2日目 午後

 

(14) バンテアイ・サムレ

 バンテアイ・スレイから40分ばかり走り、アンコール遺跡地区に戻ってきた。まず、ほかの遺跡とは少し東に離れている、バンテアイ・サムレへ。

 写真は北門で、車はここに着くのだが、東門が表門のようで、東門へは参道が延びている。

 この寺院は周囲を二重の壁で囲っていて、門の右側に写っているブロック塀のような感じのが、全体を囲っている。

 

 

 

 周囲を囲っている壁の内側は、右のように歩けるようになっている。アンコール・ワットなどでは、中央祠堂のまわりに、いくつかの回廊が設けられていて、回廊はその両側を見渡せるようになっている。バンテアイ・サムレの壁の内側の通路も回廊であるが、外側は見えない。

 

 

 

 

 

 壁の内部に、もうひとつ壁がありその中から撮影。第二の壁も、内側を歩ける回廊になっている。

 手前に中央祠堂があり、写っているのは経蔵。中央祠堂に行くのに、左に写っているような階段を上がり降りする必要があってつらかった。

 

 

 

 

(15) 東メボン

 続いて東メボン。この遺跡の周囲は、かつては東バライという貯水池になっていて、東メボンは池の中に浮かぶ島だったのだ。人々は、舟でこの島へ渡ってきたのだろう。水につかっていた部分は色が変わっているのでわかるらしいのだが、調べてみてもよくわからなかった。

 遺跡の中央には、中央祠堂などが高くそびえていて、遠くからみるとアンコール・ワットの小型版のようである。

 

 

 

 

 周囲の壁に沿って歩くと、4つの隅にとても大きな象が寺院を守っている。

 

 

 

 

 

 中央祠堂のまわりに、4つの祠がある。これらの祠は、外周の壁から中にはいって、さらにもう一段高くなっている部分にある。とはいえ、段の高さが高くないので、簡単に上にあがれるのがうれしい。

 

 

 

 

 

(16) タ・ソム

  タ・ソムは西塔門から入るようになっている。かなり破壊がすすんでいる小さな遺跡である。

 ここを抜けると、中央祠堂などがある。

 

 

 

 

 

 東塔門は、木の根でおおわれている。自然の力の偉大さを感じる光景である。

 東塔門から外にでても、その広場からはどこへも道がのびていない。だが、かつては参道がここから伸びていた。

 

 

 

 

 

 東塔門の内側にみられるデバター。耳たぶがとても長い。

 

 

 

 

 

 

(17) クオル・コー

 クオル・コーはとても小さな遺跡である。破壊も激しく、中央祠堂なども一部が残るだけである。一帯には、崩れ落ちた残骸などが散乱している。

 

 

 

 

 

 

(18) ニャック・ポアン

  ニャック・ポアンは池の遺跡で、中央に大きな正方形の池があり、その四辺の外側に小さな正方形の池がある、といった構造になっている。

 左の写真は、北側にある小池が手前に写っている。池といっても、乾季なので水はまったくみられない。奥のほうに、塔がみられるが、塔があるのが、中央の大池である。大池の中に小島のように中央祠堂があるのだ。でも、大池のほうも乾季のため水がなかった。

 

 

 

  右は、大池の中にある中央祠堂。丸い階段状の段の上に建てられている。中央祠堂の左側には、水が少ない時期には水上になるように、やや高くなっている通路がつくられている。その通路に、馬の像がおかれている。左手に小さく写っているのが、馬の像。

 

 

 

 

 小池には大池から水が流れ込むような構造になっている。小池に水が入るところのひとつが左。象の頭を形どり、口から水が出るようになっている。  小池は4つあるが、水の流れ込むところには、象のほか、人間、馬、ライオンの頭がつくられている。

 

 

 

 

 

(19) バンテアイ・プレイ

 バンテアイ・プレイは、小さくかなり崩壊した遺跡である。右は中央祠堂であるが、まわりには崩れ落ちた石がころがっていた。彫刻の彫られているのもあり、無残な姿になっている。

 

 

 

 

 

(20) プリア・カン

 プリア・カンで有名なのは2階建てになっている建物。一見、ギリシャ風の建築である。何のために使っていた建物であるか、よくわからないらしい。

 この建物は有名であるが、プリア・カンとしては、中心になっている建物ではない。端のほうに位置している建物である。

 

 

 

 

  この遺跡はかなり広く、北の入口から入り、車は西の入口で待っていた。しかも、昔の表門にあたるのは、東の入口である。

 内部は、非常に複雑になっていて、中央祠堂のまわりに通路がたくさんはりめぐらされている。四方の門からは、中央にあるストゥーパの位置が見えているのであるが、そこにたどり着くためには、何度も、数段の階段を上がったり下りたりしなければたどり着けない。

 右は、中央祠堂の真中にあるストゥーパ。

 

 

 

 入るときに使った北側の入口は保存状態が良かった。入口の手前にテラスがあるが、こういった形式の寺院遺跡はほかにもたくさんみられた。

 出るときに使った西側の入口はそれに比べて破壊がすすんでいた。その反面、西のほうは、本来の裏門にあたるのだろうか、参道があって、リンガ像がならんでいた。

 

 

 

(21) プノン・バケン

  プリア・カンをでたのが、17時。このあと、日の入を眺めるために、プノン・バケンへ向かった。

  この前日、歩き回ったアンコール・トムの中心部へ北大門から入り、前日に見た象のテラスやバイヨンを車窓から見ながら、プノン・バケンの上り口へ。

  プノン・バケンは、南大門の少し南にある。右のような急な傾斜を上り下りしなければならない。もともとは階段になっていたのであろうが、今は土や石でできた急な坂になっている。写真の左手に、象が通る道が設けられている。そちらは、ジグザグにカーブをくりかえしている道である。時間はかかるであろうが、疲れていたことがあって、象の道を使って上り下りした。

 

 

 

 頂上までいくと、その上にさらに段があって、その上に上らなければならない。このときの階段が、アンコール・ワットと同じく急な階段なので注意を要した。ただ、ワットと異なり、途中で一休みできるようになっていて、数段ずつ上り下りすればよいようになっていたのは幸いであった。

 頂上にはたいへんな人たちが日の入りを見にやってきていた。建物は、プノン・バケンの一番高いところにある中央祠堂。 

 

 

  

だが、残念なことに、太陽はでていて天気は良好だったのに、水平線近くに雲が横たわっていて、太陽がジャングルの中に沈んでいく姿を見ることはできなかった。西の空が少しピンク色にはなったが、夕焼けといえる状態にはならなかった。

 

 

 

 

夕    食

 ホテルに18時40分に帰着。ちょうど暗くなたところだ。シャワーを浴びて着替えをしてから夕食へ。

 この日はホテル近くの観光客向けの安そうな店で食事。カンボジアで有名な料理、アモックを注文。魚や肉をココナツソースで煮たものである。ココナツの容器ででる店もあるようだが、入った店では普通の容器ででてきた。残念ながら、自分好みの料理ではなかった。

 

 

 

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