考古学博物館

 

列車の切符を買うのに一苦労、博物館見学にも一苦労

 

一夜明けて2日目。行きに時間がかかったせいか、やや疲れている。この日は、考古学博物館を見た後、イスラム地区を見学して、夜行列車でアスワンに向かうつもりだったが、考古学博物館だけにし、もう1泊することにした。6時におきたが、予定を考えていたら、8時を過ぎてしまった。(下の画像は、コスモポリタンホテル)

朝食の前に、レセプションで延泊を申し出た。空室はあるという。コスモポリタンホテルは、日本でJHCで1泊予約しておいたのだが、日本では5000円だった。値段しだいでは、他のホテルへの移動も考えたが、45ドルだというので、移動も面倒なので、即決 。レート変動などを考えると、同額と考えてよいと思った。

その場で支払いを求められたので、50ドル出した。すると、5ドル分がポンドで帰ってきたのだが、25LEだった。少なすぎる、とすぐに抗議した。空港の両替では、1ドル=約6LEだったので、30LEないといけない。すると、ホテルのレートでは、1ドル=5LEだというのだ。そこで、じゃ、自分はエジプトポンドで払うが、225LEかと聞いてみた。ところが、外国人は、外貨でなければならない、と言われる。米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円何でもいいが、エジプトポンドはダメだというのだ。それならばと、小額紙幣で45ドルを渡し、50ドル紙幣を返してもらった。

このあと、朝食。ビュッフェ形式であったが、さほど食べたいものはあまりない。それでも、すでに9時なので、急いで食べた。

食事後、一休みすると11時近くになってしまった。気づいて、すぐに出発。考古学博物館の前に、国鉄ラムセス駅に行って、明日のアスワン行きの切符を買っておく。ホテルから最寄の地下鉄駅であるサダト駅へ。カイロの地下鉄には、大統領の名前がつけられた駅が中心部に何駅かある。ほかには、ナセル駅、ムバラク駅、ナギブ駅。国鉄ラムセス駅に最寄なのはムバラク駅である。料金は、0.75LE(約13円)の均一料金。

たまたま、入ったホームが、行くべき方向と逆向きのホームだった。それで、反対側のホームに行こうとすると、これがなかなかうまく行けない。10分以上かけて、ようやく反対側のホームにいけてヤレヤレ。

カイロの地下鉄の特徴としては、運転間隔がやや長く、10分程度の間隔であること、それに停車時間がとても短いことである。下車客が全員降りてから、ゆっくりと乗ったら、服の一部をはさまれてしまった。

ラムセス駅に到着。まずは、時刻表を、、と思ったのだが、ガァ〜ン、、。駅名はアラビア文字、時刻もアラビア数字。これでは、解読不可能。すでに、車のナンバーやバスの系統番号など、ほとんどの数字がアラビア数字であることは前日から知っていたが、時刻表までアラビア数字だとは、、もっとも、このアラビア数字、1日で慣れてしまって、この翌日には、読めるようになった。

時刻がわからないので、やむを得ず、窓口で時刻を聞いて購入することにした。それで、すぐにわかる位置にあった切符売場へ。で、翌日の夜のアスワン行きは何時ですか、と聞いてみると、イレブンへ行けと言われる。最初は11番とは、窓口の番号かと思ったが、窓口に書いてある番号は、11番まではない。で、もう一度、別の窓口で質問すると、11番のトラック(ホーム)に行けということだと判明。

でも、11番ホームはどこにあるの?って感じでだったので、駅員に聞いたら、地下道を歩いて、あちらのホームへ行け、ということ。さて、11番ホームについたが、どこに切符売場があるのかわからなかった。やっと見つけて、翌日の夜のアスワン行きは何時ですか、と聞いてみると、逆に、クラスは何等か聞かれ、1等だと答えると、アウトサイドだと言われる。

それで、外に出てみたが切符売場らしきものはない、少し離れた入口から再度、駅舎に入ると、そこにも切符売場があった。ここが1等の売場かと思い、翌日の夜のアスワン行きは何時ですか、と聞くと22時と判明。アスワン着を尋ねると11時ということだったので、もっと別の時刻の列車はないのか聞いてみた。でも22時しかないの一点張り。本当はもっと列車があるようなのだが、外国人にはこの列車しか売ってくれないようだ。そこで、22時の列車でアスワンまで購入。86LE(約1540円)。カイロからアスワンまでは、900kmくらいあるので、かなり安い。

切符を見て、またまたガァ〜ン、、。金額の数字がかろうじて、算用数字でも書いてある以外は、すべてアラビア文字とアラビア数字。で、号車番号と座席番号を聞いた。7号車の45番ということだ。発車ホームも聞いたが、8番ということだった。ヤレヤレ、切符を買うのも大変なら、切符を読み取るのも大変だ。(45、7という手書きの数字は、質問したときに書いてくれたもの)

切符の下のほうに、アラビア数字で、22|00|04 12 25|045|07|0990 と書いてある。この切符を買うだけのために、30分以上かかった。 運賃は81LEとなっているが、86LEを払った。切符と一緒に、おそらく保険と思われる紙がとじてあり、保険代が加算されているのだろう。

ほっとしながら、今日の訪問地、考古学博物館に向かった。地下鉄の最寄駅は、先ほど乗車したサダト駅なのだが、最終日に空港行きのバスに乗りたいので、その乗り場探しのためにタフリールのバスターミナルへ行こうと、ナセル駅で下車した。ところが、地上に出てから、道路を反対側に向かって500mくらい歩いてから反対方向に歩いてしまっていることに気づいた。ほとんど1駅分戻ってしまっていた。そのあと、正しい方向に歩きなおした。

バスターミナルはかなり広い。バスの系統番号もアラビア数字なので、それを読み取りながら空港行きバスを探した。なかなか見つからなかったが、偶然、通常のバス乗り場とは離れているところで、空港行きの356番のバスを発見。聞くと空港へ行くという。これで、帰国の際には、バスで空港へ行けるだろう。

タフリールのバスターミナルの近くにエジプト考古学博物館がある。歩いてその入口の近くまで行ったのだが、その場所からは入ってはいけないという。(見学後、帰り道で通ったときには、出るだけでなく入ることもできていたのに、、)

そのために、遠回りして、反対側の入口まで歩いたのだが、何と、本来なら歩いて反対側の入口までいけるであろう公園が工事中のため、延々と遠くまで歩かされ、結局、1km以上歩いた挙句、道に迷ってしまった。30分くらい、博物館近辺をうろうろして、ようやく、はじめとは反対側の入口までやってくることができた。

13時ごろに考古学博物館に入るが、まず入場券を買うための長い行列に10分以上並ぶ。40LE(720円)。続いて、建物の中に入るためにまたまた10分以上並ぶ。荷物検査とボディーチェックが行われている。そして、荷物の中にカメラが見つかると、カメラを預けてくるように言われた。カメラ使用禁止であるという情報はすでに得ていたが、持って入ることまで禁止されているとは思わなかった。入場券売場のそばにあるカメラ預かり所に預けて、その後、再び、10分以上並んで、再度の荷物検査とボディーチェックのあと、ようやく入場できた。

内部も、すごい人出。もう博物館を見に行ったのか、人を見に行ったのかわからないほど。もっとも人気があったのが、ツタンカーメンの部屋と、ミイラ室。ミイラ室は、別料金で70LE(1260円)。そういうところでは、展示品を見るためにも少々時間がかかった。人出が多かったのは、この日が金曜日の休日で地元客が多かったのと、クリスマスイブでこの時期に外国人観光客が特に多かったためであろう。

ミイラ室の特別入場券を買うところもすごかった。1つの窓口めざして、人が殺到している。列はつくらない。後ろから押されながら、早い者勝ちでお金を出して買う。しかも、ガイドが団体の分をまとめて買うときに 小額紙幣を大量に出したりして、一人一人の対応に時間がかかる。それにしても、ミイラ室を含めた入場料金が、カイロ、アスワン間の1等の鉄道運賃よりも高いとは、、

展示内容といえば、それはもう見ごたえがある。そう思うのは、ツタンカーメンの黄金マスクをはじめ、日本でも有名なものがたくさんあるので、とても時間をかけてみてしまうからだ。ツタンカーメンの部屋以外にも、ツタンカーメンの墓から発掘された秘宝が展示されている。ミイラ室のミイラは、古代エジプトのファラオのミイラだけに、やはりじっくり見てしまう。ファラオたちは、まさか3000年後に、多くの人に対面するなんて絶対に思っていなかっただろうなんて想像すると楽しいものがある。

人出が多いといっても、あまり人のいない空間もある。有名じゃないものが並んでいるところだ。そういうところも、丁寧に見て回った。展示物は第一級なのだが、展示方法はよくない。物置のような感じがするところもある。それでも、退屈することなく、3時間 以上、館内ですごした。

17時ごろだったが、あまり食欲がない。それで、シュワルマを食べた。ケバブを削ったものをサンドイッチにしたものである。7LE(126円)。飲み物は2.5LE(45円)。コシャリよりは少々高い値段設定である。

ホテルに戻るとまだ17時すぎ。いったんシャワーを浴びて、しばらくベッドにもぐりこんだ。食欲が湧けば、20時ごろにもう一度外出して、食事をとることにした。

ところが、目が覚めるともう22時。外出する気力もあまりなかったので、そのまま朝まで休んでしまった。

 

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