13  ワイマール ・ アイゼナハ

 

 

  夜行列車はベルリンZoo駅行き。この旅行2回目の夜行列車だが、今回はコンパートメント車で、乗車時間も7時間と本格的な夜行列車だ。

  6時18分着のライプチヒでいったん下車。駅の外を見たりして、6時59分発のICに乗車。

  7時59分にワイマール着。到着時間もほどよいものになった。文化の街にふさわしいような外観の駅舎だ。

  駅から街の中心まで15分、国民劇場に到着。シラーの「ウイリアム・テル」やゲーテの「ファウスト」が初演され、リストやワーグナーなどにもかかわり深い劇場で感慨深い。  

  1919年のドイツ憲法が「ワイマール憲法」と言われるのも、この劇場で審議、決定されたからだ。

  劇場の正面にある銅像は、ゲーテとシラーである。   

  この日から、旧東独のエリアになる。歩き出したとたん、いきなり、旧東独の国民車?トラバントを何台も目撃した。

  旅行時点では、すでに生産中止から4年たち、徐々に淘汰されてきてはいたが、まだまだ現役で走っていた。

  話にはきいていたが、街を走る姿を見て唖然、、、本当に、プラスチック製の車体であったからだ。

  紙製という話も聞いたが、さすがに間違いで、プラスチックが古くなると、ダンボールの質感のようになるからのようだ。

  旧東独では排気ガス規制がなかったので、排気ガスはモクモクと出す。

  申し込んでから納車まで10年だとか、そのためにすぐ手に入る中古車のほうが高いだとか、いろいろ話題の豊富な車だった。今は、博物館入りしている車を観察できてよかった。

  国民劇場近くのゲーテ広場からバスでブーヘンヴァルトに向かった。

  ナチス時代の強制収容所跡だ。前日のダッハウに続いての強制収容所の見学。

  入口の門は、何となくほかの強制収容所に似たつくりだ。後に訪問したアウシュヴィッツも感じが似ている。

  下の写真は広場が写っているが、かつてはここに囚人のバラックがならんでいた。

  上  残された施設の一部は博物館になっている。

  左  拷問に使われた木の複製

  博物館の中の展示は、ダッハウに似たものが多かったが、一部の展示コーナーが閉鎖されていた。おそらく、旧東独時代の展示を見直していたのだろう。できたら、見たかったのだが。

  収容所跡から少し離れたところに巨大モニュメントがあるが、こういったものは社会主義国によく見られる。だが、時間の関係でバスからちらりと見ただけだ。

  この収容所で特徴的なことは、囚人自らが解放をおこなったという点だ。

  再び、バスでワイマールの中心に戻った。ゲーテとシラーの家を見学。

  上左  ゲーテの家

  上右  シラーの家

  右   マルクト広場と市庁舎

  このほか、ヘルダー教会などを見ている。

  ワイマール発13時50分発のREで、エルフルトに14時2分着。すぐに、14時14分発のIRに乗車。アイゼナハ着14時46分。

  駅舎の中は工事中で、外観は変えないで中を新しくするのだろうか。

  アイゼナハでは、まずヴァルトブルク城に向かった。ガイドブックの地図では歩いてたいしたことがない感じだったが、30分ほどかかった。マルティン・ルターがかくまわれたことで有名な城だ。

  上左  ヴァルトブルク城の外観

  上中  ルターのかくまわれた建物

  上右  ルターの机  この机で新約聖書のドイツ語訳をおこなった。

  右   城内の部屋  何の部屋であるか記録を忘れた。

  ガイドに連れられての見学であった。待ち時間などもあり、アイゼナハは、この城を訪問しただけだ。

  アイゼナハで泊まろうと思っていたが、なぜか安ホテルが見つからなかった。それで、一旦、フランクフルトに行き、夜行列車でベルリンに行くことにした。2夜連続の夜行だ。

  アイゼナハ発18時46分のICでフランクフルト着20時35分。少し待ち時間が長いのでSバーンで街の中心のハウプトヴァッヘに行った。

  左  ハウプトヴァッヘの夜

  23時38分発ベルリンZoo駅行きに乗車。

 

 

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