5日目 ゴ ゾ 島
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この日はマルタ島の北西にあるゴゾ島に行く。マルタ島の北西端のチェルケウアまでバスで行き、そこからフェリーでゴゾ島のイムジャールに渡る。そのあと、バスでゴゾ島の中心地であるヴィクトリアまで行き、ヴィクトリアから島の各所に放射状に出ている路線バスを利用してゴゾ島観光をする計画をたてていた。 菓子などで簡単に朝食をすませ、朝7時に出て、チェルケウアに行く11系統のバスに乗ることにした。サン・ジュリアンはマルタ島のどこに行くにしても、ヴァレッタより不便だが、ゴゾ島に行くときだけは便利だ。11系統はヴァレッタからサン・ジュリアンを経て、イムジャールに向かうからだ。 |
だが、路線バスを使ったゴゾ島観光にさっそく暗雲がたちこめてきた。11系統がなかなかやってこないのである。サン・ジュリアン止まりの13系統や、途中のブジッパ止まりの12系統はよくやってくるのだが。 ほかの系統もやってくるが、そんな中に新型バスじゃない形のバスも一部にあった。ただしボンネット型の古いバスではない。 30分ほど待って、ようやく11系統がやってきて乗車した。 |
20kmほどの距離だが、1時間かけてチェルケウアに到着。バスターミナルのまん前にフェリーターミナルがある。きわめて乗継が便利だが、逆に言うと、ここは乗り継ぎのためだけのターミナルで集落はない。 すぐにフェリーがあることを祈りつつ、フェリーターミナルに急いだ。ガァ〜ン。何と運が悪いのだろうか。時間は8時25分。8時15分にフェリーが出たばかりだ。で、次のフェリーはというと、9時30分。サン・ジュリアンですぐにバスがこれば8時15分のフェリーに乗れたのだが、やむを得ない。 |
フェリーは往復5ユーロ。チケットを買って、1時間後のフェリーを待つ間、ゴゾ島での旅程を変える検討を行った。 ゴゾ島では、ヴィクトリアのほかには、ジュガンテーヤ神殿、アズール・ウインドウ、カリプソの洞窟に行くつもりだった。しかし、島に到着するのが10時20分ごろになるので、路線バスでこの3ヵ所を回るのは難しいと思った。というのは、ゴゾ島の路線バスは、イムジャールとヴィクトリアを結ぶ路線が30分間隔である以外は、どの系統も60分間隔だからだ。 |
ようやく1時間待って、フェリーに乗船。退屈しのぎに船内を探検中、パンフレットのコーナーで2階建てバスのパンフレットを見つけた。 ゴゾ島の観光地を回るのだが、自分の降りたいところで降りて自由に観光する。そして45分後のバスに乗車するというものだ。60分間隔の路線バスより間隔が短い上、観光地を回るルートになっており、さらに時刻表がしっかりついている。このバスを利用すれば、この時間からでも行く計画をたてていた3ヶ所に行った上、当初の計画どおり路線バスで回れた場合よりも2時間くらい早く帰れそうなのだ。 |
ゴゾ島が近づいてきた。港のあるイムジャールも集落があるし、丘の上には街がある。 フェリーターミナルはチェルケウアよりもしっかりしたものだ。このターミナルから外に出るところに2階建てバスのチケット売場があった。15ユーロ。 2階は屋根がなく、日差しが強くて暑そうだったが、2階からの眺めをみてみたくて、2階に上がった。 案内は言葉を選びイヤホンで聞くのだが、日本語もある。でも、日本語にしても何も聞こえない。パンフレットには日本語はないので、日本語もあるマルタ本島で営業したときのままになっているのかもしれない。 |
2階建てバスの最初の下車地点は、ジュガンティーヤ神殿。 バスを下車して100mほどで入口、さらに100mほどで神殿にいたる。最初に目に入るのは、神殿の裏側。でも裏側ってことはわからなかったので、えぇっ、これが神殿って思った。順路があって、それに沿っていくと、この反対側に出て、神殿らしきものを確認できた。 |
上の画像の壁の反対側。いくつかの部屋に分かれている。また巨石がドカンとあった裏側とは違い、石垣のように石が積まれていた。 この神殿は奥行きがあり、入口からここまで、歩くための木製の道があって、遺跡を保護している。この画像の右側にも、同じようだが小さめの神殿がある。マルタ島で見た古代神殿に似た感じだが、奥の部分の部屋の数が多いのがマルタ島と違っている。 |
ジュガンティーヤ神殿のあるシャーラの町には大きな風車がある。神殿の前の2階建てバスのバス停からは歩いて5分ほどのところにある。 ところが近くまでいって、何と風車が工事中で羽根がとられていることがわかった。本当なら大きな羽根が回っていたのだが、、 下には小さな博物館があり入った。昔の生活を再現するような展示だった。神殿と風車は共通のチケットだった。 |
続いて、カリプソの洞窟へ。ここでは2階建てバスが5分間停車することになっている。2階建てバスが回る観光地のうちで、下車しても45分後のバスを待たなくてもよい唯一の観光地だ。 実際には10分以上停車していた。バスの停車位置から洞窟まで往復するだけでも5分くらいはかかるので。洞窟ではその入口を上から眺めるだけである。 画像は、上から下をうつしたもの。この下に入口がある。下に向かう階段の降りるところには柵があって、降りられなくなっていた。 |
さて、この洞窟だが、ホメロスの抒情詩「オデッセイ」で妖精カリプソがオデュッセウスを閉じこめたとされる洞窟で、小さなものらしい。
むしろ印象的だったのは、この洞窟のところから見たサンディ・ビーチ。きれいなビーチだ。 |
バスから眺めたマルサルフォンの海岸。ゴゾ島を代表するリゾートだという。 時間があれば下車したいがパス。下車する客はある程度いる。 |
丘の上に十字架があった。ヴィクトリアの街に向かう途中で見たが、何だったのか不明。 |
ヴィクトリアの街中を通過。いったん、ヴィクトリアのバスターミナルに立ち寄って、アズール・ウインドーに向かった。 |
アズール・ウインドーで下車。海に突き出た岩に穴が開いてその間に青い海が見える。 日本でも南紀白浜の円月島は真ん中の部分に穴が開いて向こう側の海が見えるが、それに似ている。規模はアズール。ウインドーのほうがずっと大きい。 |
穴の近くまで水につかって行ってみた。かなり深くなっていてダイビングをしていた人もいた。 今回の旅で、唯一、海水につかったのがアズール・ウインドーだった。 |
バス停で2階建てバスを待つが、なかなかやってこない。これなら、もう少しアズール・ウインドーで楽しめたのに。このときはとても暑く、オレンジをしぼったジュースがとても美味しく感じた。
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2階建てバスをヴィクトリアのバスターミナルで下車。バスターミナル内は路線バスだけが使い、2階建てバスはターミナルから少し離れたところに発着する。2階建てバスは、何度かこのターミナルに立ち寄るので、どこに向かうのか尋ねる必要がある。 少し離れた大聖堂に向かう途中の店でスナックを買って遅い昼食。2つのスナックを買った。店の近くの道端のベンチに座って食べた。 下左 ほとんど卵焼きのようなもの。 下右 中にソーセージが入った揚げパンのようなもの。 |
このあと、大聖堂へ。下の道路から坂道を上って、大聖堂の下へ。さらに階段を上がってたどりつく。 大聖堂の前面は工事中だったが、中には入れた。ここに限らずマルタでは観光向きの教会では入場料が必要だ。 |
内部には赤が多くつかわれていて美しかった。 いったん外に出て、大聖堂の左手の坂道を上って、大聖堂博物館にも入った。 |
さらに細く迷路のようになった坂道を上ると大城塞。見晴らしのいいところだ。 下左 大城塞の上の通路。 下右 この通路をすすみ、階段を下ると、下から見て大聖堂の左手に出てくる。そこに、昔の監獄があったので入ってみた。 ほかの博物館1館との共通券になっていて、考古学博物館との共通券にした。考古学博物館は下から見て、大聖堂の向かって右側にある。 |
大聖堂の下の広場にて。 このあと、バスターミナルから2階建てバスに乗車。 |
シュレンディ海岸。プールのように見えるが海岸。実はもともと海岸がなかったところに人工的に海岸をつくったらしい。 ここで下車することも考えたが、早く宿に戻るほうがいいと思い下車しなかった。 そのままバスに乗って、いったん再びヴィクトリアに立ち寄ってからイムジャールへ向かった。 |
イムジャールに着くと、帰りは運がいいことに、ちょうどフェリーが乗船手続き中だった。 フェリーが出発するとまもなくコミノ島が見えてきた。ここの海はとくにきれいだという。 再び45分間の航海。疲れたのか、ぼーぉっととしてすごした。 |
チェルケウアに到着。10分くらい待って11系統のヴァレッタ行きのバスに乗車できた。 サン・ジュリアンまで1時間、ほとんど眠っていた。宿に戻ったのは18時ごろ。 疲れていたし、昼食が遅かったこともあり、いったん一眠りしてから食事に出ることにした。ところが目覚めるとすでに22時を回っていた。もう外に出るのも面倒に思い、この日は夕食をパスすることにした。シャワーを浴びて、またゴロンして、この日を終えた。 |
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