0 日 目  出発直前にクーデター

 

伊丹でクーデターを知る

 

 

 戒厳令が出たのは、旅行出発の2日前だった。前回のタイ旅行のさい、タイの政情は混乱し、前首相が失職し、あとを継いだ政府と反政府派の間で対立が続いていた。それでも支障なくバンコク旅行を行った。そして、今回はクラビに向うのだが、戒厳令が出たものの、何とかなるだろうと判断、旅行に出かけることにした。

 そして、その日は伊丹発の羽田行のJAL最終便で羽田に向った。いつものように伊丹のサクララウンジでビールを飲み、ネットを楽しんでいた。それは20時ごろだった。ネットでタイのクーデターを知った。日本時間で19時すぎにクーデターの発表があったようだが、自分が知ったのは、これから羽田行のゲートに向おうとする直前であった。
 今回は、伊丹・羽田間を国内線ファーストクラス利用とした。国内線ファーストクラスのクーポンを年間で2枚もらっているのだが、そのクーポンを消費するためだ。
 
 羽田への機内では、旅行中止も含めて、どう対応するか考えてみた。結論は、予定通り、旅に出発するということだった。今回はタイでの行先が、ここ4回のタイ旅行で続いていたバンコクではなく、南部のクラビであること、また、今回はバンコクに着いて早々にカルロスさんとオフ会、バンコクから帰る日の夜にkimcafeさんとnaozoさんとのオフ会を計画していたからだ。
 
 国内線ファーストクラスは機内食が出るが、朝や昼の便に比べ、夜便の機内食は内容も量も満足感がある。だから、ファーストクラスクーポンはなるべく夜の便で使っている。

 今回は、広島風の食事ということで、広島風お好み焼き、瀬戸内ままかり、広島風ソーセージなどご当地ものが多く盛られていた。いままで、国内線ファーストクラスでは、沖縄風や北海道風の食事をいただいてきたが、今回も食事はナイスだった。飲物はボトルのシャンパンをいただいた。
 食後には生もみじ饅頭をいただいた。機内食は大満足なのだが、伊丹・羽田間では、水平飛行をするのが20分強しかないので、とてもあわただしい食事になるのが残念だ。国内線ファーストクラスは羽田から札幌、福岡、那覇行きでも運行されているので、機内食を楽しもうとすれば、これらの路線を利用するのが正解だ。しかし、自分の場合は、最近は国内線は、国際線に接続する、伊丹(または関西)・羽田(または成田)間しか利用しないので、どうしても伊丹・羽田間の利用となる。(関西、成田発着便はファーストクラスがついていないので)。
 羽田到着後は、いったん外に出て、ターミナル間連絡バスで国際線ターミナルに向った。以前は、JALは国内線ターミナルの制限エリア内から国際線ターミナルへの連絡バスを運行していたのだが、現在は廃止されている。復活をのぞみたい。
新間隔エコノミーでバンコクへ
  羽田国際線ターミナルの保安検査場入口は中央部の1ヶ所だけであったが、国際線便数の増加を受けて、ターミナルの北側に新しい保安検査場ができていた。
 
 伊丹で国際線の搭乗券を発行され、荷物は伊丹からバンコクまでスルーなので、羽田ではカウンターに立ち寄る必要はない。今回は新しくできた北側の保安検査場から中に入った。
 
 上左  北側の保安検査場から制限区域内に入ると、サクララウンジは10mほど南に戻ることになる。ラウンジに行って、すぐにシャワーの受付へ。ラッキーなことに、待たずにシャワーを利用することができた。

 上右  ダイニングで食事を楽しみながら、ネットでクーデターの情報を集めた。詳しい情報はあまりなかったが、タイ旅行をやめるほどではないと改めて判断。ファーストクラスの機内食をいただいていたので、ラウンジの食事はそこそこにして、上の階でくつろいだ。

 左  0時40分発のJL33に搭乗。
 今回の飛行機は、改修されたB767で座席が一新されていて、SS6と呼ばれている。大きく変わったビジネスクラスは前回のタイ旅行で経験しているが、今回はエコノミークラスを利用。

 「新間隔エコノミー」と名付けて宣伝されているのだが、シートピッチが従来の座席と比べて10cm広くなっている。この10cmで座り心地が全然違う。隣席の人が外に出るのに、自分の前を通ることも問題なさそうだ。

 
 水平飛行に入って、飲物と軽食のサービス。ビールとつまみだけいただき、パンは下げてもらった。
 航空券を購入した時に座席の指定もしたのだが、そのときは空席があまりなかったのだが、かなりの空席が目につく。3分の1ほどの客が旅行をとりやめたのではないだろうか。クーデターでというより、戒厳令が出た時点でとりやめた人が多いのではないだろうか。
 バンコク到着1時間30分ほど前に機内食。何と、メインはクリームシチューであった。最初はお粥かと思ったのだが、口をつけてみてシチューだとわかった。これをパンと一緒にいただくようだ。シチューがメインである機内食は初めてであったが、悪くななかった。

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