ウブドの休日(4)
12月26日 キンタマーニツアー
今日は8時30分出発のツアーを申し込んであるので早めに朝食を準備してもらう。最初の朝食のときに一緒になった女性を話がはずんでしまったので、宿の出発がちょっと遅れてしまい、インフォメーションには出発時間ちょうどに到着。
少し待つが誰も声をかけないのでひょっとして出発してしまったのかと不安になって、ツアーを利用する感じの日本人男性に聞いてみる。なんと自分が予約したツアーは中止だという。その人も、自分と同じバリの東部を回るツアーをさっき申し込もうとしたのだが、中止なので他のを申し込んだらしい。
すぐに係員が来て、自分の予約書を見せて、このツアーは申し込みが一人しかいなかったので中止になったといわれる。そして、今日実施されるほかのツアーに変えるか、全額お金を返金するか決めろといわれる。今日実施されるツアーは、昨日自分が利用したツアーと、キンタマーニ方面へ行く二種類のツアーである。行き先をよく検討して、キンタマーニ方面に決める。申し込んだツアーより少し安いので差額を返金してくれた。
今日のツアーは9時出発。今日の乗客は、自分以外に日本人男性と白人男性の2人組、日本人女性の2人組である。白人男性は、日本で、英語を教えているのだという。日本語も上手だ。結局、この白人が、一日中、運転手の指示を全部、ほかの客に説明してくれた。
昨日の時点では、男性2人組だけの予約だったようで、今日の車は小型だ。女性2人組は、出発前にやってきて申し込んだようだ。なんとか、5人乗れたが、たいへん窮屈である。
最初、ウブド郊外の、ゴア・ガジャを見る。洞窟も利用されている寺院である。この近くには、ほかにもみどころがあるのだが、このツアーではここしか立ち寄らないので、ほかのところは別の日に乗合バスの一種であるベモに乗って見にくることにする。
ゴア・ガジャ。洞窟の中にも寺院あり。
続いて訪れたのは、クルンクンの王宮。広い敷地のなかに、池の中にある宮殿と、かつて裁判がおこなわれた建物、それに博物館を見る。裁判が行われた場所は、あづまやの大きなもののようで外からも見えるようなところである。熱帯の場合は、裁判さえ風通しのいいオープンなところで行われたのだ。
クルンクンの王宮にある、昔の裁判所。
王宮から道路を隔てて大きな塔がある。ガイドブックによると時代を追って、この地方の出来事が展示されていて、中には日本の占領時代のものもある。見学時間が40分だが、急ぎ足で塔の中も見に行った。
クルンクン王宮、そして道を隔てた塔。
次に向かったのは、バリの寺院の中でも一番大きく、一番格が高いブサキ寺院である。ここは3000mを越すアグン山の中腹にあってかなり涼しい。駐車場に着くと、運転手は白人にかなり詳しく説明した。ガイドを申し出る者がたくさんいるが、ガイドなしでも入れる。なかには法外なガイド料金を要求する者もいる。入り口の所でお布施としてRp1000くらい払わなければならないということだ。
で、まず入り口のところでRp1000を払おうとする。ところが中から$1といわれる。だまされないぞ。強引にRp1000だけ渡して、中に入る。たちまち、数人のガイドを称する者たちがよってくる。ふりきって、早足であるく。今度は、何人かからバイクで上まで送るという者が寄ってくる。これにもだまされないぞ。でも、上り道の参道が意外と長いのも事実だ。500mくらいはありそうだ。
うっすらと汗をかいて、寺の門前に到着。今度は、お寺の番人と称する者が寄ってくる。ガイドではなく番人だと強調する。そして、今日はお祭りなので、一般の人は入れないが、自分が一緒だったら入れるという。これも追っ払って前に進むが、相手もなかなか手ごわい。自分と一緒に階段を上ったりして、なかなか離れようとしない。どんどんつきすすんで、気がついたらやっといなくなっていた。
ブサキ寺院。参道をのぼり門前に到着。
ここもガイドブックには境内に入れないと書いてあったのだが、境内の横の道から中を十分に見ることができる。一通り回るだけでも結構、時間がかかる。一番上のところからの見晴らしはすばらしい。田んぼやヤシ林が広がっているのがよくわかる。お参りをする地元の人たちも多い。
ブサキ寺院の上部からの眺め。
続いて、バトゥール山という火山の外輪山の展望のいいところで昼食。食事をしていたら、急に曇ってきて、すぐに雨が降ってきた。
バトゥール山。
食事のあとの帰り道、まず織物の工房に立ち寄る。実演を見たあと、おみやげを買う。かなり値切ったつもりだが、実際は高い買い物をしているのだろうか。車を降りたときには降っていなかった雨が出発のときには降っている。
続いて、ティルタ・エンプルという寺を訪問。ここには、大きな沐浴場がある。しかし今は使われていない。観光客がたくさんやってきて沐浴をしている人たちを写真にとったりしたためだという。帰国後、20年くらい前にバリに行った人の話を聞くと、当時はまだ沐浴場が使われていたということだ。
ティルタ・エンプル。今は使われない沐浴場。
ここも、下車したときは雨が降っていなかったのだが、見ている間に雨が降ってきた。ところが、出口から駐車場までの間にかなり土産物屋が続いていて、かなり強い雨だったので、ぬれてしまった。
ウブド帰着は17時。一緒だった人たちと別れ、インフォメーションで夜の踊りのチケットを買って、いったん宿に戻ってしばらく休憩する。そのあと、再度、インフォメーションのところから連絡の車に乗って、踊りの会場に向かう。昨日と同じ、プリ・プリアタンでおこなわれるグンタ・ブアナ・サリという歌舞団のレゴンダンスを鑑賞する。
グンタ・ブアナ・サリ。
ところが、19時30分にはじまった途端に雨が降ってきた。屋外のステージでおこなわれているのだ。最初は雨の中で上演されていたのだったが、2つめの演目が終わったところで突然、片づけが始まる。今日は中止かと思って帰ることにする。しばらく待っても連絡の車はこないので、歩いて帰ることにした。ところが、帰る途中のところの建物に客がみな入っていくではないか。屋内の会場に変更して、上演されるようだ。準備に手間取って、20時30分ごろに再開される。
プログラムが全部終わったのは21時30分ごろ。このあと、連絡の車でインフォメーションに戻り、食事をして宿に帰ると23時を回っていた。
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