1 日 目  台 南 へ

 

高雄へ
 
 上左  年末年始の旅は台南・高雄へ。年越しを台湾でするのは初めてだ。また、台湾はたいてい2泊3日かせいぜい3泊4日の行程で旅をしているのだが、今回は5泊6日で、自分の台湾旅行では最長の旅となる。

 ピーチの高雄便を利用するので、関西空港駅からシャトルバスで第2ターミナル国際線へ。

 上右  第2ターミナルが拡張され、国際線と国内線が別棟になるとともに、ピーチのチェックイン機の台数も増えた。到着すると、まだチェックイン時間になっていなかったが、出発2時間前の8時55分にチェックイン解禁。

 写真で奥のほうに見えるカウンターは春秋航空のカウンター。第2ターミナルは、ピーチのほかに春秋航空も発着するようになったのだ。

 左  いつもの通り、ピーチの搭乗券はレシート式。

 下左  チェックイン後、再び、シャトルバスで関西空港駅に戻り、さらに第1ターミナルにあるKALラウンジへ。プライオリティパスを利用してのラウンジに入場し、朝食をとるためだ。

  下右  KALラウンジの滞在時間は25分間。いつもお決まりのメニューでサクララウンジとはくらべものにならないが、それでも朝ビールをいただけるので貴重な存在だ。
 
 
 


  上左  搭乗便はMM35。
 
 上右  地上からタラップで搭乗。ほぼ満席、高雄便はたいてい台湾人が多数派なのだが、今回は年末ということもあって日本人が多数を占めている。

 左  モニターがなく退屈な修行強いられるピーチでの楽しみは機内食。今回はピンクカレー(メニュー上は「ピンク華麗」)があったので、注文してみた。

 1000円でちょっと高めの気がするが、ピンクのカレーって? という好奇心から注文。温めるのに20分ほどかかるということで、支払いだけ先にすませて、しばらく待った。

 確かにピンクのカレーだ。鳥取産の赤ビーツでピンク色を出しているという。調べたところ、ビーツは、甜菜の別名、ビートと同じものらしい。その中で赤い色しているもので、ボルシチの色を出すのにも使われているとか。カレーの味は確かにしているのだが、カレーだと思って食べるとカレーらしくなくない。まぁ、一度食べれば十分かな。

 
 
 上左  飲物はスーパードライ。

 上右  機内はほぼ満席。3時間ほどのフライトで高雄到着。

 左  高雄小港空港では、前回の到着時から常客証向けのレーンは、台湾人のレーンと同じになっていた。もっとも、台湾人は多くが自動化ゲートを使っていて、台湾人レーンでは数人並んでいただけだった。それでも、専用レーンに比べると、少し待った。

 制限区域から出てすぐのところに携帯会社のショップがあり、SIMを購入。今回は台湾大哥大を利用。そのあとATMでキャッシングを行なって、空港の直下にあるMRTの駅に向った。
日本軍人を祀る廟
 
  上左  高雄国際機場站から1駅目の草衙站で早くも下車。日本人を祀る保安堂に向う。

 上右  保安堂までは1.5kmほど。途中に高雄捷運の行政大楼と南機廠がある。本社と南車庫って感じだ。

 左  道路から車庫の中が見え、MRTの車両が留置されているのがわかる。草衙站の付近に線路の分岐があり、この車庫に通じているはずなのだが、地下ではわかりにくく、確認できていない。
 
 行先はCangshan Southとあるが、MRTの北の終点、南岡山のこと。地下線では、線路側とホームの間に仕切りがあるので、普段は車両のデザインがよくわからないが、この日はよく観察できた。

 下  さらにしばらく歩くと、高雄小港空港がよく見える地点にやってきた。空港ターミナルから1kmほどしか離れておらず、間には建物もない。立ち止まって眺めている間にも、着陸する飛行機があったが、あっという間の出来事で、撮影はできなかった。
 
 
 
 
 
 
   上左  めざす保安堂に行きつけるか心配だったが、標識もあって簡単に行けた。

   上右  保安堂に近づくと、旭日旗、中華民国国旗、保安堂の旗が掲揚されていた。ネット情報で、正確かどうか不明だが、3日ごとに君が代と軍艦マーチを流すという情報もあった。

 左  保安堂という名の道教の霊廟は台湾各地に非常に多い。ここは、正確には紅毛港保安堂というようだ。

  紅毛港は、高雄港の南部にあった漁村だが、2007年に村が移転し、跡地が紅毛港文化園区になっている。この文化園区には2016年に訪問している。そのときは移転したことまではわかったのだが、どこに移転したのかはわからなかった。この保安堂の周辺の住宅に、もとの紅毛港の人たちが移転したのだということがわかった。保安堂もかつては、高雄港近くにあったが、漁村の移転とともに移転してきたようだ。
 
 
 
 
  上左  本尊として3体が安置されている。左から、宗府元帥、郭府千歳、海府大元帥。

 上右  お供えの中で、日の丸のような印のものが見えるが、「三得利赤玉紅酒」とある。サントリー赤玉スイートワイン(赤)だ。

 左  3体の本尊のうち、一番右側の海府大元帥を拡大。旧日本海軍の軍人のようだ。

 太平洋戦争中、日本海軍の38番哨戒艇が沈没。のちに戦死した艦長の首が紅毛港の漁民に拾われて、もとの紅毛港保安堂に祀られたのが海府大元帥。

 海府大元帥は大漁の神様として本尊の1つになっていた。紅毛港の漁村は2007年に移転したが、しばらくは仮の廟が使われ、新たな廟ができたのは2013年という。
 
 この保安堂には軍艦の模型が奉納されている「神艦 38にっぽんぐんかん」とある。一人ひとりの兵士まで細かく作られている。

 この軍艦模型は1990年ごろに造られ、漁村の移転後は仮の廟、そして現在の廟ができた2013年から、この場所に奉納されている。

 保安堂参拝後は、再びMRT草衙站に戻り、高雄車站に向った。

 
高雄から台南
 
 上左  高雄車站でMRTから台鉄に乗り換え。本来なら2017年には高雄車站の地下化工事が終了し、すでにこの駅舎は見られなかったはずだ。ひょっとして今回の旅行は見納めかもしれない。

 上右  対号列車用の自動券売機で直近の自強の指定券を購入。長い跨線橋を渡るとき、新駅舎の骨組みは出来上がっているように思えたので、地下化は間もないのかな。いやいや地下ホームの工事はどうなっているかはわからない。ホームに下りるとすでに乗車する自強が止まっていた。

 左  乗車する自強は七堵行き。台北地区も地下化が行われる以前は、北行列車は松山行きが多かったが、地下化によって七堵行きが標準になったことを思い出す。高雄も地下化で途中駅になる。すでに南行列車は潮州行きが多くなっているが、少し残っている高雄着列車もなくなるのだろうな。
 
 
 上左  台南站を出発する乗車列車。
 
 上右  台南の駅舎は今も日本統治時代のものが使われていて、味がある。台中、高雄と旧駅舎が保存駅舎になったが、台南はまだまだ使われそうだ。でもよく見ると、時刻表示が1時間遅れている。

 駅前のバスターミナルで明日乗車する路線バスの検討。明日は台南でもちょっと郊外にいくつか散らばっている日本人廟を回る予定なのだが、結構、不便そうだ。事前にHPである程度調べてきたのだが、ターミナルの地図や時刻表で確認できた。

 左  今回、台南で泊まるのは剣橋大飯店(ケンブリッジホテル)。台南ではしばらくの間、駅前にある鉄道大飯店によく泊まっていたが、安くて立地が抜群なのはいいとして、サービスがイマイチだと思うようになってきて、今回はホテルを変えることにした。剣橋大飯店はネット仲間のトーフスキーさんがよく利用されるので、ここにしてみた。
 
 駅前ではないものの赤嵌樓のすぐ近くにあり、食べ歩きなどには便利な立地だ。普段は比較的安い感じなのだが、今回は年末であったことで、値段が倍くらい上がって1万円近くになっていた。

 建物はちょっと古そうな感じだが、室内はリノベーションしたのだろうか、かなり新しかった。今回はここで3泊する。
上海華都小吃と八三鱔魚意麺
 夕食のため、まず、上海華都小吃に向った。旧公会堂の隣にある。旧公会堂は見学したことがあるが、この店は初めての利用だ。ホテルからは10分くらい。今回は街の中心に泊まっているので、こうした店へのアクセスも容易だ。

 下左  店内。有名店なのだが、まだまだ空いていた。

 下右  店内の片隅で小籠包をつくっていた。
 
 
 
  上左  よく冷えたビールを飲んで小籠包を待つ。

 上右  この店では小籠湯包といわれる小籠包ができあがる。小籠湯包というだけあってジューシーだ。熱い汁が飛び出るのに注意しながら、付け合わせの生姜と一緒にいただく。7個だが、少し大きめのような気がする。80元はかなり安い。

 左  麻婆豆腐。濃厚なタレがからみ、かなり辛めの味付けだが、ビールによくあい、美味しくいただけた。
 
 
 上左  ホテルへ帰る途中、もい一品食べようと店を探した。民族路に面して、ホテルのすぐ近くで、たまたま見つけた八三鱔魚意麺に入った。

 上右  店内は空いていた。歩道上にもテーブルが置かれていたが、店内のテーブルに着いた。

 左  店名についている鱔魚意麺は看板メニューなのか、ほかにもいろいろな料理を出している。
 
 乾炒鱔魚意麺を注文。鱔魚はタウナギで調理前の皮を剥いた状態のを見るとグロテスクなのだが、出来上がった鱔魚の炒めものはプリプリしていて美味しい。

  ホテルに戻り、1日目が終了。

 

 

 

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