右  MRT松山站に戻り、ホテルに帰った。動きまくった1日が終了。
 

 

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