5 ビリニュス その3

ビリニュスの駅前にある宿泊したギンタラスホテル。最低限の設備は整っていて、駅前なのでどこへ行くのにも便利である。

この日はリトアニア最終日であったので、朝食後、チェックアウトし、荷物だけを預かってもらった。次の目的地、ラトビアのリガへはこの日の夜行バスで向かうので、うんと時間がある。

午前中は、郊外にあるトラカイ城へいってみた。バスターミナルから40分ほどでトラカイに着くが、城へは、さらに20分ほど歩かなければならない。城までの道は、少し遠回りになったが、車道ではなく、湖に沿った遊歩道を歩いた。しかも途中、 整備されていない城あとなどにも立ち寄ったりしたので、結局30分ほどかかった。
ようやく見えてきたトラカイ城は、まさにおとぎ話にでてくるような城をイメージさせるものであった。湖にかかる橋を渡って、城に入場した。

14世紀に造られた城であるが、その後は廃墟となった。ソ連時代に整備がおこなわれ1987年から現在のような姿となって復活を果たした。

城の内部の様子。内部もレンガでできていて、明かりに照らされてきれいであった。

城の内部の螺旋階段やはね橋なども当時の姿で見ることができて、興味深いものがある。

 

門の内側の様子。中庭には特設ステージが設けられていたりして、雰囲気が壊されているようで、ちょっとがっかりした。

この建物は博物館になっていて、中世の武器などが展示されている。

午後は、ビリニュス市内に戻り、第1日目に回りきれなかった市内のポイントを訪問した。

まずは、アンタカルニス墓地。とても大きな墓地で、第一次大戦以後の戦死者が葬られている。その奥のほうに、1991年1月のソ連軍との衝突での犠牲者 、同じく1991年7月のベラルーシとの国境での衝突による犠牲者の墓がある。ここのところだけが、新しい墓なのですぐにわかる。墓石を見ると没年は1991年 となっている。

聖ペテロ&パウロ教会。17世紀にできたビリニュスを代表するカトリック教会である。たまたま訪問した時間が昼休み中。この国では、昼休みで入場できないというようなところはないが、この教会は昼休みには閉鎖されていて中に入ることができない。

時間を見ると20分ほど待てば、入場できるようであったので、教会の入口近くのベンチに腰をおろして、しばらく休憩して、中に入れるまで待った。

この教会は、内部の壁や天井の漆喰のレリーフがとても細かくつくられていて、美しかった。レリーフの種類もさまざまである。

市内を見下ろす丘の上にたっている3つの十字架。それでこの丘を、3つの十字架の丘とよんでいる。現在たっている十字架はとても新しいものであったが、すぐ近くに古い十字架が横たえられて放置されていた。

古い十字架はソ連併合後に破壊されたのだが、1989年に新しい十字架がつくられた。その除幕式は、6月14日だというのだが、その日はスターリンによる流刑がはじまった日だという。

この丘からか市内が一望できた。写真の中央にあるのが、第1日目に行ったゲディミナス城、そして遠くにテレビ塔が写っている。
ユダヤ博物館へいってみた。訪問したときに普通の家のように、呼び鈴を鳴らして入口を開けてもらうようになっていた。こじんまりとした博物館であったが、展示物をゆっくりと見ていたらとても時間がかかった。
駅前にあったスーパー。駅前にあるのは、スーパーの数が少ない国に共通する現象のように思う。もっとスーパーが増えれば、住宅地とかにもできるのかもしれない。
魚の揚げ物にきのこのソースをかけたもの。リトアニアも食事でも満足した国であった。

夜行バスの出発まで時間があったので、ホテルのロビーで時間をつぶして、出発30分前にバスターミナルへ。着いた日に切符は確保してあった。

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