1日目 

 

香港は、12年半前に訪問して以来、御無沙汰している。その後、乗り継ぎ便の関係で半日滞在したことがあるが、それを含めても7年半ぶり。この間に、英国から中国への香港返還があり、建物の屋上をかすめて飛行機が飛んでいた啓徳空港からチェクラップコク空港に空港も移転した。そんなわけで、香港の変貌ぶりを確かめる旅に出た。

関西空港からキャセイパシフィック航空で4時間強。今回、初めて、航空会社のWebページから航空券を購入。空港でも、一般客とは別のカウンターになっていた。この日はとても空港が混雑していて、キャセイ航空のカウンターも例にもれなかったのだが、おかげで、まったく待たずにチェックイン。しかも購入時に、エコノミー席の一番前の通路側席を往復とも確保してある。しかし、手荷物検査場は長蛇の列だった。

やがて離陸。機内食は、ビーフ&ライスをチョイス。牛丼風の味付けだった。画像右下に饅頭があるのと、デザートにアイスクリームが出るのが特徴。

香港到着。長い距離を歩き、さらにシャトルに乗ってイミグレーションへ。少し待たされたが、今回は手荷物しかなかったので、ターンテーブルはスルー。税関もフリーパスで、あっという間に、機場快綫(エアポートエクスプレス)の駅へ。この乗換えは、関西空港でのJRへの乗換えと比べて格段に近くて、階も同じで便利。

駅で、観光客用の八達通(オクトパス)を購入。オクトパスはプリベイド式で、香港のほとんどの乗り物に乗れるカードであるが、観光客用のものは、さらに、機場快綫の乗車券と3日間用のMTR(地下鉄)がフリーチケットがついて、これらが割り引かれているものだ。

車内は明るく開放的。荷物置き場も結構スペースがとられている。空港から中心部の中環(チョンワン、英語名セントラル)にある「香港」站まで20分。以前の啓徳空港よりずっと遠くにあるが、以前はバスで中心部へ時間をかけて移動したので、時間距離はむしろ近くなった。

さて、終着の香港站で、オクトパスの使い方がわからず一瞬、困った。自動改札機には、カードの差込口がついて、普通切符などはそこにいれるようになっている。これは13年前もそうだったので、当たり前のごとく、その差込口にオクトパスを差し込もうとしたら、カードが分厚くて入らない。何人か見ていて、やっと納得。オクトパスは差し込むんじゃなく、自動改札機の上のカード当てのところにカードをあてるだけで良いんだった。(ほとんどの人は、カードをかばんに入れていて、かばんごとカード当てにあてている。)

「香港」站は、中環站に隣接していて、スムーズにMTRに乗り換えられる。MTRのホームへいって、変化発見。安全対策で電車側の扉にあわせて、ホーム側にも扉がついていた。日本でも最近、増えているが、香港もこの形式に変わっていた。

荃灣綫(ツェンワン)に乗車し、香港島側から九龍(カオルン)側の尖沙咀(ツィムシャツォイ)に向かう。ここでまた2つ変化発見。1つは、以前は吊り輪ではなく握り球がぶら下がっていて印象深かったのだが、普通の吊り輪になっている。正確に言うと、輪でなく三角形だが。そして、座席だが、ステンレス製という点は変わらないが、以前は、1人づつ座る場所がへこんでいなくベンチ状だったが、それが、1人分づつ凹みができている。

尖沙咀で下車。駅も変わっている。以前は、駅構内の天井にはダクトがむき出しになっていて、日本の地下鉄との違いを感じたのだが、現在では覆いがされその外側にタイルが張られていてきれいになっている。(翌日、他のMTRの駅を利用した際、以前と同じようにダクト類がむき出しの駅もまだあることを確認した)

今回のホテルは、尖沙咀の駅の真上にある帝国酒店(インペリアルホテル)。あっという間にホテルに入り、チェックインし、すぐに部屋へ。

部屋はややがっかりしたが、ホテル代の高い香港では一番安い部類なのでやむを得ない。30分ほど休んで、16時ごろ外出。

ホテルの隣が、有名な重慶大厦。ゲストハウスや土産物屋がたくさん入っている集合ビルである。この中にある両替店で両替。1HK$=約14円であった。このビルに入って、すぐに変わったなぁ、と感じた。前に来たときは、このビルの中には怪しさが漂っていたのだが、今は、そういう気配がしない。前よりも心持ち明るくなり、きれいになったようだ。

このあと、MTRで、金鐘(カムツォオン、英語名アドミラリティ)で乗換え、銅鑼灣(トンローワン、英語名コーズウェイベイ)へ。

なぜかというと、13年前には、この地区にある利園酒店(リーガーデンホテル)に泊まり、毎日この地区を深夜まで徘徊していたから。ただ、このホテルは8年前にはすでになくなっており、利園(リーガーデン)というショッピングビルになっており、中には超有名ブランドのショップがたくさん入居しているのを確認済みである。今回も、気になって一応見にいったところ、近くのビルをさらに建て替えて、利園二期(リーガーデン2)というビルもでき、一帯が高級ショッピングアエリアに変わっていた。

訪問した日は、旧暦正月3日。こちらでは、旧正月を春節という。あちこちに正月の飾りもしてある。

このエリアで最大のショッピングビルが時代廣場(タイムズスクエア)。8年前にはすでに営業していたが、その時は時間がなくて中には入らなかった。今回、中にはいってみた。超有名ブランドの店もあるが、香港の地元ブランドの店や、若者向けの商品を扱う店が多く、気軽に散歩を楽しめるビルである。さきほどの利園よりもはるかに人を集めていた。上の画像は、時代廣場の前。

時代廣場の前の「池記」で、鮮蝦雲呑麺を食べた。ガイドブックに載っている有名店で、中はとても明るい。13年前も、いろいろな店で麺類を食べたのだが、いづれも大衆食堂風の店で、こうした小奇麗で明るい店は記憶にない。

ところで、この雲呑麺、思ったよりも小さく、全然満腹感がない。近くの客を見るとたいていの客は、麺類とおかずを注文している。他の店でほかにも食べることにする。

さて何を食べようかなと思って、食事する店を探しつつ、以前も歩き回った銅鑼灣エリアのあちこちを見て回った。ある店先で、釜飯風の料理を発見。ここに入ってみることにした。昔ながらの大衆食堂風の店だった。

「耀記焼臘粥麺茶餐廰」という店で、いろいろな釜飯を出していた。注文したのは、北槙雞飯。できたての熱いのをいただいた。鍋底にこびりついた飯粒までさらえたが、これまた量が少々物足らなかった。

このあと、MTRで中環エリアに向かった。ところが、中環は、ビジネス地区であるためオフィスは、正月休み。そして、飲食店もほとんどが休業。すでに、21時、人出も少ない。ホテルに帰ろうかなと思っていたら、店頭に写真入のメニューを掲示していた店があった。米でつくった麺、米線もやっているようなので、そこに入ってみた。

「魚米家」というガイドブックに載っている店で、「大蝦魚湯米線」を注文した。蝦と野菜がたくさん入っており、うどんより細く、ラーメンより太い麺だった。さすがに、これは全部を食べきれず、少し食べ残した。

食後、尖沙咀に戻ったが、すぐにホテルに戻らず、香港島側の夜景を見に行った。以前よりも、高層のビルが増えており、夜景もきれいになっているようだ。

しばし夜景を楽しんでからホテルに戻ると23時。満足のうちに1日目を終了。

 

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