1 日 目  台 中 へ

 

台北へ

 従来から関空サクラの定番であるスパークリングワインとクラムチャウダーに加えて、大阪もんの、野菜スティック、ねぎとタマネギのキッシュ、ミンチカツサンドをいただいた。ただし、機内食を考えて、軽めにすませた。

 「大阪産野菜のベジタブルスティック」は大根、にんじん、セロリをマヨネーズとみそとマスタードを混ぜたソースで食べる。

 「大阪産たまねぎと青ねぎのキッシュ」はたまねぎ、青ねぎのほか、ソーセージ、チーズをまぜたタルト風のもの。

 「犬鳴豚のミンチカツサンド」は泉佐野市の”川上さん家の犬鳴豚”というブランド豚を使ったミンチカツサンド。養豚農家の自家製飼料で育てられているという。

 

 やがて搭乗時刻。JL813に搭乗。サクラでパソコンを使っていたのだが、いざ片付けようとしたら、”更新プログラムをインストール中。電源は自動的にきれるので、きらないでください。”という表示。おかげで搭乗口に行く時間が遅くなり、行ったときにはファイナルコールがおこなわれていて、搭乗したのはほとんど最後だった。

 2時間程度のフライトなので、わざわざアップグレードするまでもないのだが、フライオンステイタスをもつ客を対象に5000マイルでアップグレード可能なキャンペーンをしているので、ビジネスクラスにしてもらった。

 座席は最前列左窓側の1A 。電話でアップグレードを依頼した際に、最前列は空いているか聞いて確保した。ただ、767機の利用した機材では最前列でもさほど広くはなかった。ただし、隣席は空席で不便はなかった。

 四国西南端の宇和島南方を飛んでいるときに、まず、おつまみ。飲みものは白ワイン。

 続いて、食事。洋食を選んだ。メインディッシュは、ハンバーグだ。ビジネスクラスの洋食といえばステーキが定番だが、当たり外れがある。その点、このハンバーグは分厚くてボリュームがあって、柔らかい。飲み物は赤ワインにしてもらった。

上右  アイスクリーム。

左  ビデオを楽しみながら、ゆっくり食事をしていたら、もう台湾が近づいていた。

 やがて地上が見えてきた。そして淡水河の河口らしきものが見えてきた。河口の左側は、淡水の街なのだろうな。

 このまま機体は高度を下げていき、桃園空港に着陸した。

桃園機場から台鉄台中站へ

 台北・桃園機場に到着。入国審査場を1番に通過。預け荷物がないから、税関も待たずに通過。最初に向かったのは、台湾大哥大でsimカードを手に入れること。3日間、国際電話つきで、300元(約1000円)だった。前回は500元だったのだが。よくわからないけど、まぁいいや。

 このあと、高鉄桃園站行きのバス乗場へ。30元(約100円)。乗場に着くとバスが行ってしまったが、10分も待たずに次のバスがやってきた。乗車時に、切りとられ、左の購票証明だけが手元に残るので、前もって撮影。

 上左  シャトルバスは統聯客運の緑のバスで見間違えることはない。

 上右  車内。入口を入ったところに荷物を置くようになっている。

 左  20分弱で高鉄桃園站に到着。着く少し前に、台北と桃園空港を結ぶ捷運の駅が見えた。この捷運は、2013年中に桃園空港と高鉄桃園站の間だけ部分開業するらしく、今回がシャトルバス利用は最後になるかもしれない。ちはいえ、台湾のこと、高鉄開業のときと同じようにどんどん先送りされるかもしれないけれども。

 高鉄站に着いたのはちょうど12時。先の列車が出たところで、次は12時21分の列車。 クレジットカードを使い自動券売機で高鉄の乗車券は何度も買っているので難なく買える。ところが、今回は異変。次の列車は標準廂(普通車)が満席。

 次の次の列車となれば、1時間近くあとになるので、はじめて商務廂(グリーン車)に乗ることにした。わずか37分なのに、少々贅沢な感じもしたが、やむを得ない。対號座(指定席)をやめて自由座(自由席)という選択もあたっが、座れる見込みなしと思い、高鉄では初めて商務廂を利用することにした。

  桃園站のホームに進入してきた列車。商務廂はホームの中央に止まる。対號座なので、並ばずに待った。

 乗ってみると、商務廂もほとんどの席がふさがっていて、空いていたのはほんの数席だけだった。座れただけでも幸いであった。

 左  商務廂の車内。標準廂は片側3人がけ、片側2人がけだが、商務廂は両側2人がけで座席幅が少し広くなっている。足元にはフットレストがついている。

 下  高鉄は12両編成で、商務廂は6号車になっている。

 発車するとすぐに、レモンケーキが配られた。どの席の客が新たに乗ってきたか、よく見ているようだ。レモンケーキはカステラの中にレモンピ−ルが混じっているもので、あっさりとしていた。そのあと、飲み物サービス。コーヒーを選んだが、ジュース、お茶もあった。

 下左  台中に到着。

 下右  高鉄台中站からは台鉄に乗り換えて台鉄台中站に向かう。台鉄の乗換駅は新烏日站(シンウーリータン)。ひとつの駅のようにつながっていた。

 台中方面の区間車は出たばかりで少し待たされた。やがてやってきた台中行きの列車は、集集線車埕からのディーゼルカー。編成が短いので満員であった。
 10分ほどで台中站に到着。
 台中站の正面に出てみた。日本統治時代の駅舎がそのまま使われている。

宮原眼科

 台中站には13時過ぎに到着。ホテルのチェックインは15時からなので、それまで宮原眼科に行ってみることにした。

 えっつ、眼科? と思われるかもしれない。日本統治時代に台中站のすぐ近くにあった「宮原眼科」のレンガ造りの建物が長らく放置されていたが、近年整備され、お菓子店&カフェとして再生されたのだ。 そして、店名はズバリ「宮原眼科」としたわけだ。

 台中では必ず行こうと思っていたのだが、2時間弱の時間ができたので、まず行ってみた。

 玄関を入るところの石には「宮原眼科 1927」の文字が書かれている。 日本人医師が眼科を設立した1927年が表示されている。

 この左手は道路沿いにアーチがあって、その内側にアイスクリーム売場と椅子、テーブルがある。そして、アイスを買うための長い行列。

 アイスは後にして、まず店内を探検することにして、玄関を入った。

 店内に入った瞬間、お菓子店ではなく、宮殿に入ったようなゴージャス感につつまれる。

 チョコレートなどが販売されているが、商品が置かれているのは薬箱風のカウンター。その背後にあるケースもレトロ感がよくでている。

 図書館のような感じのところ もある。本棚のように見えるが、よく見ると、高級な菓子が美しい本のように装丁されて陳列してあるのだ。

 レトロ感が満載の店内をしばらく、時間のたつのを忘れてみてまわったのだった。

 2階へ上がる階段。2階には カフェがあるのだが、階段を上がるところで、注文を考えて、予約しなければならない。写真の右下にたっているおじさんが予約受付係をしているようだった。

 2階のカフェにも上がってみたかったが、メニューを見るとかなり高い感じだし、 それに気温が28度で暑くて、外の売場でアイスクリームを食べたかったので、上がることはとりやめ。 でも今度、台中に立ち寄るちきにはぜひ上の階にも上がってみようと思う。

 店内の見学を終え、アイスクリームの行列に並んだ。

 30分くらい並んだ。並んでいると注文するための伝票が配られるので、それにチェックをする。

 アイスクリームは1個90元、2個150元、3個225元、コーンとカップコーンが20元。漢字ばかりなのでよくはわからなかったが、鉄観音茶のアイス、草苺のアイス、牛乳とフルーツの混じったアイスにカップコーン、245元(約800円)に決めた。

 ようやく売場に到着。伝票には名前が書かれるのだが、名前がよくわからなかったらしく「日本人」と書かれた。

 伝票を見て、アイスが盛られ、お金を払う。そのあとで、トッピングを加えてもらう。トッピングは3個プラスカップコーンで計4種類選ぶことができた。それでブルーベリー、チーズケーキ、パイナップルケーキ、よくわからない名前のお菓子を選んだ。

  従業員の服装は、衛生従事者って感じの服装で、左胸には赤十字のマークがついている。

 できあがったアイスクリーム。

 椅子とテーブルがふさがっていたので、道路をはさんだところの道端が腰掛けられるようになっていたので、そこにすわっていただいた。

 下左  アイスクリームの紙製の容器。”宮原”の文字入り。

 下右  同じく、容器の一部。

 アイスクリームを食べ終えると15時前。ちょうどホテルのチェックインタイムになったので、ホテルに向かうことにした。

 ホテルは台中站の後站にある「新駅旅店」。後站とは駅裏口で、台中の場合は、表口と地下道によってつながれていた。長い地下道を歩いて裏口にでられる。台鉄に乗る場合は、後站の駅舎があり、そこから入れる。

 チェックインすると8階の部屋が割り当てられた。エレベータを下りると、かわいい絵が描かれていた。

 下左  部屋に入る。明るい部屋だ。

 下右  部屋にもかわいい絵が描かれている。

 ホテルの窓から。左側には台中の駅構内が見える。右側は後站の周辺市街地。

 手前に大きな屋根が写っているが、その左端のあたり、屋根に隠れてわからない位置に地下道の出入口がある。

 2時間ほど、部屋で休むことにした。ネットは問題なく使えた。

台中で最も賑わう逢甲夜市

  夕食は台中で一番大きい夜市といわれる逢甲夜市に行って買い食い。難点は足の悪さ。台中駅前で調べると、夜市のある逢甲大学へは33番、35番のバスが行く。でも、ちょっと遠回りしているようで、しかもバス停の数を数えると30ほど。

 17時半にホテルを出てぶらぶら歩いて台中站の前のバス停までやってきて、18時ごろのバスに乗った。10キロほどの道のりだったが、ちょうど通勤帰りのラッシュでのろのろ運転。1時間少々かかり、逢甲大学に着くと19時で真っ暗。

 バスを降りると、そこは逢甲夜市。本当に大きな夜市でびっくり。台北の士林夜市に匹敵するという案内記事もネットでみかけたのだが、確かにその通り。士林もだが、逢甲も、ひとつの通りの両側が一定の区間、夜市になっているんじゃない。ある一定のエリア全体が夜市になっているのだ。

 大体300メートル四方くらいの範囲が夜市。文華路、西屯路、逢甲路に囲まれた範囲とその周辺が逢甲夜市というようだ。このエリア内、土曜日の夜とあって、歩くのが大変なくらいの人出であった。

 最初に食べたのは、”免剥殻烤蝦”。殻を剥いていないエビを焼いたものだ。何店か同じような店があり、そのひとつで食べた。5串で30元。
 「請抽号」の札を取ると、番号が書いてある。順番がきたら、店頭に番号が表示されるので、「放牌」のところに札を入れて、注文を言う。

 言うのは本数(5本単位)と味付の種類。

 唐辛子味で5本を注文。殻も香ばしくて、そのまま食べることができる。
 続いて「黄金賊」。イカ(烏賊)のことかなとは思ったが、店頭の写真を見てもイマイチどんな食べ物かわからないまま注文。75元払うと、番号札を渡されるので、その番号が呼ばれたら、ソースを指定して食べ物を受け取る。番号は中国語で言われので、客の渡す番号札の番号を見て自分の順番を判断。

 ソースは4種類あるが、一番人気が「法式蜂蜜芥末醤」(フランス式ハニーマスタードソース)だそうで、それを指さした。以下、人気順に、泰式、義式、日式だという。

 イカは揚げられていて、それにソースがかけられている。中には何か入っているようだが、見た目にはわからない。下にはキャベツは敷いてある。

 イカは食べやすいように7、8切れに切ってあった。で、中に入っていたのは、豚肉のミンチでつくった練り物だった。

 次に食べたのは「黄金大腿」。これも食べる前はどんなものかよくわからなかったっが、歩きながら小箱を持って食べている人が多く、何となく美味しいのかなと思ったので食べた。

 ここも最初に70元払って、番号札をもらい、順番がきたら札を出して食べ物をもらう。その際にソースを選ぶようになっている。

 チキンカツと生野菜を箱に入れて、ソースをかけたものだった。ソースは4種類あって、その中でも辛くない、ハワイアンなんとかいう、ハチミツ入りのものを選んだ。

 そう、この箱を持って食べている人が多かった。注意してみるとよく似た箱が何種類もある。

 それにしても、歩くのが大変。なかなか進まないうえに、みなさん夜市で買った食べ物を手にしているから、ソースなどをつけられないように慎重に歩かねばならない。この人出も士林並みだ。台中の街の中心から数キロ離れたところにこんな大きな夜市があるとはホントびっくり。土曜だから特に多いのだけども、毎日これに近いくらいの人出で、これが毎日続くのだ 。

 この夜市で楽しいと思ったのは、士林などほかの夜市に比べて創作料理の店が多いこと。今までに食べたことがないような食べ物がいろいろあって面白い。また、そうした目新しい料理が若者向きのものが多い。それで、集まってくる客も全体として若い感じだ。

 
 

 最後に、飲み物の屋台で何か飲もうと思った。
 西瓜汁。何というのかわ からなかったので、指差し。
 買い食いしながら動き回っていたら21時を回った。ホテルにバスで帰ることにした。

 バスの8というのは、系統名ではない。台中の路線バスでは8km以内はプリペイドカードを使った場合は、8km以内が無料になるのだが、その表示。

 台中站までは45分ほどだった。渋滞がなくなったぶん、来るときよりは速かったが、それでも時間がかかった。

 

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