2  18年ぶりの新界北西部

 

  唯一、丸1日を使える2日目。マカオにいくことも考えたが、ホテルの位置がマカオ遠征には不便なこともあり、出発前に早々とマカオは避け、新界北西部に行くことにした。

 1992年の初の香港旅行で新界北西部を訪問して、軽鉄(ライトレール)に乗車しているが、それ以来18年ぶりの訪問だ。

 18年前は、MRT荃湾線の終点、荃湾からバスで屯門へ、屯門から軽鉄で元朗に向かった。今回は、近年できたMRT西鉄線を使った。この線を使うと、元朗に先に到着し、終着が屯門になる。

 新界を訪れる前に、朝食と昼食を兼ねて、ホテル近くの紫荊閣海鮮酒家で飲茶を楽しんだ。

 

羗葱魚片粥

煎醸茄子

玉子海鮮球

蒜茸蝦春巻

 伝票式の店だったので、漢字から内容を想像しての注文は難しく、想像可能なものの注文になった。

 反面、注文してから蒸してくれるので、ワゴン式に比べてより温かいものがいただける。

 この日は日曜であるためか、かなりの客の入り。全部のテーブルが埋まっていた。

 これだけいただいて55HKドル(約715円)。

 飲茶後、MRT東鉄線の旺角東站へ。一駅だけ東鉄線に乗車し、紅磡(ホンハム)で、西鉄線に乗り換え。

 西鉄線は近年できた新しい路線だが、しばらくは、東鉄線とはつながらず、孤立した路線だった。それが、2009年7月に全通して、東鉄線と結ばれたのだ。

 とはいえ、予想していた直通運転は行われず、紅磡で乗り換えとなった。

 左 旺角東にて   下 紅磡にて

 

 

 

 

 

 

 

 天水圍で下車。天水圍は新界北部の住宅地で、駅と住宅地を軽鉄が結んでいる。

 軽鉄は元朗と屯門の間に複雑な路線を有していて、たくさんの系統が運転されている。18年前はこれほど多くの系統はなかった。また、それぞれの系統とも運転本数は結構多い。

 運賃は区間制になっているが、オクトパスを使えば運賃のことは気にならない。長い区間を乗っても日本円で100円未満だ。

 軽鉄の主要駅には、たくさんのホームがあり、壮観である。でも、どの方向から電車がやてくるかわかりづらく、遮断機などはないので事故が起こらないか気になる。

 軽鉄の705系統、天水圍循環線に乗車。湿地公園に向かった。

 湿地公園で下車。軽鉄の線路と湿地公園路という道路で高層住宅地と隔てられて、香港湿地公園がある。

 2006年にオープンした新しい公園で、湿地と沼が広がっている。

 公園内は、木道などが設けられ、そこが指定されたコースになっている。入口から最先端部まで往復3kmくらいある。途中の野鳥観察場などに立ち寄って観察していると、見学に2時間ほど要した。

 上左  入口をはいってすぐに広がる沼。細かくて画像では見えないが、たくさんの白い鳥が水辺で羽を休めていた。

 上右  泥の中を通る木道両側は、小さなマングローブが水際に迫っている個所もあった。ここの木道は、泥地の上に浮かぶ浮橋であった。

 左 沼を横切る木道橋もあった。欄干があないので、落ちる人がいないか心配。

 湿地公園を見た後、軽鉄で天水圍に戻り、さらに西鉄で元朗に戻った。

 元朗からはバスで吉慶園に向かった。

 バスを下車する停留所は、乗車時に運転手に紙に吉慶園と書いて見せたが、広東語で説明されたので、何の意味もなかった。車窓をよく見ていたら、吉慶園の文字が見えたので急いで下車した。

 古い歴史を持つ客家の集落である。集落の周囲が城壁で囲まれている。

 入口の門の右側に郵便受のようなものがあり、そこに3HKドル入れて中に入る。

 内部は所狭しと家が建っている。碁盤目状の狭い通路があるが、見通しがきかないので、自分の位置はつかみにくい。

 下左 一番奥にある祠。  下中 狭い通路。

 下右 城壁の角の部分の内側。

 吉慶園を見た後、錦田の集落からバスで西鉄の錦上路に向かうバスに乗った。錦上路へは歩ける距離だった。

 錦上路からMRTで屯門へ。屯門からは軽鉄で青雲へ。

 青雲からは、坂道を30分ほど上がった。延々と坂道が続き、かなりハードだった。

 ようやく青山禅院に到着。屯門の市街地が目の前に広がった。

 青山禅院は、傾斜地に建っていて、少し下からは、すごいところに建っているなという感じだった。

 禅院の中にはいろいろな建物があったが、工事中のものが多く、入れたところは少ない。右の祠をはじめ、歴史のある禅院にしては、古い建物は少なくて、新しい建物がたくさんある。

 上がるのは大変だったが、下るのは爽快だった。青雲から軽鉄で元朗に向かった。

 元朗に着くと暗くなっていた。元朗の中心部は、九龍と変わらないくらいのたくさんの人出があった。

 元朗で食事をする機会はもうないかもしれないと思い、ここで夕食をとることにした。

 

 まずは、好到底麺家へ。名物の蝦子撈麺をいただく。

 ゆでた麺の上に蝦の卵のふりかけがかけてある。スープつき。35HKドル(約455円)。

 美味しかったのだが、量が物足らなかった。

 もう一品、ほかの店でとることにした。

 歩いていて見かけたのが、煲仔飯(ボウチャイファン) 。

 これが無心に食べたくなった。客の入りもよく、入ろうとしたら満員のため制止された。こういう店は美味しい店だといえる。

 まもなく、中に入ることができたが、相席で、自分の使えるスペースはごくわずか。

 何種類かの煲仔飯があったが、牛肉と茸のものを選んだ。ついでに、おかずに油菜も。

 

 

 

 

 

 やがて出来上がり。アツアツの蓋をとり、オイスターソースをかけていただく。

 とても量が多く、結局、3分の1ほど食べ残した。先に麺を食べたのは、ちょっと失敗か。

 食後は、西鉄線で元朗から美孚へ。そして、荃湾線に乗り換えて、太子で下車。

 そして、義順で牛乳プリンをいただく。今回は、コーヒー入りの牛乳プリンにした。

 このあと、歩いてホテルへ。これにて2日目終了。

 

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