2日目  ダイダル・ベイズン周辺など

 

ワシントン記念塔の整理券
  夜が明けてワシントンD.C.の実質1日目。この日は、最初にダイダルベイスン周辺のモニュメント群をまず見てまわることにした。ダイダルベイスンはポトマック川の水を導入した入江のようなところだ。ポトマック川とつながるが、一見、池のような感じだ。

 最初は、泊まっているロズリン地区からポトマック川を渡って歩いていこうと思っていたのだが、あいにく寝坊してしまった。朝7時に出発しようと思っていたのだが、目覚めると8時。大急ぎで朝食も抜くことにして、地下鉄ロズリン駅へ。ブルーラインの電車に乗車してフェデラル・トライアングル駅まで乗車。
 フェデラル・トライアングル駅は3つの大通り(ホワイトハウス東側の南北の通り、モールの北側の通り、斜めのペンシルバニア通り)に囲まれた三角形の中にある。三角形の内部や周辺には、司法省、商務省、財務省、農務省など連邦の官庁があるので、この名がついている。

 写真は、フェデラル・トラアングル駅から地上にでたところ。右手の大きな建物は、ロナルド・レーガンビル。ここの地下のフードコートはぜひ行こうと思っている。
  この最初に訪問しようと思っていたのはワシントン記念塔。ワシントンD.C.ではこの塔よりも高い建築物は禁止されていて、ワシントンD.C.で一番高い建築物だ。ここは無料なのだが、整理券をもらう必要がある。ガイドブックによると8時30分から当日券が配られるが、その時間までに現地に行く必要があるとか。
 
   整理券が配られる建物。着いたのは9時20分。行列もなかったので、もう整理券はないだろうと思い、窓口に近寄った。

  ゲットした整理券。ワシントン記念塔は、9時から17時まで30分ごとに、グループで入場することができ、それぞれ一定枚数の整理券が配布される。もう、この日の整理券は完売かと思っていたのだが、ラッキーなことに、12時から入場できる整理券がまだ残っていた。
 
  12時からの整理券をゲットできて喜んでいたら、ほかの客もやってきて、その客も整理券を手にしたようだ。それとともに、窓口には、NO MORE TICKETS という掲示がされた。ぎりぎりのところで、整理券を得られて良かった。ワシントンD.C.は無料で入場できる施設が多い。連邦政府の運営する施設や政府系のミュージアムや多いからだ。ただ、無料であっても、整理券が必要なところも多い。その場合、整理券を入手するのが、ちょっと難題なのだ。

 入場までにはまだ2時間半ある。それで、2時間少々でダイダル・ベイズンの周辺にかたまっている、さまざまなメモリアルを見て回ることにした。
メモリアル群を見て歩く
  ワシントン記念塔の整理券をもらったあと、ダイダル・ベイスン周辺のメモリアルを見て回った。

 まず、第2次大戦記念碑に向ったが、途中は緑地が広がっていた。この緑地は幅500mほどで長さ4kmにおよび「モール」と呼ばれている。「モール」の西部にはメモリアルがいろいろあり、東部にはスミソニアン系のミュージアムがいくつかある。ダイダル・ベイズンに生息する水鳥だろうか。多くの水鳥が緑地にやってきていた。
 モールの緑地を15分ほど歩いて、第2次大戦記念碑に到着。
 
 池を挟んで、2つのブロックに分かれ、それぞれのブロックにメモリアルがある。画像はPACIFICのもので、もう一方の側にはATLANTICのものがある。

 また、メモリアルの両側には各州、各海外領土ごとの慰霊塔が並んでいる。
 アインシュタイン像。なんだかのんびりした感じのアインシュタインだ。
 ベトナム戦争戦没者慰霊碑。延々と横に続く黒い石には戦没者の名前が彫られている。
 
 慰霊碑の近くには兵士の像がたっている。ベトナム戦争でアメリカ軍は大きな犠牲を払って、最後には撤退を余儀なくされたが、そのような戦争を戦った兵士らしく、疲れ切った感じの像になっている。
 
 リンカーン記念館。歴代大統領の中で、このエリアにメモリアルが建造されたのは、リンカーン、ジェファソン、フランクリン・ルーズベルトの3人。3人のなかでも巨大なモニュメントをがあるのはリンカーンだ。

 南北戦争、奴隷解放宣言、それにゲティスバーグでの演説での”人民の人民にによる人民のための政府”というあまりにも有名な一節、そして暗殺ということを考えると、歴代大統領のなかでも最も人気があるのは当然なのだろうな。
 
 建物の中には巨大な白いリンカーン像があった。これを見て思い出したのは、台湾の中正紀念堂の蒋介石像だ。像の大きさは同じくらいじゃないだろうか。階段を上がって像のある建物に到達するのも同じだ。ただ、リンカーン像を守る衛兵はいないのが違っている。
 
 朝鮮戦争戦没者慰霊碑。こちらも黒い石が横に長く続くのだが、兵士をイメージした肖像画が多く描かれている。
 
 そばには、レインコートを着た兵士が進むイメージの像がある。
 
 マルティン・ルーサー・キング・ジュニア記念碑。このエリアのメモリアル群の中では一番最近に作られたもので、2011年の作。屋外にある巨大な像で、リンカーン像と同じくらいの大きさだ。
 
 フランクリン・ルーズベルト記念公園。彼自身の像もあるのだが、印象的なのは、ニューディール政策で世界恐慌から合衆国を立ちなおさせたことをイメージする労働者の像だ。
 
 ダイダル・ベイズンに沿ったポトマック公園。1912年に日本から贈られた桜の木が有名で、花見ができるかなと期待しての訪米だったが、残念ながら、蕾の状態。
 1957年に横浜市から贈られた石塔。
 
 ジェファソン記念館。リンカーン記念館のミニ版のような感じだ。
 
 建物の中にあるジェファソンの像。ジェファソンは独立宣言の起草者として知られ、のち第3代大統領になった。建物内部の壁面には独立宣言が彫られている。

 ここまで見て回るのに2時間ほどかかった。さらに15分ほど歩いてワシントン記念塔に戻った。見学時間の12時少し前だった。
ワシントン記念塔そしてホワイトハウス
 12時少し前にワシントン記念塔に到着。塔のまわりにはアメリカ国旗がとりかこんでいる。

 12時に見学の一団が塔の中に入ったが、すぐにエレベータには乗れず、しばらく待機。
 エレベータで展望台へ。東側に続くモール。モールが緑地の公園になっていることがよくわかる。突き当りは国会議事堂。モールの両側にはスミソニアン系などのミュージアムが並んでいる。
 
 北側を見るとホワイトハウスがある。
 西側を見ると、モールの端にリンカーン記念館が見える。リンカーン記念館、ワシントン記念塔、アメリカ国会議事堂は一直線上にある。

 リンカーン記念館の向こうはポトマック川。川の向こうに高層ビルが見えるが、その一帯が泊まっているロズリン地区だ。
 下りるときはエレベータを、展望台から1階だけ階段を下ってから乗車する。展望台の1階下は小さなミュージアムになっていて、塔が建てられた当時の様子などがわかる。

 エレベータは上がるときは一気に上がったのだが、下りるときは何回か一旦停止したところがあった。エレベータのかごの1つの面はすりガラスになっているのだが、一旦停止すると、すりガラスが透明ガラスになり、ガラスごしに文字が彫られた石をみることができる。残念ながら、写真をとれなかったばかりか、文字をよく見ることもできなかった。

 30分ほどで下まで降りてきた。塔をあとに10分ほど歩いたところで、塔を撮影。
 朝食を抜きにした上に、すでに13時ごろ。ホットドッグの屋台があったので、少し食べることにした。
 ジャンボホットドッグ。パンに焼いたソーセージを挟んだだけの状態で渡され、玉ねぎとマスタード、ケチャップ、マヨネーズは自分の好みで入れる。ソーセージは熱かったのだが、玉ねぎなどを挟むと、冷たくなってしまったのが残念。これで4ドルは高い なぁ。
 
 続いてホワイトハウスを見に行くのだが、その途中、ホワイトハウス・ビジターセンターに立寄った。商務省のビルの一角に同居している。
 
 ホワイトハウスは昔は見学できたようだが、現在は不可。そのかわりに、ホワイトハウスのことがいろいろわかるような展示がされている。
 
 警備の厳しい一帯を通過してホワイトハウスの南側の鉄柵の外側からホワイトハウスを見ることができた。
シャックバーガー食べて公文書館へ
  ホワイトハウスのあとは、15分ほど歩いてスパイ博物館へ。世界でスパイ関連の所蔵品が一番多いミュージアムだという。

 スパイ用品やスパイの活動方法の展示など興味深い。実際のスパイの紹介など、楽しめるミュージアムだった。無料の施設が多いワシントンD.C.にあって、ここは有料のミュージアムで約23ドル必要だったのだが、十分、その額に見合うと思う。
 
 日本の忍者もスパイとして紹介されていた。これは笑えたのだが、確かにスパイだ。

 下左  スパイ博物館の隣に人気上昇中のハンバーガーショップであるシェイクシャックがあった。

 朝食抜き、昼食はホットドックだったので、15時ごろだったが
空腹になってきたので、人気店の観察を兼ねて入店した。

 下右  店内。お金を払うとポケベルを渡され、鳴れば受け取りに行くシステム。
 
 
 値段はハンバーガー店にしては高いと聞いていたが、その通り。シャックバーガーは約6ドル。高級路線をとっているようで、セットメニューは無く、すべて単品での注文のようだ。

 シャックバーガーを食べたが、マクドナルドのハンバーガーとは全く別物といってよい。具も多く、ボリュームがあって、美味しい。飲物でビールがあるのも特徴で、生ビールを飲んだ。ハンバーガーを食べながらビールというのもなかなかいいものだ。
 
 
 上左  FBI本部の横を歩いた。ほかのビルと比べて、とりわけ特徴もなく、意識しなければ気づかない。

 上右  FBIのパトカー。FBIは連邦捜査局の名の通り、州内のローカルな犯罪は扱わないし、秘密捜査のイメージもあり、パトカーがあるとは思わなかった。滞在中、ワシントンD.C.のパトカーはよく見たが、FBIのパトカーは一度見ただけだ。FBIもポリスだったのか。

 左  公園でリスを発見。大都市のど真ん中でリスを目の前で見られてびっくり。
 
 公文書館。公文書館は、昔の公文書の調査をする利用法もあるが、一般人にとっては、ミュージアムの一つとして見学する利用法が普通だ。

 独立宣言とアメリカ合衆国憲法の原本が展示されていて、それを見るのが、訪問した目的。大きな展示室で見ることができたが、撮影禁止なので、写真はない。17時30分の閉館まで滞在した。
壊れたカバンを買い替え
   前日に地下鉄駅からホテルに向う途中、ホテル前の坂道でコロコロのついたカバンを倒してしまい、そのために、カバンの取っ手をカバンの中に入れられなくなっていた。それで、ショッピングシティに行くことにした。

 大型のショッピングセンターのうち、ホテルに一番近いのは、ペンタゴンシティであるようだ。それで、見学終了後は、ペンタゴンシティへ。

 フェデラル・トラアングル駅から途中1回乗換して15分ほど。地下鉄の案内板だが、SV、OR、BLというのは路線の色の略称。同一路線を複数の系統の電車が走るので、電車の前面や側面、車内の電光表示とともに、駅の案内はしっかり確認しておかないと悲惨なことになる。駅の案内は、時に上下が入れ替わることもあったから要注意。異なる路線の駅が起点の電車が、ある駅で合流している場合、入れ替えがあった。
 
  シルバー(ブルーも可)ラインで2駅目のランファン・プラザ駅(L'Enfant Plaza)まで行き、イエローラインに乗り換える。

 乗り換えて間もなく地上に出てポトマック川を渡る。
 
 ペンタゴンシティ駅に到着。ペンタゴン(国防総省)は1駅離れたところにある。ペンタゴンの名をつけたショッピングセンターがあり、ショッピングセンターの名が駅名になっている。
 
 地下道を通ってもいけるようだがよくわからず、一旦、外に出てショッピングセンターへ。工事中で、いくつかある出口が1ヶ所だけになっていた。
 
 ショッピングセンターの中。カバン売場を探し、いくつかの店を見て回った。巨大なショッピングセンターで、見て回るだけで時間がかかる。

 結局、サムソナイトのものが60%引きで売られていたので購入した。帰国後調べたら、日本では販売されていないものだったが、似た製品と比べると安く買い物できたようで、よかった。

 21時ごろまで店内にいて、フードコートで食事をして帰ろうかと思ったが、大きなカバンが邪魔で食事はしなかった。ホテルに帰ったあとも、外出が面倒に思い、結局は夕食は抜き。

  

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