3 日 目

JFKの生家へ

  前日と同じ朝食をいただき、グリーンラインのArlington駅まで歩き、地下路面電車に乗り、JFKの生家に近い停留所に向かった。

  吹雪の夜があけ、前日の悪天候がウソのように晴れている。雪のことも考え、スノーシューズを持ってきていたので、スノーシューズで外出。それでも、歩道は雪が積もったままで歩きにくいので、安全なところでは車道を歩いた。車道は除雪がされていて、雪はほとんどない。  

 グリーンラインは都心部では地下を走るが、郊外では地上を走る。地上区間は一部に専用軌道もあるが、大部分は路面電車になっている。地下の区間では駅は普通の地下鉄駅なのだが、郊外では駅というより停留所だ。道路上に設けられた安全地帯で乗り降りする。地上区間では停留所の間隔も短い。

 グリーンラインは郊外では、4つの路線、B,C,D,Eに分かれている。Aがない理由はよくわからない。今回はB線のBabcock Stで下車した。

 日曜日の朝とあって、人通りがほとんどない道を歩いて、JFKが生まれ少年時代をすごした家へと向かった。

 車道だけでなく、歩道の雪もきっちり除雪されているところが多く、歩くのに苦労することはほとんどなかった。住民が除雪作業をしている様子もあちこちで見かけた。なかなか大変だと思いながら歩いた。

 J・F・ケネディの生家に到着。春〜秋は内部の見学ができるようになっているのだが、冬は中には入れない。このエリアのほかの家と同じような大きさとつくりで、格別目立つような家ではない。普通の家なのだが、そのことがかえって印象的だ。

 下左  玄関脇にNational Historic Site の表示がある。これがないと行き過ぎてしまいそうだ。実際、行き過ぎてしまった。ガイドブックの写真を見て、色で判断していたためだ。色が塗り替えられていたので、見過ごしてしまい行き過ぎたのだ。

 

 

 

 

 

 上  家の脇を通って裏庭に行ける。テーブルも残されていたが、雪に覆われていた。

 帰りも雪に注意しながら歩いて、グリーラインのC線のCoolidge Cornerに向かった。こちらも、この付近は路面電車になっている。

MITとハーバード

 ボストンのチャールズ川の北側は正式にはケンブリッジ市になるのだが、超有名な大学が2つある。ハーバードとMIT(マサチューセッツ工科大学)で、歩いても30分くらいの距離にある。

 当初、JFKの生家を訪問したあと、チャールズ川に架かる橋を歩いて渡りケンブリッジ市に入るつもりだった。それが、あまりの寒さに加え積雪で歩きにくくなっているため地下鉄で移動することにした。グリーンラインとレッドラインを乗り継いでKendall/MIT駅で下車。

 MITの敷地は外部との境界がはっきりとしておらず、街中に大学の建物が点在しているようだ。近代的な建物がほとんどだ。歩いていたらガイドブックにのっている建物に遭遇。グリーンビルディングと手前にある奇妙な作品。

 さらに歩くとMITを象徴する建物といわれるロジャーズビルディングのドーム。

 この周辺がMITの中心部のようだが、日曜日であるため、学生は少なく、観光客のほうが目立っている。

 下左  MITを歩きまわったあと、MIT博物館へ。小さな博物館だが、興味深い展示もあって、1時間くらい見て回った。

 下  興味深かった一品。

 

 

 

 

 

 

 上  レッドラインで一駅乗車して、ハーバードスクエア駅へ。地上に出てすぐのところにハーバード の門があり中に入る。

 上左  世界一大きいといわれる大学図書館。見た目大きそうではないが、地下の部分が大きいらしい。雪の構内を歩き回った。

 左  メモリアルホール。南北戦争時に戦死した学生のために建てられたので、1870年建造と古い。

 新しく現代的な建物が多いMITと対照的に古くて重厚な建物が多いハーバードだといえる。

 美術館もあるので行ってみたが、日曜日は閉館で入れずじまい。

 ついで行ったのが博物館。ほかの古い建物の中にまぎれて建っているので見つけにくかった。自然史博物館と民族学博物館からなっていて、ともかく大きい。ざっと歩き回っただけなのだが、それでも1時間以上かかった。

 

 

 

 

 

 上  最後にCOOPへ。コープじゃなくクープと読むようだ。

 左  店内を見て回り、土産にハーバードの名前入りのものを購入。ハーバードではここが一番楽しかった。

ワーシップ礼拝を初体験

 MIT、ハーバードと大学めぐりをしたあと、ボストン中心部に戻る。写真はその途中、地下鉄レッドラインがチャールズ川を渡るところから見たダウンタウン。

 初日にフリーダム・トレイルを走破したのだが、その際、入場できなかった教会が2箇所あった。1つはパーク通り教会、もう1つはキングスチャペル。まずキングスチャペルに行った。本来なら入場できるはずだったのだが、行った日は特別なイベントをやっていて、関係者しか入場できなかった。

 続いて、パーク通り教会へ。ここに入場しようとすれば、日曜礼拝に参加する以外に方法はなさそうなので、日曜礼拝に出てみることにした。パーク通り教会はいまはプロテスタントの一派の会衆派(Congregational)の教会である。

 教会に入ると前方にドラムが設置してあった。これが、ワーシップ礼拝なのかと思った。プロテスタントの礼拝では、最近は昔ながらの賛美歌を歌うのをやめて、ドラムやキターで歌いながら礼拝するワーシップ礼拝がふえていると聞いてはいたが、礼拝に参加したことはなかった。それで、これはいい機会だと思い、礼拝に参加してみた。

 やがて、礼拝開始の時間になり、皆で歌う。前方のスクリーンには、宗教的なイメージの画像とともに歌詞が映し出されている。

 歌は、宗教的なものであるのは歌詞を見ればわかる。祈りと神を賛美する内容だ。しかし曲そのものはずいぶん現代的なもので、旧来の賛美歌とはまったく違ったものだ。賛美歌というとずいぶんテンポが遅く、歌集本を見ながら歌うイメージがあるが、ワーシップソングはポップ調で歌いやすい感じで、スクリーンの歌詞を見て歌う。

 このあと、牧師のお話を聞くのであるが、スクリーンにはイメージ画像が映し出されていた。話の内容はというと、1分とたたないうちに、聞き取れなくなってしまった。聖書の中の言葉の英語がわからなかったためだ。話は30分くらい続いたので、退屈であった。

 このあと再び、歌うのだが、2階席では激しく踊っているアフリカ系のグループもあった。

 旅先ではカトリック教会の伝統的なミサに遭遇することがしばしばあるのだが、プロテスタントの現代的なワーシップ礼拝は初体験で、経験できてよかった。

香港小食で夕食

 ボストンに来て以来、食事はシーフードばかりであった。少し毛色を変えるのもいいかなと思って、この日の夕食はチャイナタウンでとることにした。 昼食はこの日は食べそびれていたので、チャイナタウン歩きはそこそこにして早く食事したかった。まぁ、暗くなってからなので、飲食店以外は閉まっている店も多く、活気には欠けた感じではあ った。

 下左  行った店は「香港小食」。ここのチャイナタウンで一番有名なお店だ。小沢征爾もボストン交響楽団の指揮者をしていたころ、よく通ったという。

 下右  店内は混んでいて、1つの丸テーブルに他の客と合席で座った。

 飲物は青島ビール。ビールもチャイナタウンでは青島ビールが主役のようである。米国には大きなチャイナタウンがいくつもあるので米国製の青島ビールかなと思ったが、中国から輸入されたものだった。

 お茶は無料で最初に持ってきてくれる。無料とわかったのは伝票を見てからで、それまではわからなかった。

 宮保蝦仁(コンパオシャーレン)。宮保(コンパオ)とは、唐辛子の辛みのまじった油を使った調理法である。だから、日本風に言えばエビのピリ辛炒めになる。英語メニューではShrinmp w. Szechuan style つまりエビの四川風ってことだ。四川料理は唐辛子を使っていて辛い物が多い。

 エビが大量に入っていて、これがピリッとした辛さでビールにとてもよくあって旨かった。ただ、中華にはありがちなのだが、1人で食べるには量が多すぎ。最後には飽きてきて、無理に食べている感じになってしまった。

 雲呑麺。何にしようかと悩んでいたら店員からすすめられたので雲呑麺にしてみた。

 ガイドブックにも多くの客が雲呑麺を注文すると書いてあるし、実際に食べている客も多かったのだが、かわったものが食べてみたかったのと、雲呑がエビ入りらしいのでエビを食べた直後なので他のを探していたのだが、店員の一言で決まった。

 とても大きなエビ入りの雲呑が上に乗っているのが特徴。麺はまぁ普通って感じ。

 チャイナタウンはホテルからもほど近く、15分ほど歩いてホテルに帰り、1日を終えた。

 

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