8日目  コ ル ド バ

 

 

 8時半にホテルをチェックアウトし、タクシーを呼んでもらって、サンタ・フスタ駅に向かった、

 急げば9時20分発の在来線にも間にあったのだが、9時45分発のAVE(高速鉄道)に乗ることにして、乗車券を購入。スペインの鉄道もバスも比較的安いのだが、AVEだけは高い。

 AVEは、1992年にマドリード・セビーリャ間で開業したのが最初だから、セビーリャ発マドリード行きはAVEとしては伝統ある列車となる。現在ではバルセロナ方面など、いろいろな区間にAVEが延長されている。

 AVEは爆弾テロがあったこともあり、荷物検査が厳重に行われている。ホームに入る際に乗車券のチェック。ホームへ行くと、まず荷物検査があり、そのあとで乗車券のチェックがある。 

 

 

 

  

 そのあと、指定の号車に向かう。Tとは、ツーリスタクラス、2等ということだ。上級クラスにはビジネス、ファーストがあり、飛行機のようだ。

 

 

 

 乗車するのは、9時45分発のマドリード・アトーチャ駅行き。指定の号車は6号車。乗車口の番号まで表示する国は珍しいと思う。
 発車前にイヤホンが配られた。上級クラスでは食事サービスもあるようだが、ツーリスタクラスはこれだけ。

                             

  

 

 ツーリスタクラスは1列4人がけ。乗車した車両は、前と後の2つの部分に分けて、それぞれの部分ごとに、座席が集団見合い型に配置されていた。

 セビーリャ・コルドバ間は、130kmあまりで、わずか40分。

  コルドバ着。

 

 

 

 

 

 コルドバ駅のコンコース。セビーリャもそうだったが、地名から受けるイメージよりもずっと新しく、明るい駅舎だ。

 
  上は、だだっ広い駅前広場から見た、コルドバの駅舎。右手に緑色のものが見えるが、これはバス。その向こうにバスターミナルがある。

 駅から10分ほどで予約しているホテルに着いた。まだ11時にもなっておらず、荷物を待合室の一角において、13時以降に来るように言われた。少し早すぎたので、これは仕方がない。

 荷物を置いて、再度出発。ホテルの近くは地元客向けの商店街になっていて、庶民的な八百屋などがある。

 

 

 

 

 

 

 少し歩くと、街の中心のテンディーリャス広場。広場に向かう途中の商店街は、日よけがしてあって、助かった。

 

 

 

 

 

 

 

 やってきたのは、コルドバで一番の観光スポットであるマスキータ。左は、内部に入って、チケット売場の付近。上はオレンジの木が植えられている中庭。

 イスラム教徒は8世紀にコルドバを征服し、同じ世紀には、当時の世界の強力国の1つ、後ウマイヤ朝がコルドバを首都として建国された。

 メスキータは、後ウマイヤ朝ができたあと、モスクとして建国者によって工事が始められた。その後、9、10世紀にモスクが拡張されている。

 13世紀にコルドバはカトリック教徒により再征服され、モスクが改造され、カテドラルとして使われることになった。

  メスキータの中に入ると、赤白の模様が入ったアーチの連続に圧倒され、息をのんだ。見る位置によっては、このアーチが永遠に続いているかのように見えるのだ。

 

 

 

 

 

 アーチの中には、形が他と違っているものもある。右は、アーチに"ひだ"がついているもの。特別なところだと示しているかのようだ。

 左は、アーチがクローバー型になっているもの。円柱の間隔が狭いところに見られた。 

 

 

 

 

 

 

 工事中で人がいないエリアがあった。こういうところで、特に広さを感じて、圧倒感に襲われる。

 一番奥のところに、ミフラーブがあった。これは、メッカの方角を示すもので、その前がマクスラ。ここで、王などが礼拝をおこなったとされる。

 メスキータの中心にカテドラルの祭壇がおこれている。カテドラルの部分の高さは他よりも高くなっていて、天井には装飾が施されている。大モスクのなかのカテドラルは一種、異様な感じがする。

 13時前にメスキータを出て、近くのレストラン、アバセリアに入った。

 

 

 

 

 

 

 暑いのでビールを一杯。今回、ビールを頼むと、ワイングラスで出されることが多かったが、ここはジョッキで出されて、ぐぃっと飲めた。

  ガスパッチョ

 

 

 

 

 

 

 コロッケ

  イカのフライ

 

 

 シェスタの時間になり、観光地も閉まっているところが多いので、自分もホテルに戻ることにしたが、一か所だけ、ビアナ宮殿だけ立ち寄ることにした。

 その途中に、コルドバの市庁舎があった。円柱の残る遺跡が隣接してあったのと、新しい市庁舎だが、メスキータのアーチを意識したデザインになっていたので注目した。

 ビアナ宮殿。

 様式の異なるいろいろなパティオが見られるということで行ってみた。

 14時30分にホテルに戻った。この日泊ったのは、リビエラ。

 

 

 

 

 

 

 今回の旅行で一番安いホテルで、部屋も一番簡素であった。掃除が行き届いていて、まぁいいが、この暑さの中、冷蔵庫がないのはやはりつらい。

 17時過ぎまでホテルで一休み。

 17時30分から開く観光地も多いので、それに合わせて再出発。17時といっても、まだまだ日が高く、真昼と変わらずとても暑い。

 この日も、またまた45℃。

 

 

 

 

 

 池では犬を水浴びさせていた人もいた。

 城壁を入ってすぐのところがユダヤ人街。

  ユダヤ人街を通り抜けてやってきたのはアルカサル。庭園などが美しいらしい。 

 

 

 

 

 

 ところが、入口には非情な掲示があった。夏場は、14時30分までの午前中だけで午後は開いていなかったのだ。ここはぜひ入りたかったので、ちょっとショックであった。最初にメスキータじゃなく、ここにくればよかった。

  アルカサルはあきらめて、次にアラブ浴場に向かった。が、、、アラブ浴場らしきものが見つからない。

 どうも、この壁だけ残っているのかな、とか思いながら見学しかが、よくわからなかった。

 

 

 

 

 次にグアダルキビル川を渡ったところにあるカラオーラの塔へ。塔の上には出られなかった。中は、コルドバの歴史についての博物館になっていた。

  ポトロ広場。噴水のとこにある像がコルドバの紋章のポトロ(子馬)であるところから名づけられた。

 左手の建物は、セルバンテスも泊ったという旅籠屋ポトロ。

 

 

 

 

 旅籠屋ポトロの玄関から中をのぞいた。そんなに高そうな宿ではなさそうだ。

  続いて、考古学博物館へ。コルドバにもローマ時代の歴史があったのだということがわかったりした。

 

 

 

 

 

 灯火のキリスト広場。ここは夕暮れ時に行けば、点灯された明かりで十字架が美しいらしいが、時間が合わなかった。

 このあと、夕食をとりに、お目当てのレストランに向かったが、その途中の一こま。あまりの暑さに、鳥も水飲み場に集まっていた。

 

 

 

  ホテルで10%ディスカウント券をもらったツィリャアブというレストランを探していった。

 

 

 

 

 

 

 行ってわかった。開業早々の店だった。たまにはこういう店での食事もいいかと。

  床にワインボトルが埋め込んであったり、白を基調した店内など、新しいお店の意気込みが感じられる。

 

 

 

 

 

 赤ワインを飲みながらパンをいただき、注文を考えた。2杯めの飲物はビールにした。

  マグロと野菜の煮込み   タパスサイズで、あっさりした味付けで日本の料理のような感じだった。

 

 

 

 

 

 サルモレホ   ガスパッチョにさらに粘り気を出したようなスープ(パンやゆで卵を混ぜて、粘り気を出しているらしい)で、タパスサイズ。 

  豚肉とハムの揚げ物   ハムつきのトンカツを一口サイズに切ってあるようなもので、これもタパスサイズだが、結構量が多かった。

 

 マンゴーアイスクリーム

 

 このあとホテルに戻り、コルドバの1日を終えた。