那 覇 市 内

 

 ところは神戸空港。この日、最終の那覇行きに乗り込んだ。が、、強風のため、滑走路の端で1時間ほど待機。そして、欠航。

 今回、はじめて欠航を経験した。飛行機に乗り始めて17年目にしてはじめて。一昨年は台風、昨年も台風で危うかったが、すりぬけられた。札幌雪まつりの吹雪はなんとかなったが、春一番にやられてしまった。

 台風はある程度は予測できて覚悟もできますが、先週の吹雪も今回の春一番もまったく予測していなくて、不意打ちのようだ。

 結局、いったん自宅に戻り、翌朝、出直した。

 欠航っても、空港で野宿したり、海外から帰国できなくて翌日の予定に支障が出るってことはなかったし、出発便だったのでホテル探すことすら要らなくて自宅に帰ればいいだけで、不幸中の幸いではあった。自宅の滞在時間は5時間余りだった。

 翌朝は、伊丹空港から出発。

  搭乗口でバレンタインデーの記念グッズが配られた。2/14の朝早い便の搭乗者に配られたのかな。

  いったん家に帰って出直して搭乗しただけに、いただけて良かった。まさか、一日中、配っていたのではないだろうし。
 

 那覇到着は11時前。もともとの予定では、この日一日かけて海洋博公園に行くつもりだったのだ。海洋博公園では、美ら海水族館だけが有名だが、ほかにもいろいろと見どころがある。

 だが、こんな時間になっては、もう無理だ。海洋博公園はまたの機会にゆずり、那覇市内でまだ行ったことがないエリアを回ることにした。

 その前に、もう昼も近いので昼食をということで国際通りに向かった。モノレールを県庁前で降り、国際通りを散歩。日中に歩くのは久しぶりだ。

 「おきなわ屋」本店の前で鉄人28号がいた。どうして、こんなところに?って感じ。 鉄人28号は滅多にお目にかかれないので、思わず撮影。

 昼食は、国際通りから少し入ったところの「なかや」でとった。ポーク玉子定食を注文。ポーク玉子525円、ポーク玉子定食735円。定食には刺身がついている点が違う。

 沖縄でポークというと、豚肉ではなく、豚肉のミンチを加工した缶詰で、まぁソーセージをつぶして大きな塊にして缶詰に詰めたようなものだ。ポークランチョンミートが正式名だが、長いのでポークと普通は呼ばれる。

 ポーク玉子はごく単純な料理で、ポークを焼いたものに、玉子焼きと野菜をつけたものだ。沖縄大衆料理の定番ともいえる。

 県庁前から海岸のほうに向かって歩く。

 やがて塀で囲まれた一角が現れる。中国庭園の福州園だ。

 この日、那覇は最高気温26度。暑いのなんの。歩く人の半分は半袖だ。しかし、自分はというと完全に冬服。さすがに、ダウンとセーターは脱いで、リュックに詰めたが、分厚い長袖シャツ姿で歩いたので、暑さ負け。

 この庭園では、しばらく休んだ。というより、休むためにきたようなものだった。

 次に向かったのは、対馬丸記念館。

 昭和19(1944)年8月、学童集団疎開の子供らを乗せた対馬丸が、トカラ列島付近で潜水艦から魚雷で攻撃され沈没。約1800名の乗船者のうち8割の人が死亡・行方不明になりました。その多くが子供だった。

 魚雷を発射するとき、潜水艦の艦長はどんな気持ちだったのか考えてしばらくたたずんでいた。訓練によって人間性を抹殺されたような状態だったのだろう。それでも民間人中心の船を沈没させるにあたって迷いがあったのかどうか。

 事件自体は知っていたが、攻撃されることを想定して常に救命具をつけさせていたこと、内部が蒸し風呂のような過酷な環境であったことなどは記念館を見学して知った。

 攻撃が深夜だったとか、台風が近づいていたこともはじめて知ったが、救命具をつけていながら、これだけの犠牲者がでたのは、深夜だったのと台風が近づいていたからなんだなと思った。

 船から発せられた最後の電文を見て、戦時中、そして攻撃を受け沈没しようとしている船でも電文は英語だったのだということにも驚いた。

 対馬丸は、日本郵船所属で横浜からパナマ運河経由ニューヨーク航路第1便でもあったというのも興味をひかれた。魚雷を発射した潜水艦ボーフィン号だが、オアフ島のアリゾナ記念館のそばに展示されているそうだ。オアフ島へ行ったら、アリゾナ記念館は以前から行くつもりだったのだが、ボーフィン号も見てこようと思う。

 続いて、波の上ビーチへ。ここは那覇市内で唯一の砂浜海岸だ。

 波の上ビーチは、断崖の上にたつ波の上宮によって、若狭側と辻側に分断されている。こちらは、若狭側。  

 海側には高架道路が走っていて、何か人工海岸のような感じすら受ける。

 ここでまたしばらく休憩。

  

 次に波の上宮に行った。画像は、いったん神社から出て、高架道路を少し歩いて、断崖の上にたつ様子がわかるように撮影したもの。

 向こう側のビーチが若狭側。手前が辻側。辻側は工事中で自由に歩ける部分はすくなかった。

 神社へは若狭側からは簡単に行けたが、この撮影場所へは遠回りが必要だった。

 街歩きに疲れて、ぜんざいを食べた。ご存じの方も多いと思うが、沖縄のぜんざいは氷。

 歩いていて、大衆食堂のような店の店内でぜんざいを食べている人を見かけ、即、入店して注文した。あとでガイドブックを見たら載っていたので、有名な店だったのかな。「千日」という店だ。でも、観光客がきそうな感じの店でもなかったのだが。

 泊まったのは、東横イン旭橋駅前店。あまりの暑さに疲れ気味で16時ごろにホテルに入り、しばらく昼寝をした。

 19時前に起きて、夕食に出かけようとしたら、ちょうど雨がやんだところだった。昼寝中に雨が降ったようだった。そのため、夕食は遠出を避け、ホテルから1分で行ける「ぱやお」に行った。

 まずは刺身盛り合わせ。値段はほかの3つの料理を合わせた値段と同じくらいかかったが、美味しかった

 次は、三枚肉油味噌。 油味噌は豚の脂をまぜた沖縄独特の味噌。三枚肉は赤身と脂身が三層になって重なっている肉。三枚肉油味噌は、豚の三枚肉を刻んで、油味噌で炒めたような料理。
 

 もずくの天ぷらは、沖縄のどこかで以前はじめていただいたとき、もずくを天ぷらにできるのか、と驚いたことがあった。その後、お目にかからなかったが、今回久しぶりにいただいた。

 ボロボロジューシーとは沖縄の雑炊のこと。単なるジューシーなら沖縄の炊き込みご飯です。ジューシーは本土の炊き込みご飯に比べて水分が少なめで、まったくJuicyじゃなく、ご飯がボロボロするのが特徴。でも、ボロボロジューシーは、雑炊だから当たり前だが、とてもJuicyで、ご飯は全然ボロボロじゃない。浮かんでいるのは、フーチバー、よもぎの葉

 満席だったが、しばらく従業員席に座って、あとで席を替わった。飲み物はこの店オリジナルの泡盛。

 東横インの朝食はついしばらく前までおにぎりと味噌汁だった。店によっては、自家製のパンを出して、おにぎりかどちらかを選べるところも一部あったが。

 今回は、おにぎりじゃなくなって、茶碗にご飯を入れる。実は、白飯のほかジューシーもあったのだが、とりそこなった。また、パン食にすることもできるようだった。

 朝食のグレードアップ化が全国の東横インで進んでいるようだ。

  この旅行は、朝食後すぐに帰途についた。欠航のため、思うようには回れなかったが、おかげでまたやってくる理由ができた。

 

 

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