PART3
2 日 目 サ ム チ ュ ッ ク 百 年 市 場
サムチュックへの道 |
今回アップグレードされた部屋は1202。各階にこの間取りの部屋があるのか、低層階に多いのか(ジャスミンホテルは10階にフロントがあり、11階から上が客室になっている)は不明。 12階なので、前回泊まった24階とは景色を見ての感覚がずいぶんと違う。普通の景色って感じがする。 昨夜はバスに入らずに寝てしまったので朝に入浴。ネットで現地報告する余裕もなくなってしまった。 |
実質、2日の短い滞在のうち、この日は、バンコクの北西約120kmにあるサムチュック百年市場に向かう。7月の2度のバンコク滞在のときにも何箇所か水上マーケット、百年市場に行ったのだが、今回はそんな中でも特に遠いところを選んだ。サムチュックは2009年にアジア太平洋文化遺産となった歴史ある市場で、「百年市場」と呼ばれる市場の中でも著名なところだ。 8時にホテルを出て、アソーク駅近くで朝食。粥を食べようと思っていたが、粥のお店は土曜日はやっていないようで、ぶっかけ飯にした。 |
種類はよくわからないが魚の煮たもの、キュウリとニンジンを卵でとじたものをかけてもらう。本当はもう1種類くらいかけてもらおうと思ったのだが、どの客も2種類かけてもらってお金を払うようで、2種類かけて皿を渡されたので、これで辛抱。30バーツ(約100円)。 土曜日は粥のほかにも麺の店もやっていない。カオ・マンガイはやっていたので、翌日はカオ・マンガイにしようかと、そのときは考えた。 |
朝食後、スクンビット通りのバス停から511系統のバスに乗車する。エアコンバスで15バーツ(約50円)。 このバスでカオサンの南側のラチャダムヌン・クラーン通りの民主記念塔を過ぎたあたりまで行くのだ。そこにサムチュックに行く、バンの乗場があるのだ。出発前にネット友で1ヶ月ほど前にサムチュックを訪問しているヒョウちゃんに教えてもらっていたのだ。20分ほどで到着。
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バスを下車したあと、少しきた道を逆行する。アヌサワリー・プラチャーティパタイ(民主記念塔
、Democratic Monument)を撮影するためだ。1932年の立憲革命(700年続いた絶対王政が終わったという)を記念したものだが、1974年と1992年の民主化運動の犠牲者も祀られている。 ところで、バンコクにはもうひとつ有名な記念塔があり、BTSが迂回している、アヌサワリー・チャイ(戦勝記念塔、Victory Monument)だ。自分はアヌサワリーというとBTS駅のあるほうを思い浮かべるのだが、タクシーでアヌサワリーというと民主記念塔につれていかれることが多いらしい。アヌサワリーのあとの言葉も覚えておかなくちゃ。 |
再び下りたバス停に戻り、さらに西に進むと歩道には宝くじの屋台が延々と並ぶ。ラチャダムヌン・クラーン通りをはさんだ向かいに政府の「宝くじ局」があるためらしい。それにしてもこんなにたくさんの屋台が集中していて、商売になるのだろうか。 |
宝くじ屋台のとぎれたところから、ポツポツとバンが停車している。どれがサムチュック行きなのか判然としない。最初のバンが止まっていたそばの切符売場で尋ねたところ、そこがサムチュック行きのバンの乗場であった。 ちょうど9時であったが、出発は9時20分とのこと。タイ語がわからないとすぐに見破られたようで、時計を見せて、時計の針が20分を指す様子で9時20分というのを伝えられた。サムチュックは120バーツ(約400円)。120kmで400円とは安い。 |
切符。右上の23は車の番号のようだ。 出発までまだ20分ほどあるので、トイレを探しに行った。なかなか見つからなかったが、なんとか見つかりホッとした。 |
左 乗車したバン。これがサムチュック行きであることがわかるような表示をしているのだろう。 下左 定員の半分以下の5人の乗車だったが、定刻に出発した。 下右 途中、30分ほど走ったバンコクの北西の郊外には高架駅の建設現場のようなところがあった。BTSなのか、地下鉄が高架で走るのかよくわからないが、かなり郊外にも鉄道ができるようで、便利なことである。 |
サムチュック散策 |
1時間40分くらいでスパンブリーに到着。路上のバス停のようなところで1人下車して、5人くらい乗車した。 車はさらに北上して2時間10分ほどでサムチュックに到着。11時30分。到着の寸前、市街地に入るところに世界遺産のマークの入った碑があった。よくみると世界遺産ではなく、ASIA PACIFIC HERITAGE AWARDS 2009 と書いてあった。アジア太平洋文化遺産ということだが、このような制度があったことをはじめて知った。 |
そしてすぐに到着。着いたところにバンが待機して、折り返し帰るようになっているので、ここへ戻ればよい。最終は16時までは30分ごとに発車、1時間空けて17時に最終便がある。3時間あればじゅんぶん観光できそうだし、15時の便で帰ることにしようか。 この写真を撮影している自分の背後には小さな運河があるのだが、その運河に架かる橋を渡ると、もう市場のはずれの屋台街なので、とてもわかりやすい。 |
市場のはずれの屋台街を突っ切って、5分ほど歩くと、もうタライートロイビー(百年市場)。木造の古い家屋が並び、1階部分がお店になっている。 いい雰囲気である。ちょうちんなどからかなり中華風の感じが強い市場だなと思う。土曜日の正午前とあって、かなりの人出である。 |
サムチュックの名物は、巨大な"つみれ"。"つみれ"は「ルークチン」、巨大な"つみれ"は「ルークチン・ヤク」という。写真の手前の「ルークチン・ヤク」にはもうびっくり。 ルークチンは麺の具として「一般的なのだが、たいていは、団子のような大きさだ。写真の屋台でも奥のほうに、団子5個を串に刺して焼いている。せっかくだからと、団子じゃなく、その手前のピンポンだまくらいの大きさのルークチンを注文した。 |
上左 大きなルークチンをほうばろうと思っていたら、半分くらいづつに切ってくれた。 上右 切ったルークチンは唐辛子のタレを入れてビニール袋に入れて渡された。 左 市場のはずれの駐車場で座る場所を確保して、ルークチンをいただいた。 |
看板のある市場の入口。ここが正門なのかな。撮影している自分の背後は広場になっていて、駐車場もある。貸切バスや自家用車でやってきた場合はここに車を止めるようになっているようだ。
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市場内をさらに探検。かなり大きな市場である。 市場に中には4本のソイ(路地)があり、両側に店が並ぶ。以前行った、バンプリーやバーンマイの百年市場は1本の通路沿いにお店が並んでいたのだが、ここは市場が面となっている。 しかし、水上マーケットとは別の百年市場という名がついているものの、川沿いに市場があるという点は、バンプリーやバーンマイと同じだ。 |
上左 市場探検をしていたら亀がうろうろしていた。近くの店主が亀を洗面器に入れて網をかぶせた。亀は網を出て、洗面器からも抜け出ていった。 上右 ところが再びさきほどの店主が見つけ、今度は甲羅を下にして地面においてしまった。しばらく亀は動けなかったのだが、ほかの店の店員が亀の向きをもどしてやっていた。 左 店と店の間から川が見えた。川に出るボート乗場のようなところもあった。 |
緑の麺をケースに入れていた店があった。黄色いのはよく見かけるバーミー(小麦の麺)だ。緑の麺、それにこれまた珍しい黒の麺も太さや縮れぐあいからバーミーだとわかる。緑の麺が売り物なのだろうか、ケースの文字にも緑が使われている。 何で色をつけているのだろうか。日本には茶そばがあり、抹茶で色をつけているが、タイではどうなのだろう。タイで緑の麺は初めて見たのだが、他でも見られるものなのだろうか。 |
緑の麺と注文するのは難しそうなので、入店のときにケースの中の緑の麺を指差しして、調理している店員に注文。 なかなか人気のあるお店のようで、かろうじて空いたテーブルを1つ見つけて座った。 |
左 緑の麺。具は、つみれやワンタン、せんべいのようなものが入っている。清涼感があって普通の黄色いバーミーよりも美味しく感じた。 上 調味料は少しづつ全部入れた。 |
引き続きサムチュック
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さらに市場内を散策。結局、4本のソイを2回づつは歩いた。学校帰りの中学生もたくさんやてきていた。 下左 ショーケースの上で休む猫。 下右 市場の中には金行(貴金属店)もあった。今までに訪問した水上マーケット、百年市場の中で金行を見たのははじめてだ。 |
上左 昔の写真が所狭しと並んでいる写真館。店の名は「天然影室」。 上右 手書きでサムチュックの絵を描いているTシャツ屋。きれいな絵なのだが、洗ったら色が落ちてしまうのかな。 左 レンコンのような菓子。レンコンではなく、果物らしい。以前、ドンワイでも見たのだが、レンコンだと思い、かたいだろうと判断し、買わなかった。そのあとで、果物だとわかったので、今回買ってみた。砂糖菓子のように甘かった。 |
上左 クレイポットに魚の練り物を入れているのかな。味を確かめてみたかったが、まだ食べてみたいものもあったのでお預け。 上右 いろいろな色の蒸しパンのようだ。 左 色つきゆで卵。以前にピンクのは見たことがあるが、紫や緑のははじめて見た。 |
民家を見学できるようにした小さな博物館があった。華人の民家であった建物が公開されていた。裸足になって入ると、この家の主であった人の写真や市場の模型が並べられている。 下左 2階に上がれるようになっていたので上がった。階段の脇にいる係員にカバンを預けなければならない。2階から階下のソイをのぞくことができる。 下右 なぜか出光の看板があった。
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上左 サムチュックは水上マーケットではなく百年市場と呼ばれ、また、ボートで品物を売る商いはおこなわれていないようだ。しかし、川沿いにあるのは、ほかの百年市場と同じだ。この川はタージン川で、下るとドンワイ水上マーケット、さらに河口近くにはマハチャイがある。 上右 消防船。川を通るほうが現場に早く到達できることもあり、設置されているのだろう。 左 ハスの葉に包んだちまきを売る店が、橋のたもとにあった。 |
左 ハスの葉ちまき。川を眺めながら食べるのもなかなかいい気分だ。 上 店頭においてあったハスの葉ちまきの具材。 |
ちまきをいただいた川沿いの食堂。 ちまきはなかなかボリュームがある。値段は持ち帰りと同じ30バーツ(約95円)だが、店内でいただくと、キュウリの漬物がついてくる。店の外側は駐車場に面している。 |
かなり腹いっぱいになっていたのだが、最後にデザートをいただいてしめとする。 下左 デザートの名前がわからないので、指差し。 下右 緑のブツブツのようなものにした。粘り気のある小さなダンゴのような食感だ。予想外であったのは、温かいデザートであったこと。指差ししたときにはてっきり冷たいものと思っていたので、意外であった。でも温かいけれども美味しかったし、そのほうがお腹のためにはよかったかも。 |
16年ぶりのカオサン |
上左 15時すぎにバンの到着したところの乗場へ。15時30分の車に乗るつもりなのだが、スコールの気配がしてきたからだ。 上右 すぐにバンに乗車。やがて土砂降りになってきた。最初は扉を開け放しだったが、ドライバーが扉を閉め、エアコンを入れてくれた。 左 1時間ほど走ってスタンドに入る。LPガスなので時間がかかる。客は車を下り、手洗いに行ったり、売店で買い物。
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渋滞もあって、カオサンの南側に到着したのは18時すぎ。帰りは2時間40分かかった。 バンを下車したすぐ北側にカオサン通りがあるので、歩いてみた。カオサンは1997年以来、16年ぶりの訪問だ。 以前訪問したときはよく思い出せないのだが、以前より賑やかで、観光地のようになっている。店はこぎれいになり、道も歩きやすくなっている。だが、バックパッカー風の旅行客はほとんどいない。そして日本人を見かけない。いまやカオサンへゲストハウスを求めて集まるバックパッカーは減り、なかでも日本人は特に減ったということだろう。そのかわりタイ人客は増えている。 |
こちらはカオサン通りの1本北側の通り。カオサン通りに比べて昔の雰囲気をとどめているように思う。 バックパッカーの減少で安いホテルも減っているようだ。ネットで安いホテルも予約できるようになり、やや不便な立地であるカオサンのゲストハウスは客足が遠のいたのだろう。日本人を見かけないのは、タイに限らず若者が海外に行かなくなったことに加え、行く場合にホテルを予約しているからだろう。予約が基本となると、カオサンは交通は不便だから敬遠されやすい。一方、タイ人にとっては安い値段のレストランや土産物が人気を集めているのだろう。 |
30分ほどカオサン周辺を歩いたあと、ホテルに戻る。朝、ホテル近くから511系統のバスに乗ったので、帰りも511に乗車。アソークと言って、切符を求めると、ハイウェイを通るからと、次のバス停で下ろされた。 次にやってきた511でも、ハイウェイを通るので、アソークは行かない。夕方時間帯は511系統は高速道路を経由することになっているのかもしれない。結局、BTSの駅の近くまでバスに乗り、BTSに乗りかえることにした。 i-phoneでBTSの駅に近づくのを見ていたら、まだ駅からかなり離れたところで、車掌はBTSと言った。間違いかもしれないと思いながらバスを下りた。下りてわかったのだが、下りてすぐのところからバスが高速道路に入るのだった。 |
左 1km近く歩いて、BTSのラチャタウイ駅に到着。ヤレヤレ。 上 ラチャタウイ駅ははじめて使う駅だ。次がサヤームで、10分ほどでアソーク。いったんホテルに戻り荷物を置いた。 |
上左 部屋に荷物を置いてすぐに、ホテルの前の食堂へ。20時ごろだったが、もう客がほかにいなかった。 上右 飲物はシンハビールを注文。1日の終わりはやはりビールがうまい。 左 パッタイ。この店のパッタイは2度目だが、なかなか旨い。 |
ほとんどタイ料理ばかりのメニューなのだが、ギョーザがのっていたので、ギョーザも注文してみた。 出てきたのは揚げギョウサでかなり固めだ。タレはナンプラーのようで、ラー油は入ってない。 ホテルに戻り、2日目終了。 |