10  室 生 寺
室生龍穴神社と室生山上公園芸術の森
 室生口大野駅で下車。

 室生寺は40年ほど前に長谷寺と組み合わせて訪問し2回目。今回は、室生龍穴神社と室生山上公園芸術の森も訪問する。この2つは初訪問。今回は室生寺周辺3ヶ所を合わせて1日コースとした。
 室生口大野駅前のバス停から室生龍穴神社行きのバスに乗車。9時19分発。
 室生龍穴神社、9時38分着。

 10時43分発のバスで室生寺まで戻ることにする。

 10時43分までに奥宮である龍穴まで行って戻れるかどうか。何しろ、訪問者の旅行記を見ると、龍穴まで30分かかりそうなので。

 戻りは下り坂が多いので、25分ほどで歩けると思うので、10時43分発のバスに乗れるとは思うが。もし乗れなかったとしても、室生まで乗るだけなので、1km弱歩くだけだ。
 
 バス停の真ん前に神社の本社はある。
 
 本殿はもと春日大社の建物だったものを移築したという。

 2分ほどで、参拝後、道路に戻ると、9時43分のバスが発車するところだった。奥社に行かないなら、ちょうどよかった。
 
 
 
 上左   龍穴を神体として祀る奥社は、本社とそう離れていないが、高度は上ったところにある。

 そのためいったん、車道をさらに400m歩く。

 上右   舗装はされているが急傾斜のカーブの激しい山道を800m歩く。

 左   途中、夫婦岩があった。これも龍穴神社の管理。
 
 龍穴へは、この鳥居からさらに階段を5分ほど下る。
 
 階段を下りきったところに奥社の参拝所があった。

 本社から30分かかった。
 
 小さな川を隔てて、龍穴がある。
 
 礼拝所の右手には、小さな滝と石の上を上を滑り落ちる川があり、景色もとてもいい。

 すぐに本社に戻った。階段を上り、上ってきた道を下り、最後に車道を歩き25分。バスの発車の少し前にバス停に戻り、10時43分発に乗車できた。
 
 歩ける距離だが、室生寺前までバスに乗車。室生寺はあと回しにして、坂道をあがり、芸術の森に向かう。

 まさに、"ザ山里"という感じの村の中を歩く。
 
 バス停から20分ほど歩き、「室生山上公園芸術の森」に到着。

 北口の管理棟を抜けて中に入ったところ。入口は建物の向う側にある。

 平成10年に彫刻家ダニ・カラヴァンの設計でつくられたという。
 
 螺旋の竹林。

 螺旋状に竹林の中に道がある。中心はというと、中心は階段で下りるようになっていた。
 
 地下通路を歩き、右の三角形のところに出てくる。
 
 螺旋の水路。

 螺旋状に水が流れていた。
 
 水路のはじめはキンモクセイの木。
 
 太陽の道とその途中にある天文の塔。

 太陽の道は、北緯34度32分に沿っている。この緯線に沿って、奈良から伊勢にかけて神社仏閣が多いことにかかわる。

 道は自然の高さに合わせてあるが、ゲートの高度は一定であるので、両端では、太っている人は通れない。 
 天文の塔は、日時計になっていて、上ることができる。段差がかなりあり、高齢者や子供には危険な感じ。

 池の向うには、螺旋の水路の中央部分が見える。
 
 棚田。

 もともとあった棚田をそのまま取り入れた。当初は稲を栽培していたが、獣害のために栽培はされなくなり、棚田だけが残されている。
 真中がピラミッドの島。右端の真中にステージの島があり、実際のステージとしても使える。観覧席も設置されている。
 
 南口の管理棟。手洗いと休憩所がある。土日のみ南口から出入りできるのだが、この日は停車していた自動車は3台。(北口の方も10台ほどだったが)
 
 違う経路を通り、北口に戻り、室生寺バス停まで下る。

 芸術の森の散策は1時間半、徒歩の場合、バス停から往復で40分ほど。

 「霧島アートの森」を思い出させるが、霧島に比べて、自然を上手に生かしていた。また、作品の間の間隔は短くて、探す場面がなかったのもよかった。
室生寺
 バス停を通り過ぎ、さらに200m歩くと、室生寺の門前に到着。門前っても、組み合わせて同時に行く人が多い長谷寺と比べて"田舎度"はこちらが断然高い。山の中の古刹といってよい。

 このとき13時。昼食の食べられる店は3軒ほどだけ。その1つ、「中村屋」に入る。
 
 大広間でいただく。
 
 冷しそうめんをいただく。

 暑いので冷たいものでないとのどを通りにくい。小さじ1杯のゆずとうがらしがついていて(写真右下)、つけると美味しかった。
 
 赤い太鼓橋を渡ると室生寺。
 
 橋を渡ると門があるが、参拝客は、ここから入らず右手に進む。

 石柱に「女人高野 室生寺」とある。

 高野山は明治の途中まで女性禁制だった。それに対して、女性の参詣ができた山寺を「女人高野」とよんだ。室生寺はその1つ。
 まず2020年にできた宝物殿へ。

 以前は各堂に安置されていた国宝級の仏像がここに移された。

 保安上や保存上のことを考えるといたしかたなさそう。ここで仏像を見てから、各堂へ。
 
 仁王門。ここから、各堂を回るが、同時にたくさんの石段を上ることになる。
 
 金堂が上に見えるが、長い石段を上る。この石段が「鎧坂」。
 金堂。国宝。

 堂内は舞台から参拝する。

 
 
 本堂。国宝。

 室生寺の本尊が安置されている。
 
 五重塔。国宝。

 16mで屋外にある五重塔としては日本最小。平安初期、9世紀の初めに建立で、室生寺のなかでも最古の建物。

 平成16(1998)年の台風で破損したが、2年後に修復された。
 
 五重塔から奥之院に向かう。延々と続く石段を見る。

 五重塔までにすでに約180段の石段を上っていた。五重塔から奥之院までは約480段上って、約40段下った。
 
 奥之院に無事到着。しばらく休憩。
 奥之院の舞台。山の中すぎて眺めはあまりよくなかった。

 このあと、一気に下り、バス停へ。
 
 バスは駅の1つ前の大野寺で下車。

 バス停近くから、川を隔てて、高さ14mの摩崖仏が見られる。光背だけが残っている。国の指定史跡。13世紀のもの。

 大野寺は、境内の外にある摩崖仏が見ものなので、寺には入らなかった。
 
 大野寺から10分弱で室生口大野駅に戻った。

 急行、大阪上本町行に乗車して帰宅の途についた。

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