2 日 目 台 南 中 心 部 街 歩 き
台南グルメでブランチ |
台南2日目、7時にはホテルを出て、伝統的な老店で朝食をとろうと思っていた。ところが、寝過ごしてしまい、起きたのは8時を回っていた。さらに、その後もグダグダして、すぐにホテルを出ることはでず、ようやく10時前にホテルを出発した。 エレベータで1階まで下りると、そこはホテルの外。外に出てから、ホテルのフロントにもう一度入り、キーを預ける。再び、ホテルを出て、ホテル前のバス停から、5系統のバスで狙っていた老店に向う。すでに10時30分で、朝食と昼食を兼ねたブランチとなった。 |
西門市場内の店をめざしたが、西門市場は閑散として、ほとんどお店はシャッターが下りている。 この市場の中にある福栄小吃店に向ったが、なかなか見つからない。 下左 無事見つかったこの店は、ちぢれた麺である意麺のお店。 下右 (6)餛飩意麺。モチモチ感のある麺だ。大小とあったっが、他にもいろいろ食べたいものがあるので、もちろん小。 |
同じ西門市場の中だが、鄭記[魚土][魚乇]魚[火庚]という店にやってきた。上の福栄小吃店の1、2軒、間をあけたところに店があった。最初に入った側から見ると、裏側に出る寸前にお店がある。 |
ここの名物はあんかけ風のどろったした感じで、サワラのフライが入った麺だ。つまり (7)[魚土][魚乇]魚[火庚]が名物だ。酸っぱいスープが食欲をそそる。 |
上左 このあと、5分ほど歩くと康楽市場があり、その中へ。お目当てのお店はすぐ見つかった。赤嵌點心店だ。 上右 このお店は、揚げた厚切りトーストの中にクリームシチューを入れた棺材板の店として有名だ。取材された記録などがたくさん貼ってある。 左 注文したのは(8)カレー味の棺材板。棺材板は前回の台南訪問時にも食べているが、カレー味を食べるのは初めてだ。甘口のカレーがトーストの中にたっぷり入っている。 |
日本統治時代の建築めぐり |
旧台南地方法院。ここは、中華民国時代になってからも、地方法院であった。9年前に訪問したときも工事中であったが、今回もまだ工事中だった。 |
旧台南武徳殿。かつて、日本の武道が行われていたのだろうが、今は小学校の講堂になっている。前回の訪問時は工事中だったが、今回は工事は終わっていた。 下左 旧山林事務所。現在は台湾の作家、葉石涛の記念館になっている。 下右 その内部、日本の建築という感じの窓だ。 |
旧台南警察署。前回訪問時には現役の警察署であったが、今はもう使われていなかった。そして、台南美術館として再利用されるという看板がたっていた。 |
道を隔てて、旧嘉南大圳組合事務所(現嘉南農田水利会)があった。烏山頭ダムの設計者である八田與一が一時はここに勤務していたという。 |
旧台南政庁。戦後は台南市政府(市役所のこと)になっていたが、現在は国立台湾文学館になっている。旧政庁舎というだけあって、とても大きな建物だ。なお、建物の一部分は、国立文化遺産保存中心となっている。 下左 玄関付近は工事中であった。 下右 かつては中庭であったところにも屋根がつけられ、建物と一体化している。 |
旧台南合同庁舎。現在は台南消防局となっている。 |
一台の消防車にはクリスマスの飾りが施されていた。 |
旧台南測候所。内部は気象博物館になっていて、前回の訪問は夜間にきたので中には入れなかったが、今回は中に入ってみた。 このすぐそば(この写真を撮影している自分のすぐ横)には、現在の台南気象台があり、1階にある展示コーナーに入った。 |
旧日本勧業銀行台南支店。現在は土地銀行台南分行になっている。ここの写真は、対面するや林百貨の屋上から撮影した。 銀行の内部にも入ったが、窓など、昔の日本の銀行って感じがする。 |
円柱の上部にある彫刻。えびす様が彫られているのが日本らしい。 |
林百貨82周年の特製ケーキをいただく |
続いて、旧日本勧業銀行とは交差点の対角線上にある林百貨に行った。こちらは、旧林百貨ではなく、現役なので、「旧」はつかない。もっとも、長らく「旧」がついていた時代が続いて、9年前に訪問したときも「旧林百貨」だった。9年前は、ほとんど廃墟のようであった。 2014年6月14日、林百貨は復活した。このことは全く知らずに訪問し、廃墟を見るつもりだったのが、思わず、新装なった店を見ることになった。 |
今回、林百貨を訪問したのは2014年12月5日。新装開店から約半年後だったが、開店のことは知らなかった。 しかも、12月5日は何と「生日慶」(誕生日おめでとう)ということだ。全くの偶然だが、1932年の開店から82年目の誕生日だということだ。 |
左 2005年に訪問したときの写真。1階に柵がある。勝手に人が入らないようにしているのだろう。 上 2005年当時の入口。どうみても廃墟の入口であった。 |
上左 新しくなった玄関。 上右 1階の売場。レトロな感じを売り物にした売場だ。主に台南の土産品などを売っている。ほかの階には、デザイン雑貨やファッション小物などを売っていた。品数は多くはないが、単価の高い商品が多い。 左 次にレトロなエレベータで5階に上がり、さらに階段で屋上に上がった。何と屋上には神社があったのだ。屋上の神社は昔も珍しく、現在では当然のことながら、台湾で唯一の屋上にある神社だという。 |
屋上のさらに高いところに展望台が設けられていた。ここには立ち入らないようになっていた。安全面を考えてだろう。 |
屋上の側壁の一部は壊れたままで保存されていた。1945年3月に台南は米軍の空襲があり、林百貨も被害を受けたのだが、その跡を保存しているのだ。 |
屋上を見た後、5階に行くと、セレモニーをやっていた。林百貨が開業したのは1932年12月5日で、その82周年にあたる日のセレモニーだったのだ。 誰なのかわからなかったのだが、おじさんがスピーチをやっていて、その後、おじさんが特製デコレーションケーキに入刀を行った。 |
さらに、このケーキを作ったシェフなのだろうか、調理人が特製ケーキを細かく切り分けて行った。 ケーキは最初のうちは関係者に提供されていたようだが、しばらくしてからは、一般客にも配られ始めた。自分も行列に並び、ケーキをいただいた。 |
(9)林百貨の82周年セレモモニーの特製ケーキ 。予定外であったが、美味しいケーキをいただけてラッキーだった。 |
台南ぶらぶら街歩き |
上左 この日は、午後からは安平地区へ行こうと思っていたが、朝に時間をロスしてしまったために、日暮れまで台南中心部の街歩きを続行。林百貨の次には孔子廟にいった。台湾で最も古い孔子廟だ。 上右 明倫堂には、文字がたくさん書かれている。そして文字の美しさにひかれる。昔、学生が「国学」の勉学に励んだ建物らしい。 左 続いて大成殿に行った。ここには孔子が祀られている。門から外観がほぼわかり、有料だった内部には入らなかった。 |
孔子廟から道路を隔てたところにある石の門([シ半]宮石坊)を入ったエリアは府中街。 おしゃれな雑貨店やカフェが多くあり、若者向けのエリアになっている。木も多くて散歩に適している。 下左 府中街ではないが、孔子廟の斜め向かいあたりにあるレトロなカフェ、窄門(ザイメン) で休憩することにした。 |
上右 入口はとても狭い通路を入ったところにある。通りを歩いていて、注意して探さないと通り過ぎてしまいそうだ。歩道の上を見ると「窄門」と書かれていて、なんとか探し出せた。間口はホント狭くて、30cmほどしかない。横向けになって入ったが、中に行けば、幅がだんだん広くなって、入口のところでは1m弱になる。店は2階にあるのだが、階段がまた急な階段だ。 左 年代ものの家具が置かれた部屋は座っているだけでも楽しい。撮影目的でやってくる人も多いからか、飲食する人だけ撮影可能とか、飲食する場合に何元以上注文とかの条件があった。 |
上左 (10)ジャスミンティーを注文。 上右 (11)アップルパイも注文したが、出来上がってくるまでに時間がかかった。でもアツアツで美味しかった。街歩きに疲れたころであったので、ちょうど休憩によかった。 左 旧愛国婦人館。前回の訪問時は修復中で中に入れなかったっが。今回は入館した。 下左 現在は、文創PLUSという施設になっていて、工芸品(芸術作品というより販売品として)の展示をおこなっている。 下右 畳敷きで床の間ある日本建築のままで修復されている。 |
上左 次にやってきたのは延平郡王祠。ここは台湾を一時征服したオランダを追い出した英雄である鄭成功を祀る廟だ。 入口には石の門があるが、日本統治時代には鳥居であったものを改造したものだ。 上右 祀られている鄭成功。 左 鄭成功文物館もあり、本来なら開館時間中だったのだが、展示の入れ替え作業で閉館であった。 |
延平郡王祠の斜め向かいにある天主堂(カトリック教会)。中国建築の天主堂だ。 下左 内部も中国風。でもカトリック教会らしく、祭壇上にはイエスの絵や十字架が置かれている。 下右 12月に入っていたので、クリスマスの飾りつけもあった。 |
旧台南第一高等女学校。歩いていたら、たまたまレンガつくりの校舎が目に入ったので、日本統治時代の建築に違いないと思い、校門の外から撮影した。現在は台南女子高級中学で、日本統治時代も現在も台南屈指の女子高であるようだ。 下左 西門。城壁やその上の楼閣があるのだが、内部には入れないようだった。台南で城壁はほとんど残っていないので貴重な場所である。 下右 旧台南放送局。現在は、台南電影学院になっている。 |
夕食も小吃で |
上左 日も暮れかかってき夕食タイムになってきた。そこで民生緑園のロータリー近くにある度小月へ。担仔麺で超有名なお店。台南小吃の代表と言ってもよい。100年老店だが、店内の照明やインテリアは現代的な感じのお店だ。 上右 店内の一角に調理場があって、そこで担仔麺をつくっている。他のメニューは店の奥に調理場があるようだ。 左 (12)担仔麺。煮卵をトッピングして注文。麺には肉そぼろ、海老、おろしにんにく、香菜がのっていて、さらに煮卵も載せられている。量は少ないので、ほかのメニューも注文するのが普通なのだろうが、今回はほかのお店や夜市でもいろいろ試してみたいもで、担仔麺だけにしておいた。 |
このあと、旧台南公会堂へ。 9年前の訪問時には修復工事中だったが、今回は中に入ることができた。現在は、呉園芸文中心となっている。 下左 ホールでは蘭のコンテストだろうか、展示されていた。 下右 屋外には中国庭園やこの写真の右手には円形劇場があった。また、地下室では京都の写真の展示会がおこなわれていた。さらに、十八卯という日本家屋を利用した茶房もあったが、夜市訪問に備えて、入店はとりやめた。 |
上左 続いて、肉粽の有名店である再発号へ。 上右 具のたくさん入った贅沢なちまきで有名な老店だ。レトロな店で、有名人の写真などが貼ってあるが、それがなければ有名店とは気づきにくい。 左 9年前には普通の肉粽を食べたので、今回は(13)八宝肉粽をいただいた。八宝肉粽は普通の肉粽より具の数が多くて8種類入っているようだ。それに普通の肉粽と同じ具も品質のよいものを使っているとか。さらに大きさも一回り大きいが、これはこれから夜市でもいろいろ食べようと思っていただけに、うれしい誤算だった。食べるときには、先が割れた独特のヘラで食べるのが特徴的だ。 |
上左 北極殿。名前が興味深かったので訪問したのだが、ごく普通の廟であった。 上右 天壇。 天壇というと北京の天壇を連想する。巨大な円形の廟で、それに似たものかなと期待して行ったのだが、ごく普通の廟であった。北京の天壇は、皇帝が天を祀るための施設である。台南の天壇も鄭成功が天を祀るためにつくらせた施設のようだ。 左 旧台南州庁はライトアップされてきれいだった。このあと1時間近く歩いて大東夜市に向った。 |
流動夜市は大東夜市へ |
上左 台南の4大夜市のうち花園、武聖、小北成功の3ヶ所は台南駅から見て北西の方向にある。それに対して、大東だけは駅から南東の方向にあり、ここだけは台鉄の線路の東側にある。この日は金曜日で、4大夜市のうち大東と小北成功が営業しているのだが、方向がほかとは違う大東夜市を訪問した。 台南の中心部から4km弱。歩いて1時間弱で到達できた。 上右 ここも大きな広場に屋台が集まり、のぼりがはためいている。花園夜市より少し小さいのかもしれないが、ここも大きく、小さいといってもわずかに小さい程度だ。 左 ゲーム屋台の中には麻雀牌を使ったものもあった。公共の場なので賭け麻雀ではないだろうし、どのようなルールでやっているのだろう。 |
上左 (14)地瓜球ってのがあって、何だろうとのぞいたら、ピンポン玉くらいの球を揚げていた。 上右 1袋に10個くらい入っていて、串で食べる。さつまいもでつくった団子を揚げたもののようだ。 左 (15)玉子焼。日本の玉子焼と同じなのだが、上にさまざまなトッピングを載せて販売される点が日本とは違う。 下左 ツナをトッピングしたものを注文したが、フルーツのものもあってびっくりだ。 |
上右 (16)鍋貼。焼餃子のこと。 左 鍋貼の屋台。 下左 (17)那瑪卡西。写真の右上部分の張り紙には「伝統のお菓子・日本京都名點・那瑪卡西なまかし」と書いてある。那瑪卡西は「なまかし」の音をあてていて、”生菓子”ということがいいたいのだろう。でも日本の”生菓子”ではなく、カステラ生地の焼菓子で、中に小豆餡、ジャムなどが入っている。 下右 1個10元でいちごジャムの入ったのを買った。 |
上左 ジュース屋台があったので一杯飲むことにした。全部 ”優の○○” という名がついている。”優秀な○○” ということを言いたいのだろうか。 上右 (18)優の檸檬汁を飲んだ。 大東夜市をぐるっと回って気づいたのは花園夜市と同じ屋台がたくさん出店していたこと。花園は水・土・日、大東は月・火・金と互いに重ならないので、両方を掛け持ちしている屋台が多くあるのだろう。同様の理由で、小北成功は火・金、武聖は水・土なので、掛け持ちが多いと思った。実際、翌日に武聖に行くと、屋台に掲示されている出店している夜市の表示を見るとその通りだった。ただ、あと1,2ヶ所、小さな夜市にも出店して、いるところが多かった。小さな夜市とは、4大夜市以外の夜市のことだ。 左 1時間近く歩いて、ホテルに戻った。写真はかなり台南駅近くまで来て撮影。右端に大飯店と写っているのが、9年前に泊まった光華大飯店だ。ホテルに戻り、動き回った2日目が終了。 |