ザコパネ

ザコパネへ行った日は自分の旅行史上でも最悪な一日であった。なにしろ前半は下痢に悩まされ、後半は土砂降りの雨にたたられて良いことのない、一日だった。

ザコパネはポーランドを代表する山岳リゾートで、夏は避暑地、冬はウィンタースポーツの拠点だ。でも、美しい自然にはふれずじまいにおわった。

左は、クラクフのバスターミナル。ここからザコパネへは2時間ほど。

バスに乗って1時間ほどたって、どうもお腹の調子がおかしい。すぐにでもトイレに行きたいのだが、そんな訳にはいかない。頭の中は、あと何分でザコパネに着くのか、ということだけで一杯。

なんとか、ザコパネのバスターミナルに到着。すぐさま、ターミナルの中で、荷物を預けて、即、トイレへ。ここまで、バスが止まってから1分であった。

少しすっきりして、ザコパネの観光に出発。ここで判断ミス。ザコパネ近くの手軽に上れる山としては、ケーブルカーでのぼるグバロフカ山と、ロープウェイでのぼる大カスプロビ山がある。両方上ろうともくろんで、まずはバスで麓まで行く必要のある大カスプロビ山を征服しようと思ったのだ。ところが、着いたところ延々と長蛇の列。少し並んだが、これじゃあザコパネは山上を往復するだけで終わりそうだ。そう思ってたら、またお腹の具合がおかしい。トイレにまた駆け込んで、そのあと、バスでターミナルへ引き返したのだ。
結局、3時間ほどかけて、ロープウェイの乗場まで行って、トイレにはいってきただけだった。

そのあと、ケーブルカーで上る山のほうに挑戦しようと、今度は歩いて乗場に向かった。バスターミナルからケーブル乗場にかけてが、ザコパネの中心街でにぎわっている。

が、このときに大粒の雨が急に降り出したのだ。で、しばらく雨宿りをする。しばらくして、やんだので乗場に向かう。

ケーブル乗場に向かう途中、あちこちでチーズを売っていた。左もそうしたチーズの屋台。

ザコパネといえば、ザコパネ犬が有名だ。特徴はというと、よく知らない。ごく普通の茶色い犬だが、何匹かつれられているのを見た。あれがザコパネ犬なのか?

お土産用の木工細工の店もある。こうした店をひやかしながら歩いていると、またもや雨が降ってきた。ポーランドでは、ザコパネを除いて雨にたたられることはなかった。ここだけが例外だった。

傘をさいて歩いたので、途中の教会などの写真を撮りそびれてしまった。木造の教会などがあって、良かったのだけどもね。ちょっと残念だ。

ケーブル乗場は町外れにあって、人通りが少なくなった道を歩く。

幸いなことに、お腹のほうはだいぶマシになってきたようだ。それにしても、なぜ、お腹がおかしくなったのだろう。

ケーブル乗場。

山上からザコパネの町を眺めると、とてもきれいらしい。で、山上に上がってみると‥‥。深い霧で町を見るどころか、山上に建っているほかの建物すら、はっきりとはしていない。ホントに霧を見るためにケーブルで上ったようなものだ。なすすべななく、すぐに下界へ下りた。

そうこうしているうちに、夜行列車の出発時刻が近づいてきた。駅に向かった。

結局、ザコパネへは何のためにやってきたのだろう、という1日だった。

グダンスク行きの夜行列車。夏場だけ運行されている。幸い列車の中でお腹の調子がおかしくなることはなかった。

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