8 ワ ル ザ ザ ー ト
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さぁ、いよいよ、モロッコの旅も終盤に近づいてきた。これから、砂漠方面に向かうわけだが、今回、砂漠方面へは、現地出発ツアーを利用した。 利用した会社は、KSOUR VOYAGES。ネット上に、日本語の詳しい説明があるうえ、予約時も、日本語でいろいろと相談にのってもらうこともできた。 現地出発の砂漠方面のツアーを利用するなら、おすすめする会社である。ツアーは日本人専用のツアーだ。 |
ホテルからは乗車したのは自分だけだったが、フナ広場で3組5人が乗車。 自分たちは、マラケシュ発着2泊3日のコースなのだが、ほかにマラケシュからフェズに抜ける2泊3日のコース、マラケシュ発着だが3泊4日のコースの人たちもいて、それぞれ別の車に乗車だ。 マラケシュを出発してしばらくは、緑がきれいな郊外を走った。前方にこれから越えるオートアトラスが見える。 |
次第に車は高度をあげていく。 マラケシュの市街が見える最後の地点だというところで休憩。 左の画像、肉眼で見ると、遠方にマラケシュの市街が見えるのだが、画像では、わからなくなっている。
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さらに少し進むと、小さな村が見えた。 一軒一軒の建物は、周囲の土の色とよく似ていて、少し見にくい。 山のふもとのところに村があるのは、地下水が湧き出てくるためだろうか。 |
いよいよ、目の前に雪山が見えてきた。 |
やがて、車窓の両側に雪が積もっている風景に変わっていった。 |
ティズン・ティシュカ峠のあたり。オートアトラスのど真中といった感じだ。標高2260m。 このあと、ワルザザート側の下っていく。 冬場は、この峠越えができなくなるほど雪がたくさん降ることもあるという。フェズと砂漠地方を結ぶルートの場合も、雪のために通れなくなることがある区間があるという。 幸い、この年は、雪が余り降っておらず、よかった。 |
ティズン・ティシュカ峠から少しワルザザート方面に下ったところで、幹線道路からはずれる。 このツアーは、トゥルーエトという村に立ち寄っていくのだ。 ワルザザート周辺には、カスバ(城砦)がたくさんあるのだが、そのなかの有名なもののひとつ、グラーウィのカスバを見るのだ。 ここから、道は急に悪路になり、普通車では無理な道を進んでいく。 |
距離としては、20km少々の距離だというが、約1時間半、悪路と格闘した。 中には、道が不明で、小規模な砂漠のようなところの中を突っ切ったりしながら。 行きかう車もほとんどない中を進むので、もし車が故障したらどうするのだろうとか、心配になったりもする。 |
やっと、トルゥーエト到着。すぐに、グラーウィのカスバに向かう。村からさらに1kmほど離れたところにある。 このカスバ、住む人がいなくなってからもう半世紀になるらしい。だから、ずいぶん荒れ果てている感じだが、内部は、手入れが行き届いていた。定期的に掃除や修復を行っているのだろう。
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村に戻り昼食。まずは、サラダ。 食事しながら、参加者同士、次第に打ち解けていく。はじめて出会う人たちだから、オフ会のようにはいかないが、そこは、旅好きの人たち、、すぐに、旅の話題で盛りあがった。 まだまだ、モロッコまで足を伸ばそうという人は、ある程度、ほかの国の旅を重ねてきた人たちばかりのようだった。 |
チキンのタジン。あと、デザートにオレンジまるごと。湯気で曇ってしまった。 同じグループのAさんは、マラガIN、フェズを経てマラケシュへ、このツアーのあとマラケシュOUTという。 Bさん夫婦は、マラケシュIN,OUTでマラケシュ滞在型。その間、このツアーとエッサウィラ1泊旅行をはさんでいるという。 Cさん夫婦は、カサブランカIN,OUTでフェズとマラケシュとこのツアーとのこと。 |
旅の話に熱中していたら、ドライバーが、そろそろ出発だといいにきた。英語はちょっと苦手といった感じだが、親切な人だ。 車中でも、ドライバーとの意思疎通はやや難しかったが、客が入れかわりで話を試みていた。 すぐに出発。そして、また1時間半ほど、悪路と格闘した。 よく気分が悪くならなかったものだ。 |
深い谷の底にある村。 洪水の危険はないのだろうか。滅多に雨は降らないのだろうが、降ったときは、地面が水を吸収しないから、少しの雨でも洪水が起こりやすいという話を聞いたことがある。 この谷底の村、とても危ないように思うのだが、、 |
地の果てのような風景が延々と続いた。
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ロバとともに歩いてきたモロッコ人とすれ違う。ここを歩くのは大変だ。 |
やがて、大きな村が見えてきた。 アイト・ベン・ハッドゥかと思ったのだが、違うらしい。 この村を過ぎてまもなく、悪路は終わり、幹線道路に合流した。
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幹線道路をしばらく走ると、アイト・ベン・ハッドゥへの分岐があり、そちらに入った。 駐車場には多くの車が止まっていて、さきほどとはうってかわって賑やかだ。 手前左下に小さな川があるのだが、わかるだろうか。ここは、川の中の石伝いに反対側に渡る。 このとき、子供が小遣い稼ぎに手をとろうとする。手を持ってもらうほうが、危なっかしい。やめてくれぇ〜。 |
クサル(村がカスバのようになったもの)に近づくと城門があり、ここから中に入るものと思っていた。 だが、城門は閉ざされていて、入ることはできないようだ。 画像の右端のほうから中に入るようになっていた。 |
右端のほうまで歩いていくと、意外や意外、畑があり、樹木も生育していたのだ。 |
入口の門。勝手口のような感じだ。 |
内部の様子は、右のような感じ。 斜面に沿って、住居跡が並んでいる。 いま住んでいるのは、ほんの数えることができる家族だけである。 アイト・ベン・ハッドゥのように、カスバのようになった村をクサルという。 |
頂上の少し下のところからの眺め。
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最後、頂上まで上ってみた。 |
アイト・ベン・ハッドゥを後にし、ワルザザートに向かった。 ワルザザートで、KSOUR VOYAGESのオフィスに入った。ここで社長夫人、日本人のyama-sanと対面する。 ここで、ツアー代金を支払うのだ。自分の場合は、この日のホテルをアップグレードしたりしているが、その分をのぞき、ツアー代金だけとすると、2600DH(約37200円)。車代、ホテル・テント2泊分、ラクダ代などで。 |
泊まったのは、オテル・ティシュカ。ほかのメンバーは、もともとのホテルで泊まるようで、グループでは自分だけがこのホテル。 翌朝は8時に玄関にくるようにとのこと。ほかのコースのグループでも、このホテルで泊まる人がいたが、翌朝の時間がわからずこまっていたので、教えてあげた。
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しばらく休んだ。悪路を走った上に、アイト・ベン・ハッドゥの頂上まで上ったので、結構疲れた。 部屋は、とても広かった。アップグレードしたから当然か。モロッコで泊まったホテルの中では一番よかった。 |
すでに暗くなっていたが、食事前に少し散歩。 ホテルから歩いて10分ほどのところに、これもグラウィのつくったタウリルトのカスバがあり、見に行った。 すでに、門は閉ざされていたが、問題はない。カスバは、中を見るよりも、外側から全体を見るのが美しいからだ。 すぐにホテルに引き返した。 |
だが、ホテル近くまで戻って、街の中心のスークまで行ってみたいと思い、今度は、20分ほど歩いて、スークに向かった。
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こじんまりとしたスークであったが、人出はかなりあった。周辺の人通りが少ないのに、どこから現れたの?って感じだ。 |
ホテルに戻る。中庭のプールが照らし出されていたが、寒いのに、プールを見ているとますます寒くなってきた。 |
このホテルは夕食つきにしてもらっていて、バイキング式だった。食後は部屋に戻I、早めに休んだ。 |