2日目前編
2日目、今回は、丸1日動けるのがこの日だけである。出発前には、この日には、前回の訪問で行かなかったマカオに向かうことを考えていた。ところが、前回の訪問とのギャップがあまりにも大きいことがわかったので、今回は、香港だけにすることにした。 この日の朝食は飲茶にしようと思ったが、早朝から飲茶を営業している店はさほど多くはない。MTR油麻地(ヤウマテイ)にある「倫敦大酒樓」に行くことにした。 ※ 「倫敦大酒樓」油麻地店は2005年11月に閉鎖されました。なお、旺角店は営業しています。
九龍地区のメインストリートである彌敦道(英語名ネイザンロード)は、早朝からかなりの交通量。上の画像は、香港名物の道に張りだした看板と二階建てバス(油麻地にて)。 大きな店内を、行きかうワゴンが湯気のあがるセイロを運んでいる。セイロの中身を見せてもらって、料理を選ぶのが楽しい。
満腹になったあと、MTRで尖沙咀に戻り、海岸まで歩く。昨夜は夜景を見たが、昼間に見るのもいい。が、天気がいまひとつであった。下はかつての九龍駅の時計塔。
続いて、九廣鐵路(KCR)の尖東站まで歩いた。2004年10月24日、長らく九廣鐵路の終着駅だったホンハム(漢字は、紅[石勘]([ ]で一字))から1kmほど路線が延長されて、尖沙咀の東部までKCRが乗り入れるようになった。中国へ直通の列車以外のほぼ全列車が、尖東が起終点になっている。 尖沙咀から九廣鐵路(KCR)を利用する場合、地下鉄(MTR)との接続駅「九龍塘」で乗り換えるか、ホンハムまで歩く必要があったが、延長のおかげで尖沙咀から乗り換えなしで新界やシンセン(漢字は深[土川]([ ]で一字))(羅湖)方面へ行けるようになった。
この日が土曜日だったためか、尖東站から乗車する客はまばら。次のホンハムで大量に乗ってきた。 ところで、ここのところ九廣鐵路(KCR)の延長が相次いでいる。2003年10月に、新界西部の路線が開業。区間は、南昌から屯門まで。この開業で、新界西部の交通がうんと便利になった。営業的には、九廣西鐵と呼ばれている。(これに対して、従来からの路線は、九廣東鐵。) そして、この尖東への延伸。その後、2004年12月22日には、九廣東鐵の大圍から烏溪沙までの枝線が開業している。こちらの開業で、新界南東部の交通が便利になった。営業的には、馬鐵と呼ばれてる。これは、この路線の駅に、馬鞍山という駅があるためだ。 さらに、このあとで立ち寄った香港文化博物館の展示によってわかったのだが、尖東と九廣西鐵の南昌を結ぶ路線もできる予定だ。これが完成すると、羅湖から尖沙咀を経由して屯門までの長大路線になる。
KCRに乗ること15分で郊外の沙田に到着。この近くにできている香港文化博物館に向かうためだ。沙田の駅に隣接して大ショッピングセンターがあり、その周辺は高層住宅が立ち並んでいる。下は、春節の飾り付けのきれいなショピングセンターの内部。
香港文化博物館へは歩いて15分ほど。そう遠くは離れていないが、高層住宅や商業施設のために大きな建物も見えなくて、すぐ近くにくるまではどこにあるのかよくわからなかった。新界の古い姿の展示などが興味深かった。
このあと、KCRで九龍塘まで行き、MTRに乗り換えて、黄大仙(ウォンタイシン)に行った。香港で最も有名な道教の寺院で、春節の時期は特にお参りする人が多い。
たいへんな人出で、入場するまでに、遠回りをさせれて、目の前に寺があるのになかなか入れない。中に入ると、線香の束に火をつけて、それを持った手を上げている人がほとんど。なかなか危険な行動である。
再びMTRで佐敦(ジョートン)で下車。まずは昼食。「富都茶餐廳」で蜜汁又燒飯。簡単な料理であるが、甘いチャーシューがたまらなく美味しい。このほかにスープがついていた。
このあと、香港歴史博物館へ。ここの博物館は以前は九龍公園の中にあったのだが、ホンハム駅の近くに移転し、大きくなっている。
人類誕生以前から現代までを取り扱っており、ボリュームのある博物館である。なかでも興味深かったのは日本占領期の展示。日本のものがたくさん展示されていたが、事実を事実として伝えるような展示方法で、中国本土の博物館や韓国の一部の博物館でみられるような誇張などは感じられない。この点、好感が持てる。
この博物館は1時間以上かけて見学。このあと、ホンハム埠頭からフェリーで香港島に渡ることにした。
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