2日目後半  森 林 鉄 路

 

  嘉義着12時14分。森林鉄路の嘉義発は13時30分。1時間強のあいだに、駅前の旅行社で森林鉄路の切符とこの日泊まるホテルのバウチャーを受け取り、そのあと昼食と、かなり忙しい。

  駅を出てすぐに、切符などの受け取りに指定された安洲旅行社に向かった。予約を依頼したのは、台北の勝美旅行社だが、そこから安洲旅行社に手配が依頼されているようだ。

 

  安洲旅行社はどこかと、駅の左手のほうを一軒ずつ見て歩いて、行き過ぎたかなと思った頃、旅行社があった。のぞいてみると、「とんびさん!」と日本語でいきなり声がかかった。この日、切符を受け取るのは自分だけだったのだろう。

  切符などを受け取った後、並びの食堂で昼食。海鮮湯麺、70元(約252円)。

  

  嘉義駅の1番ホームの端のほうに、森林鉄路のホームがあった。13時過ぎにホームに1日1本の森林鉄路の列車が入ってきた。後ろに機関車がついて押すタイプの列車のようだ。

  先頭の客車。こちらの乗務員が列車を運転するようだ。

  ホームの下には、森林鉄路の案内板と木を使った駅名標があった。

 

  幅の狭い客車だ。中は片側2列、片側1列になっている。

  エアコン完備であるのは暑い下界ではいいが、高いところでも自然の風を取り込むことができないのは残念だ。

 

  嘉義・阿里山間は全票(大人用)で399元のはずだが、渡された切符は、半票(子供用)2枚。

  そして、1枚の半票について1つの座席が指定してある。だから、自分は席を2つ使うことができた。

  多くの人は全票1枚だが、自分と同じような人もいた。どういう違いで、全票だったり半票だったりするのだろうか。

  5両編成で、1両が25人程度の座席数なので、満席で125人程度の輸送力だ。実際には、自分のように半票2枚で乗っている人や空席があって、100人程度の乗車だろうか。

  嘉義を出てからしばらくは、民家すれすれのところを通っていく。次の北門が、この鉄道の管理施設などが集まっている駅のようだ。

  やがて、列車は山間部に入っていく。山間部に入ってすぐのあたりに、独立山のスパイラル線がある。スパイラル線は、ループ線が重なっているもので、同じ付近を3回回って、高度をあげていく。同じ風景が左に見えたり、右に見えたりしているうちに、次第に高くなっていった。

  切符の裏側。スパイラル線のところの線形が忠実に描かれている。

  森林が、熱帯林、暖帯林、温帯林と変わっていく様子や、山頂近くのスイッチバックも描かれている。

 

 

  交力坪で上下列車が行き違うため、しばらく停車。ほとんどの人が列車を降りる。出入り口には、木製のステップが置かれた。やがて、対向列車がやってきて、そのまま通過。こちらの列車も、ブザーが鳴り、すぐに発車した。

 すでに、1000mくらいの高度。少し涼しい。

 列車の中のBGMでは、日本の曲も使われていた。

 

  やがて奮起湖に到着。ここで10分停車。ここは駅弁を売っているので、ここで買うつもりをしていた。

  お金を握って降りようとしたら、先におばさんが乗り込んできて、駅弁や餅、菓子などを売り始めた。乗り込んできたおばさんから駅弁を買ってから、列車を降りてみた。


 

 

 

  ホームで駅弁を売るおばさん。やがて発車時間。駅弁が少し売れ残ったようだ。

  

 

 

 

 

  発車後、さっそく、駅弁を食べてみる。かなりのボリュームがある。

  どんどん高度があがっていくことが、車窓を見ていてわかる。いよいよ2000mも突破。嘉義からの直線距離は、40kmほどなのでかなりの急勾配なのだ。やがて、第1分道と書かれたところで止まって、すぐに逆方向に走り出した。スイッチバックだ。進行方向が逆になる関係で、スイッチバック区間は、機関車が先頭になる。最終区間の神木・阿里山間も同じく機関車が先頭。

  16時58分阿里山着。時刻表には、さらに沼平まで列車が運転されて17時03分着と書いてあったので、沼平まで行くつもりだった。そのほうが泊まるホテルに近いから。しかし、全部の客が降り、自分も降りざるを得ないような雰囲気になった。自分が降りると、列車は駅構内の側線に入った。

  この阿里山駅は仮の駅だ。本来の駅は、仮駅に列車が入る直前にあったのだが、1999年9月の地震で破壊され、今は修復中である。

  列車を降りると、出口の手前で切符を買っている人がいる。そして、それを見せて出ている。何だろうかと思ったが、入域料ななのだった。自分の場合は、列車、ホテルと一緒に手配済みだたったので、チッケットを見せるだけだった。

  阿里山駅からこの日のホテル、阿里山閣大飯店までは1.5kmほどある。歩くつもりでいたが、マイクロバスが駅のそばで待っていた。バスで5分ほどでホテル着。チェックインをすませ、部屋へ。

 

 

 

 

 

 

 

  部屋で少し休み、歩いて阿里山の中心部へ。20分ほどかかった。先ほどの駅弁のため、あまり食べようという気持ちにはならない。それで、コンビニで焼きそばを買って帰り部屋で食べた。ホテルに戻る途中で真っ暗になり、少々あせった。

 

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