5 イースター島(島北部の遺跡)
 
 いよいよイースター島も最終日。この日は終日ツアーで島の北部を見て回る。

 朝食は8時30分からだが、ツアー出発が9時30分だったので、ちょっと余裕があった。それで、部屋で休んでいたら、8時20分にガイドが部屋までやってきて、行けるか、という。

 あわてて、部屋を出てバンに乗り込む。この日は、自分のホテルが一番最初に回るホテルだったのだ。玄関で、馬に乗って役所に通勤する人をパチリ。この島では馬が交通手段のひとつだ。レンタ馬もあるようだ。
(10)アフ・バイフ

 ここは、モアイ倒し戦争の激戦地だったところだ。モアイが顔を下にしてきれいに倒されている。

 全部で8体のモアイが倒されている。これが修復されれば、15体のアフ・トンガリキに次ぐ規模のモアイ群になるのだが。

 アフの背後は海になっている。海を背に立っていたこともわかる。
 少し離れたところから撮影したもの。手前に赤っぽい石があるが、これはプカオがはずされたもの。

 手前にある石を並べたサークルでは、モアイの目に魂を入れる儀式がおこなわれたという。

 
(11)アフ・アカハンガ

 左は昔の住居跡。船の形をした住居だったようだ。かまどの跡もそばにあった。

 左下の洞窟も住居として使われた。

 下は、顔を下に倒されたモアイ。ここでは、ガイドは何と、モアイのそばまで行かずにバンに戻ったので、客は遠くのモアイをさっと撮影するしかなかった。まぁ、ここは住居跡が珍しく、倒されたモアイはアフ・バイフで見てるんだけれども。 
(12)ラノ・ララク

 ここは火山なのだが、中腹がモアイ製造工場になっていたのだ。

 右で、ポツポツと見えるのが制作中のモアイ。なんだかモアイが山に生えているような風景だ。

 この山の石を掘って、モアイを作り、それを中腹の穴に立てて、模様を入れているときにモアイが放棄されてしまったようだ。完成後は、麓までころがし、そこから各々の村まで運んでいったのだろう。
 今、島にあるモアイは800ほどなのだが、そのうち400ほどがラノ・ララクにあるという。

 山の中腹から海岸を見ると15体のモアイが並ぶアフ・トンガリキが見える。今では、モアイが何もない海岸にさびしく立っていることがわかる。

 ラノ・ララクは散策コースになっていて、中腹へあがったあと、いろいろなモアイを見ながら、下山するようになっている。

 下は、正座するモアイ。
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 上は、石を切って、モアイを作っていた現場。

 下左、下右は中腹に残るモアイたち。顔が面長のものが多い。面長はモアイ末期の特徴だ。
 ラノ・ララクを下りたところが、昼食場所。っても、テーブルに固定された座りにくいベンチがついているものが置いてあるだけなのだけれども。

 客は並んで皿に料理を載せてもらう仕組み。皿の右側にあるのは、魚とチキン。

 食後は、土産物店を見たりして過ごすが、すぐにすることがなくなる。

 
(13)アフ・トンガリキ

 
アフ・トンガリキは、15体のモアイが幅100mほどのアフの上に並んで立っている。イースター島のモアイを代表するものといえる。

 ここのモアイは、1991年から95年に日本のクレーン会社によって修復されたものだ。
 

 アフ・トンガリキのモアイのうち、1つだけプカオがかぶさっている。地元の人が載せたのだという。


(14)アフ・テ・ピト・クラ

 
石組みの真ん中にある半球形の大きめの石がテ・ピト・オ・テ・ヘヌア。この石、磁力があり、方位磁石を狂わす力を持っている。この石に手を置いて瞑想をしたという。
 アフ・テ・ピト・クラのモアイも倒されていて、さらに手前にプカオがころがっていた。

 このモアイ、立っていたことがあるモアイの中では最も高い10mもあるものだ。作られたもの中では20mのものがラノ・ララクに残されているが、見るのを忘れてしまった。
(15)アフ・ナウナウ

 
ツアーも最後、アフ・ナウナウだ。ここのモアイはココヤシの木が植わっている中に立っていて、南国ムードがあふれている。

 7体のモアイがあるが、完全なのは5体。うち4体にプカオが載っている。プカオが載ったモアイが並んでいるのはここだけだ。

 背中の彫刻も残っている。砂に埋まった状態で発見されたので、風化があまり進んでいなかったのだ。
 アフの近くには、アナケア・ビーチがある。白砂のビーチで、この島で唯一、許可された海水浴場だ。冬だが、海水浴をしていた人も少しいた。

 見学したあとは、土産物屋を見たりしてすごしたが、時間つぶしに困った。

 このあと、ホテルに戻ったのが17時前。飛行機に乗るための送迎が19時に来るので、2時間ほどで、シャワーや荷物の整理をするのは結構忙しい。 
 ホテルから空港に送ってもらったあと、飛行機のチェックイン、出国審査をして、出発を待つ。外は風がきつく肌寒い。

 21時が定刻だが、30分ほど遅れてパペーテに向けて出発。

 出発後、間もなく機内食。夕食ということで、各プレートにはワイングラスが置かれていた。それで、飲み物は赤ワインにした。

 南太平洋の中を飛行するルートで飛行。

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