9日目 ト レ ド
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マドリードそしてトレドへ |
到着の1時間ほど前に、下車に備えて荷物の整理をしていたら、ドアをたたく音。 朝食の案内に違いないと食堂車へ。まだ他の客はきていなかった。 |
席に着くとすぐに簡単な朝食が運ばれてきた。温かいパンを食べることができるのは食堂車ならではだ。フルーツが夕食のものと同じなのがちょっと残念だが仕方がない。 |
マドリードのチャマルティン駅に到着。 下左 この日はトレドへ日帰りしてマドリードに泊まる。まず荷物をチャマルティン駅の荷物預かり所に預けて身軽になった。 このあと近郊電車でアトーチャ駅に向った。 下右 アトーチャ駅に向かう車内。 |
上左 アトーチャ駅でトレド行きのAVEの切符を購入。 上右 長距離列車のホームは入る前に荷物検査場がある。 左 乗車したトレド行きのAVANT。トレド行きの列車はすべてノンストップのAVANTである。途中駅利用の客は大丈夫なのかと気になる。 下左 乗車した車両。 下右 AVANT車内。100kmを35分で走り、あっという間にトレドに到着。 |
トレド散歩 |
トレドに到着。 トレドは6世紀に西ゴート王国の首都として、イベリア半島の中心になったが、8世紀にはイスラム教徒の支配下に入った。11世紀にレコンキスタが進み、カスティーリャ王国が征服し、首都とした。しかし16世紀にマドリードに首都が移り、衰退していく。スペイン内戦時の1936年にはアルカサルに共和国軍がたてこもり、フランコ軍と攻防戦をおこなった。現在はカスティーリャ・ラ・マンチャ州の州都になっている。 |
ホームから駅舎に入ると、アーチ型の部分がイスラム風になっている内装であった。 帰りの時刻を調べたら、全列車がAVANTであった。帰りの時間を控えて観光に出発。 |
駅の外観もどことなくイスラムの雰囲気が感じられる。 |
15分ほど歩くと、丘の上に広がるトレドの街がみえてきた。旧市街地まで上がるのがなかなか大変そうだ。 流れている川はタホ川。延々と流れてポルトガルに入り、テージョ川としてリスボンで海にそそぐ。 |
駅から歩いてやってきた場合には、このアルカンタラ橋から旧市街地に入る。 橋を渡ると、市街地に上がる坂道が左右にあり、ガイドブックでは右の道を紹介していたが、左に行ったほうがアルカサルに近そうだったので、左の坂道を上がっていった。 |
左の道は、アルカサルなどに近いのだが、どうも傾斜が急な感じだ。途中で何度も休んで丘の上に上がった。右の坂道を選んだほうが無難だったかもしれない。 下左 まずやってきたのはサンタ・クルス美術館。無料であった。 下右 展示は宗教的なものが中心で、エル・グレコの絵画も多く並んでいた。 |
石畳の道を歩いてアルカサルに向った。 |
アルカサルは旧市街地の中でも一番高い位置にありよく目立つ。3世紀のローマ帝国時代に作られた砦がもとになり、西ゴート、イスラム系王朝、カスティーリャ王国と使い続けらてきた。 道なりに歩いてきて、入口がどこかわからなくなった。こちら側が入口かと思ったのだが違っていた。 下左 入口がわかった。入口部分だけ現代風の建築になっていたので、別の建物だと思って行き過ぎていたのだった。 |
上右 入口を入るとかつての土台の部分が保存展示されていた。この部分だけは撮影可能であった。 左 見学途中に中庭があったので陰になったところにあったベンチで一休み。 |
次にカテドラルに向おうと、旧市街地の中心であるソトコベール広場を経て歩いた。細い道が続き、そこに観光客が多く混雑していた。 |
カテドラルに到着。13世紀にできたもの。前の広場がせまく、全景を撮影するのは難しい。 |
左左 内部は大変な混雑であった。 左右 祭壇部分。ここか鉄柵で中には入れないようになっていた。 |
ガスパッチョいただき散歩続行 |
カテドラルを見た後、昼食をとろうとバルを探したが、カテドラルすぐ近くに、その名も「カテドラル」という店があった。 入口そばの黒板を見ると、安い定食メニューがあり、しかもスープとしてガスパッチョを選ぶことができたので、この店に決めた。 ガスパッチョは飲むサラダと言われ、野菜をしぼって味つけしたもの。アンダルシア旅行では何度かいただいたが、今回の北部スペインでは地域的なものか、見かけなかった。見つけたので、いただくことにした。 |
上左 飲物はビール。 上右 最初にピンチョ。 左 そして、お目当てのガスパッチョ。表面が氷になる寸前くらいに冷えていて、とても美味しくいただけた。 |
ツナのステーキ。ボリュ−ムはあったが、味はまあまあ。 下左 パン。 下右 デザートはプリン。 |
上左 次にサント・トメ教会をめざしたのだが、大通りを通ると少し遠回りになるので、見当をつけて、路地裏を通って、近回りしようと考えた。石畳の路地裏はタイムスリップしたような感じだ。 上右 小さな広場に出ると年代物の井戸があった。 左 サント・トメ教会に到着。塔のところなのだが、最初は入口がわからなかった。この教会はオルガス伯爵という貴族が建築したもの。 そして、エル・グレコの名画「オルガス伯爵の埋葬」を所蔵していることで有名である。 |
サント・トメ教会の一部分は美術館になっていて、同じ入口から入る。内部は撮影禁止で絵の写真はとっていない。 下左 次にエル・グレコ美術館に向った。 下右 もともとエル・グレコが住んでいた住居を修復したものを美術館としている。残念ながら、行った日は休館であった。それで、外側から建物を撮影。 |
左 次にトランシト教会にやってきたが、ここもまた休館。 上 続いてサンタ・マリア・ブランカ教会へ。こちらは入ることができた。 |
あっと驚いたのは、イスラム風のアーチがはりめぐらされていること。コルドバのメスキータを思い出した。 |
窓もイスラム風。でも窓の上部にはキリスト教風の天使があがかれている。 |
サン・ファン・デ・ロス・レイエス教会。ここも訪問時には休館であった。これでトレドの有名どころはだいたい回ったので、駅に戻ることにした。 この日は暑くて、歩き疲れたので、駅まで歩けなくはないが、タクシーで駅に向った。 |
マドリードに戻り夕食 |
トレド散歩を終え、再びAVANTでマドリードに戻る。 トレドに着いた時、時刻表を見て16時18分のAVANTで帰ろうと決めて、30分ほど前に駅に着いた。ところが、何とその列車は休日運休。この日は休日だったので運休だということを駅に戻ってから知った。仕方なく、1時間30分ほど駅で待つハメに。ついていない。 17時25分のAVANTでマドリードに戻った。 |
マドリードとトレド間は短距離区間だからか、本来はプレフェレンテの車両もトゥリスタとして開放されていた。席のみ一等車というわけだ。ただし、プレフェレンテについてくる食事サービスはない。 トレドに行く際にも、席だけプレフェレンテをねらったが、すでに満席で、とれなかったが、復路ではとることができた。そりゃ、1時間30分も前に駅についたから当然か。 |
長く待ったけれども、乗車すれば35分でアトーチャ駅に到着。 いったんチャマルティン駅まで行って預けていた荷物を受け取る。荷物をもっていたので、チャマルティン駅からタクシーでホテルに向った。 下左 この日と翌日に泊まった「ホテルアトランタ」。 下右 室内。 |
上左 ホテル周辺はビジネス街で、休日は閑散としていて、食事するのがたいへん不便だ。ホテルから10分ほど歩いた地下鉄駅の近くのカフェで夕食。 上右 飲物はビール。 左 この旅行で初めてのパエーリャにした。かなり歩いて見つけた店のわりには味はもうひとつ。 ホテルに戻る途中、人通りもほとんどなくちょっと不気味な感じであった。ビジネス街だと休日はこんなにも人がいないのか。 |