4 ブ ラ ガ & ギ マ ラ ン イ ス
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ブラガへ |
この日はブラガとギマランイスにポルトから日帰りトリップ。ブラガとギマランイスへは近郊電車でいけるのだが、どちらも日中は1時間に1往復程度の運転。ブラガ方面は朝夕は少し本数が多く、一部に主要駅にだけ停車する列車も設定されている。 時刻表を検討した結果、7時15分発のブラガ行きで出発するのが便利だと思い、5時過ぎに前日に買ったパンと菓子で朝食。そして切符を買うのに手間取る可能性も考えて6時30分に部屋を出てサンベント駅に向かった。 |
6時45分に駅に着き、ホームに置かれていた自動券売機らしきもので切符を買おうとしたがうまくいかなかった。買っている人の操作を何人か観察して、自動券売機ではなく、カード式の切符に乗車区間を指定して、その運賃をチャージする機械だと判明。 それで切符売場に行ったが、売場が開くのが7時。それまで扉の外で少し待たされた。ようやく開こうとしたとき、順番待ちの番号札をとる機械があることを発見。すぐに札をとったが、遅れをとってしまった。 切符売場では、この日に乗車する乗車券とともに、翌日にコインブラに向かうICの乗車券もあわせて買っておいた。 近郊区間の切符は紙製のカードで中に電子回路が入っている。そして乗車の前には、専用の機械にかざさねばならない。このことは切符を買ったときに言ってくれた。この切符はチャージしなおせば何度でも使えるのだが、そのことは言ってくれなかった。 |
切符を買い終えてホームに行き、7時15分発の電車に乗車。この電車は一部の駅を通過する電車でブラガには8時17分に着く。各駅停車だと1時間10分程度かかるのでやや速い。 この次の電車だと7時45分の各駅停車になるのだが、8時15分発の主要駅にだけ停車する電車と到着時間は15分の差まで縮まる。それならばと7時15分発の電車にしたわけだ。また、ブラガでは近郊の ボン・ジェズスにもバスで行くので、面倒そうなブラガに先に行き、ギマランイスを後にしたわけだ。 |
車内風景。最近つくられた車両のようだ。 下左 ブラガに到着。行き止まり式のホームになっている。駅も新しく最近できたような感じだ。 下右 駅の外に出てみると、駅の上には高層ビルがたっていた。田舎町を想像していたので意外であった。 |
駅前のロータリーにはいくつかの道が集まり、どの道を行けば旧市街にいたるか慎重に選んだ。 5分ほど歩くと旧市街の入口であるアルコ・ダ・ポルタ・ノヴァの門があってほっとした。 |
ブラガでは4箇所のみどころにいくつもりなのだが、まだ8時台だということで、開いていないところもある。開いているカテドラルと、いつ行っても外側しか見られないコインブラス礼拝堂を見学して、バスで郊外のポン・ジェズスに行き、再びブラガに戻ってから残りの見学をすることにした。 カテドラルなのだが、駅前から歩いてきた道からは、裏口に入れるようになっていて、裏口からカテドラルに入った。 |
初代ポルトガル王の父によってつくられた。裏口から入ったので気づかなかったが、中に入るととても大きい。中ではミサをしているところだった。撮影禁止のため、内部の写真はない。 そして表側に出てみた。ここで大きかったと改めて知った。 カテドラルの正面がどの方角を向いているのかがよくわからず、次に向かうコインブラス礼拝堂への道を間違ってしまった。
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カテドラルからコインブラス礼拝堂までは200mほどしか離れていないのだが、間違った方向に歩いてしまい10分以上かかってしまった。 道に迷ったことがわかると、iphoneを取り出し、地図機能を使ったのだが、それでもわかりにくく、結局大きく遠回りしてようやくたどり着いた。 ここの前には公園があり、少し休んだ。このあと、ボン・ジェズス行きのバス停に向かったが、その道もわかりにくく、iphoneの助けで何とか迷わずに行けた。 |
丘の上の聖地 ボン・ジェズス |
ボン・ジェズスは、ブラガの郊外にある聖地で丘の上に教会が建っていて、教会に上がるまでにジグザグに折れ曲がった階段を上っていく。 バスは平日は30分おき(休日は1時間おき)にあるの。ガイドブックでボン・ジェズス行きバス停と示されているところの近くまでやってくると、バスが止まっている。バス停は50mほど先だったが、バスまで走った。バスの行先表示に、ボン・ジェズスと見えた。乗ってから念のため、ボン・ジェズス?と聞くと、乗れということなので乗車して、料金を払った。乗り遅れれば30分待つことになっただけに、ヤレヤレだ。 |
大慌てでバスに乗ったので、バスの写真はボン・ジェズスについてから撮影した。麓から教会のある丘の上まではケーブルもあるのだが、たいしたことはないと思い歩いて上がることにした。 |
一番下のゲート。ここからスタート。ところが思っていたのとちょっと違うぞ。 下左 少し階段を上がると右折するのだが、また階段が続いている。 実は、自分はてっきり、教会が丘の上に見える幾何学的な階段の部分の一番下から上り始めるとばかり思っていたのだ。そこに行くまでに、かなり上がらねばならないなんて思いもよらなかった。 下右 階段を折れ曲がるごとに礼拝堂があり参拝者はお参りするように設計されている。 |
15分ほど上がったところで、ようやく自分が一番下だと思っていた地点に到着した。ここから眺める教会と階段はとても美しい。ボン・ジェズスの写真でよく見かけるものはここから撮影したものがほとんどだ。 ところでこの地点へは車でもやってこられる。写真の右下に車と車道が写っている。丘の上まで行ってわかったのだが、丘の上まで車道が通じていて、車で行けるのだった。大半の客は車で上まで行くようだ。でも、ここがどんなところか知るためには自分のように一番下から歩いて上がるのが一番良いだろう。 |
この階段、祈りの階段という。ジグザグに折れ曲がっているので、見た目よりも上がるのが大変で時間もかかる。そして踊り場ごとに水が出る彫刻が置かれていた。 |
ようやく丘の上の教会にたどり着いた。バスを下りたところから30分くらいかかって上がったことになる。 |
教会の内部。祭壇が差し込む光で明るく照らされてとても美しかった。 苦労して上まで上がるだけの甲斐はあったと思う。車で上がったのでは味わえない達成感がもてた。 とはいえ疲れきってしまって、この教会の椅子でしばらく休んだ。 |
教会の前は庭園になっていて、眺めがよい。ここからブラガの街を眺める。 |
苦労して上がったけれども、下りはケーブルにした。下りはどんどん歩いて下りられるのだが、午後はギマランイスに行くうえ、ブラガでの見学がまだ残っているし、昼食もとらねばならない。そんなに余裕がないので、ケーブルで一気に下りた。 5分で一番下まで下り、すぐそばのバス停から、ほとんど待ち時間なしに発車した市街地行きのバスでブラガに戻った。 |
再びブラガ |
バスはボン・ジェズスから15分ほどでブラガの中心部に戻ってきたが、どうも一方通行で走っているようだった。それで、行きに乗車したバス停じゃなく、より街の中心に近いところで下車した。こういう行動をとっさにとるのはなかなか難しいのだが、今回は下りるバス停をiphoneを使って判断した。 街の中心の公園で下車。噴水があって、水が周囲にも飛び出していて、水にあたって楽しんだ。このあといった500mほど離れたところにあるバスターミナルに行って、ギマランイス行きのバスの時刻を調べた。平日は毎時35分の出発だったので、13時25分発に乗ることにして、2時間でブラガの残りの観光と昼食をすませることにした。 |
バスターミナルからバスを下車したそばの公園に戻り、さらに旧大司教館に行った。 今は図書館、公文書館になっている。12時30分にいったん閉まるので、大急ぎで中をのぞいてみたが、特に興味深くは思わなかった。 下左 このあと、旧大司教館のそばにある市庁舎へ。 下右 市庁舎の正面にはペリカン噴水がある。かわった噴水で面白い。 |
続いて、ビスカイニョス博物館へ。貴族の邸宅だった建物を当時の様子にして公開している。自由に見学できると思って行ったのだが、ツアー形式で見学するようになっていた。幸い英語ツアーが出発したところで、少し遅れて一緒にしてもらって見学した。 この時点でギマランイス行きのバスの出発1時間前。果たして昼食をとれるかどうか疑わしかったが、朝食がパンだけだったので、お腹もすいていて、昼食をとることにした。 |
上左 入ったレストランは「ア・セイア」。カウンター席に座った。 上右 ハウスワインの赤を注文したら350ml入りの壷に入れて出された。 左 バカリャウのフライを注文。ポテトとニンジン、ホウレンソウで隠れているがその下にバカリャウのフライが隠れている。 下左 バカリャウのフライを取り皿に出したところ。 下右 バターライスもついていて、満腹になった。バスの時間が気になっていたので、食べているうちに勘定をすませ、バス出発の15分前に店を出た。 |
ギマランイス |
13時35分発のギマランイス行きのバスに乗るためにバスターミナルへ急いだ。1分前に到着し写真を撮影。そのときは気づかなかったのだが、旅行記を書く段になって、このバスがARRIVAのバスであることがわかった。 昨年、マルタに自分が訪問する直前にボンネットバスが廃止され、代わりに導入されたバスがこのARRIVAのバス。バスの塗色も同じで、水色とクリームのツートンカラー。ARRIVAはヨーロッパの各地で公営バスを引き継いで運営している民間のバス会社。ここでもお世話になったとは思ってもみなかった。 |
1時間弱でギマランイスのバスターミナルに到着。14時30分。このバスターミナルだが、ショッピングセンターと同じ建物にあって、とてもきえれい。ここもできたのが最近なのだろうか。 ここから旧市街に向かったのだが、どの方角に行けば旧市街なのか皆目、見当がつかなかった。このときに威力を発揮したのがiphone。地図機能で旧市街に近づいていることを確認してから自信を持って歩けた。
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旧市街に入ってからは、ブラガンサ公爵館をめざして歩いた。急な傾斜ではないが、延々と坂道が続き、歩きは大変だった。 途中、タイルのきれいな建物がいくつもあった。ポルトガルのタイルといえば、絵の入ったアズレージョだが、単純な繰り返し模様のタイルも美しい。壁一面がタイルで覆われている建物が多くあった。 下左、下右 繰り返し模様のタイル。 |
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つい最近の建築のような新しい民家でも、どこかにアズレージョが使われている家をよく見かけた。この民家も玄関の上のところにアズレージョが使われている。アズレージョといえばどことなく、古い建物にだけ使われているイメージもあるが、最近の建物にもよく使われているのも意外な発見だった。 |
30分ほど坂道を上がり続けてようやくブラガンサ公爵館に到着した。煙突が印象的だ。 |
中庭を取り囲むように2階建てになっており、たくさんの煙突がたっていた。 内部にはゴブラン織りやペルシャじゅうたんをはじめ豪華な家具や調度品が展示されていた。中世のポルトガルの貴族の生活を想像できる。 |
ブラガンサ公爵館からさらに坂を上がっていくとギマランイス城がある。初代ポルトガル国王アルフォンソ・エンリケスはこの城で生まれたという。 |
城の中には塔がある。写真の左手が塔。このときかなり疲れていて塔に上がる気力がなく、塔はパス。 |
かわりに城壁の上からギマランイスの市街を眺めた。ブラガに比べると小さな町だ。 |
城を見た後は、坂道を下り、街の中心へ。 写真はオリベイラ広場。右手に見えるのが旧市庁舎。撮影している自分の背後には、ノッサ・セニョーラ・ダ・オリベイラ教会がある。 |
ノッサ・セニョーラ・ダ・オリベイラ教会の内部。このあと駅に向かった。少し下りが続いたあと、今度は再び坂道を上らねばならず、結構大変だった。 下左 ギマランイスの古い駅舎。今は使われていない。 下右 現在のギマランイス駅舎。ここでポルトまでの切符を買う際に、行きの切符を出すように言われた。訳がわからなかったのだが、ICカードが再利用できるので、親切心から言われたのだが、最初は理解できなかった。カバンの中のものをすべて放り出して、カードを見つけて出した。なかなか見つからずあせったが、見つかってホッと一息。 |
ギマランイス17時12分発の電車でポルトのサンベント駅に18時35分着。 翌朝のパンを買ってホテルに19時着。夕食に出かける前に少し休もうと、眠ったのだが、おきてみるとすでに22時を回っていた。もう閉まっているレストランもあり、面欧臭くなったこともあったし、昼食で満腹になったこともあり、この日は夕食を抜くことにした。 シャワーを浴びたあと、翌日の計画を考えたりしながら1日を終えた。
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