9   ア レ キ パ

 

  オスタルロブレの朝食は、ペルー滞在中一番良かった。卵料理とジュースを席についてから作ってくれるのだ。卵料理はスクランブルエッグを注文したら、卵3個にハムを使ったボリュームあるものがでてきた。ジュースもメロンを注文したら、コップ2杯分を大きな容器に入れて出してくれた。

  美味く、満腹になったかわり、食事時間もかかったが、ナオツールと契約しているアレキパの旅行社がバスチケットを持参してくれるのを待たねばならなかったので、かえって時間つぶしができてよかった。

  ホテルの外観。なぜか警察の車がホテルの前に止まっている。

  旅行社のスタッフがホテルにきてバスチケットを入手。この日は夜行バスでナスカへ向かうので、それまで荷物を預かってもらい、街に繰り出す。9時30分出発。出発のさい、地図をくれて、アンデス聖地博物館とサンタ・カタリナ修道院の場所にマークをつけてくれた。アンデス聖地博物館は、ガイドブックに書いてある場所から移転したようなので、ホテルで教えてもらえて助かった。

  まずは、アンデス聖地博物館へ。上の画像は博物館の前。アレキパ近郊の標高6000mを超える高山で1995年、少女のミイラが発見された。この少女には、フワニータという名がつけられた。フワニータは、インカ帝国時代に生贄として生き埋めにされたものらしい。気温が低い上、乾燥しているため、保存状態がよく、完全なミイラとして発見されたようだ。

  上は、博物館の中庭。館内の写真撮影は禁止されているだけでなく、カメラは預けなければならなかった。見学時間まで15分ほど待機のあと見学開始。グループはスペイン語と英語に分かれている。

  この博物館は、ビデオを見た後、ガイドに連れられての見学である。ミイラを見る時間は5分程度。ミイラは、発見時と同じように、冷凍状態で保管されている。フワニータのほかにも、アレキパ近郊で発見されたミイラと副葬品の数々が展示されている。ビデオを含めて45分の見学時間だった。

  フワニータに似た金でできた副葬品を描いたポスター。何年か前に日本へフワニータが渡り展示されたことがあるのだが、当時、インカ文明に関心のなかった自分は見ていない。その後、ペルーの文化財保護の法律が変わり、フワニータは二度と国外に出ることはなくなったという。

  アルマス広場とカテドラル。カテドラルは白く、ほかにも白い石造りの建物が多いところから、アレキパは「白の町」と呼ばれる。この日は日曜日で、アルマス広場はとても賑やかだった。

  アルマス広場近くでみかけたお土産屋さん。

  アルマス広場そばのラ・コンパーニャ教会では、結婚式をしていた。

  アルマス広場に面したアーケードの2階にあるレストランで昼食。チュペ・カマロネスを注文。エビをふんだんに入れたスープで、これだけで腹一杯になる。

  地元ブランドのビール、アレキパーニャ。

  昼食後、サンタ・カタリナ修道院へ。16世紀から1970年まで使われていた修道院。内部は迷路のようになっていて、一通り歩くだけでも時間がかかる。小さな中庭があちこちにあり、部屋の内部が見られ、昔の家具や道具が展示してある部屋もある。

  面白いのは壁の色で、赤、青、白と変化していくのだ。休みながら一通り歩いて1時間くらいかかった。

  サンタ・カタリナ修道院を出たのが13時30分ごろ。アレキパの主なみどころは、アンデス聖地博物館とサンタ・カタリナ修道院の2つで、あとは、コルカ谷のコンドル見学のツアーが有名だが、これは2日がかり。それで、アレキパ郊外を回るカントリーサイドツアーに参加できないか、旅行社に入ってみた。結局、ガイドつきの個人ツアーとなった。US$22だった。

  まずはアレキパの町はずれからの展望。チチャンという山。畑の緑も美しい。

  別のビューポイントにて。こちらの山はミスティという火山。頂上には雪が残る。アレキパの標高は2300m台、ミスティは約5800mなので、富士山と同じくらいの高度差だ。見た感じも富士山に似ている。

  アルパカ製品の専門店に付属している動物園。店の中を通過して、アルパカに会いに行く。

  ピクーニャも見かけた。

  郊外の町にある製粉工場あと。水車の動力を使った臼が小麦粉をひいていた。その外側にて、羊の群れにであった。

  郊外の展望塔から日の入りを眺めた。3時間30分ほど回って、18時ごろに帰着。

  夕食のレストランを探していたら、なぜか中国風の龍を持って踊る一団にであった。Tシャツには漢字が書いてあったが、どういう一団かよくわからなかった。

  夕食は、セビッチェを注文。魚、イカ、タコにタマネギ、豆を混ぜたもので、レモン味のドレッシングがかけてある。これだけでも、かなりのボリューム。

  最後に、アルマス広場をもう一度見て、ホテルに荷物を取りに戻った。ホテルでトイレを使いたいというと、前夜泊っていた部屋を使わせてもらえ、シャワーも使ってよいと言われた。バスは22時の出発で、まだ20時だったので、シャワーもふんだんに使わせてもらった。

  タクシーでバスターミナルへ。料金のかかる構内には入らず、外で降りる。このターミナルでも、まずはチェックインして、大きな荷物を預ける。このあと、バスターミナルの利用料金を払うが、ここは1.5ソーレス(約52円)。やはり、利用料金を払った人は、利用券にスタンプを押してもらい、無料でトイレを使える。

  バスは1等バスといえるローヤルクラス。ナスカまで90ソーレス(約3060円)。乗客はナスカへ向かう外国人観光客が十人ほどで、あとはリマまで行きそうなペルー人。

 

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