10 バ フ レ イ ヤ へ
バスで砂漠を駆け抜けオアシスへ
今日はカイロを離れ、砂漠のオアシスであるバフレイヤに向かう。砂漠の中を延々と400キロ以上、バスで移動するのは過酷だ。6時30分に朝食を急いで食べ、ホテルをチェックアウト。前日に、トルゴマーンバスターミナルへチケットを買いにきているので、迷わずに到着。待合室は屋根があるだけのターミナル。 画像の一番左が乗車したバス。外観は結構いい感じがするのだが、なかはずいぶんくたびれていて、シートが破れていたり、リクライニングが故障していて座席が後ろに下がったままの席があったりする。それより清掃がされていなくて、朝から気分が滅入る。
8時に、トルゴマーンを出たときには空席もあったバスだが、ギザで満員になる。ギザで停車中に、お菓子や飲物、そしておもちゃや時計までも車内に売りに来た。でも、ほとんど買う人はいない。 ギザを出ると、ピラミッドの脇を通り、いよいよ砂漠に入る。あとは、変化の乏しい砂漠をひた走った。いくら走っても、風景に変わりはない。一面、砂漠が広がる。砂漠のど真ん中にバス停があるのだが、使う人がいるのだろうか。乗っていたバスはもちろん、すべてのバス停を通過。
3時間ほど走ってドライブインに到着。お菓子を買って昼食かわりにした。トイレは有料かと思ったが、無料だった。
ドライブインから見た砂漠。右の真中に道路が通っている以外、何も見えない。このような光景が4、5時間続いた。
14時すぎにバフレイヤ到着。ここまでに、小さなオアシスをいくつか通ったが、町といえるようなのはカイロをでてここが初めて。そして、ここが目的地でもある。 バスを降りると、外国人乗客は全員がまずインフォメーションに入るように指示される。客引きの営業をめぐってトラブルが相次いだため、インフォメーションに入ってから、自分の行きたいホテルの客引きにつれられてホテルに向かうシステムになっているのだ。
自分の場合は、バス停から近いアルペンブリックに泊まるつもりをしていた。歩いてもいける距離なので、歩いていきかけたが無理やりインフォメーションに入れられ、そのあとで客引きの車に乗せられてホテルに向かった。ホテルまでは車で2分ほどだった。 いくつかの部屋を見せてもらうが、湯が出ない部屋が多い。3つ4つ部屋を見て、内装は悪いが、熱い湯がすぐに出た部屋にした。 もっとも、このときはわからなかったのだが、この部屋は1階で、夜には蚊の集中攻撃にあって、全身が蚊の刺したあとだらけになり、このあと2、3日は体中がかゆくてたまらなかった。部屋の前には草薮があったのだが、このあたりに蚊が生息して、すきまから侵入してくるのだろう。2階ならましかもしれない。下の画像の右の真中、ベッドの横の台に缶のようなものが見えるが、これは殺虫スプレーだった。よほど蚊が多いのだろう。
翌日、黒砂漠・白砂漠へいくための車の交渉をしようとすると、さきほどの客引きがやってきた。ホテルの客引きは、観光用の車のドライバー兼ガイドがやっていたのだ。協定料金になっているのだろうか、なかなか料金の値引きに応じようとはしない。ほかに交通機関のない砂漠のど真ん中なので、彼らも強気に出ることができるのだろう。 結局、四輪駆動車を使い、翌日に黒砂漠・白砂漠を回り、翌々日の午前中はバフレイヤの近くを回り、100ドルということになった。最初は翌日だけで100ドルとか言っていたので、それよりは安いのだが、カイロやルクソールで1日チャーターしたタクシーに比べて、きわめて高額だ。だが、地球の歩き方でも、1日ツアーは500LE(約9000円)程度らしいことが書いてあるので、格別多くぼられているのでもなさそうなので、2日で100ドルでがまんした。
これまでの旅の疲れがでてきたので、シャワーを浴びたあと、夕方まで部屋で眠った。暗くなってから、食事に町に出たが、食事のできる店がたいへん少ない。その中のひとつの店に入り、1種類しかないといわれた定食を食べた。 そして、このあと、夜中に蚊に刺されて、かゆくて眠ることもままならないことになったのだ。
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