日目後半

  西湖の西方の茶畑に囲まれた中にある中国茶葉博物館へ。西湖からは離れていて、タクシーで向かった。とはいっても、4km10元以内だったが、、中国のタクシーの初乗り距離は日本より長いようだ。

  お茶をテーマにした珍しいミュージアムだ。お茶の歴史、お茶の種類、お茶の製法、いろいろな茶器など、お茶をさまざまな視点から解説している。日本語の説明はないが、見ていたらなんとなくわかる。

  お茶の種類を説明しているところにあった標本。お茶の葉が、種類によって、形や大きさが微妙に違っていることがわかる。

  博物館の周囲はゆるやかな傾斜地になっていて、ほとんどが茶畑。ほのかに茶の香りが漂っている。この付近は、有名な龍井茶(ロンジンチャ)の産地になっている。

 

  茶葉博物館を出るとタクシーがなく、バス停を探して道路に出てみたが、バス停がどこにあるのかはっきりしない。やむなくしばらく歩いていたら、タクシーが通りかかり、六和塔(リウハーター)に向かった。

  八角の塔で、最初は北宋の時代に作られたが破壊されたため、現存のものが南宋の時代に再建されたという。二層ごとにひとつの階になっていて、全体で7階建てになっている。高さ60mで、どの階からも、南側を流れる銭塘江がよく見える。入場料は20元(約280円)だが、塔に上る場合は、さらに10元(約140円)。

  銭塘江にかかる鉄道用の鉄橋がすぐ近くにある。かなりの頻度で列車が通過する。銭塘江の幅は1km以上ありそうだ。

  

  六和塔を出ると、タクシーですぐ虎跑泉(フーパオチェン)へ。入口から泉まで500mくらい歩く。さらに虎に泉を掘らせたという伝説にちなんだ彫刻のあるところまで、さらに500mほど。泉などはお寺の境内の中にある。

  次に雷峰塔へ。この塔は10世紀の呉越時代に作られたが、1924年に崩壊した。そして2002年に再建された。再建後の塔は、とても現代風のつくりになっている。入場券からして、磁気カード方式。そして、丘の上にそびえる塔までエスカレータで上るようになっている。さらに塔の中を上がるのにはエレベータが使われる。

  塔の1階部分は、かつての塔の遺跡が保存されていた。そして、同じ場所に新しい塔が建設されたことがわかる。

  塔の最上部からの眺め。西湖の全体を見渡せる。上の画像の真ん中は蘇堤。この塔と夕日の重なるのがきれいで、ここは「雷峰夕照」(十景8つ目の訪問)になっている。

  塔から降りるとすでに暗くなっていたのだが、なんといろいろな色でライトアップされて驚いた。

  雷峰塔からは歩いてホテルのある方面に向かった。その途中に通った公園はライトアップされていて、とてもきれいだった。

  西湖天地と呼ばれる一角がある。新しい感じの飲食店などの建物の並んでいる地区である。上海の新天地のようなものだが、ここは庭園風に木々が植えられていて、その中に建物があるという感じであるのが違う点だ。飲食店の多くは、スターバックス、ケンタッキーなど外資系のものだが、中国系の店もある。

  杭州の中心部まで戻ってきた。解放路という大通りがあり、必ず新華書店があるだろうと思って行ったら、予想通りあった。中国で書店といえば新華書店だ。大きな都市なら、どこに行ってもあるようだ。

  ここで翌日、行くかどうか迷っている紹興や、今後行くであろう無錫、南京などの中国語のガイドブックを購入。日本のガイドブックではあまり扱っていない都市にも行きたいので、その研究用だ。

  そして夕食。この日は、昼食抜きで見学を続けていたので、かなり空腹になっている。城隍山叫化鶏という店に入る。庶民的な感じだが、杭州名物を一通り試せそうだ。

龍井蝦仁

(エビに龍井茶葉をまぜて炒めてある)

   

東坡肉

(豚肉をじっくり煮込んだもの)

   
西湖純菜湯(純は草かんむり付き)

(地元野菜のスープ)

   

片児川

(筍や雪菜の入った麺)

  食後は、湖岸を歩いてホテルへ。かなり多い人出だ。

  ホテルに戻り、バスに浸かりながら、翌日の行動を考えた。龍門も考えたが烏鎮に行ってみることにした。

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