2 日 目 玉 井 ・ 新 化 ・ 永 大 夜 市
玉 井 へ |
2日目。この日だけが丸1日、自由に使える日だ。しかし、旅行前にこの日をどう使うかまったく考えずに台南へやってきた。5時すぎには起きて、市内でグルメをどれだけ食べることができるか的なことをしようかとか案を練っていた。しかし、なかなか決まらずに、7時30分ごろ、まず朝食にでかけることにした。 向った先は、「阿憨鹹粥」。粥の有名店だが、前回やってきたときには臨時休業の憂き目にあっている。それでリベンジにやってきた。 |
台南一の粥の有名店に「阿堂鹹粥」があり、こちらは二度食べに入っているし、この翌日に三度目の利用を果たしている。「阿堂鹹粥」に比べて、客は少ないが、値段は安い。また歩道上に椅子を出しておらず、店内の席数は多い。 |
虱目魚肚粥120元と油條10元を注文。虱目魚肚粥が、サバヒー粥。サバヒーが丸々一尾分がはいっていて、美味しい。油條は手でちぎって、粥の上に置いた状態。 |
粥の中には、牡蠣が混じている。サバヒーは小骨が完全に抜かれていて食べやすい。サバヒーの背脂のついているあたりがとろける感じで、特に美味しい。あっさりしているが、コクがあるというか、味が口に残る粥で、日本では雑炊と呼ばれる料理だ。 |
ホテルに戻り、部屋に向う前に、朝食券60元×2とコーヒー券×2を使うことした。ホテル内のコンビニで120元分のお菓子や飲物を購入し、コーヒーショップでコーヒー2杯に券を引き換え。 部屋に戻り、コーヒーを飲みながら、この日どこに行こうかと検討。結局、台南の東郊外の玉井と新化へ向かうことにした。 |
ホテルの玄関前のバス停から「緑幹線」のバスに乗車。緑の塗色なのでわかりやすい。行先が玉井なので、終点まで乗っていればよいからラクチン。 15分または30分間隔でバスがあり、9時のバスに乗車。1時間30分弱で終点のマンゴーの里、玉井に到着。 |
玉井のバスターミナルは、待合室の前の道路上にバスが一台停車するだけの小さなターミナル。 その前に何と蒋介石の銅像があった。蒋介石の銅像が現役でまだ残っているとは思わなかった。孫文像じゃないかとよく見たが、やはり蒋介石像だ。 |
バスターミナルから街歩き開始。マンゴーの時期には営業しているであろうマンゴーかき氷の店が、季節外れで何軒も閉店している。玉井ではマンゴーかき氷を食べたのだが、果たして季節外れのこの時期に食べることができるのか。 |
街はずれに出たところに玉井慈恵堂があった。ちょっと入場してみる。坂を上がって、上に入口がある。 |
慈恵堂にまつられている神様たち。大きな神様の中に小さな神様がいるようで、よくわからなかった。 |
マンゴー畑。白い袋を1個1個にかぶせて大切に育てられている。時期はずれなので、まったく実はないのかなと思っていたのだが、冬の時期にも実はなるのかなぁ。 |
農会(日本の農協にあたるものだろう)があり、その敷地内に、繁忙期にはここでマンゴーが売られる市場ができる施設があった。ネットには、ここでかごに盛られたマンゴーが激安で販売されている画像がたくさんある。 「玉井」という文字が見えるのが、マンゴーを入れるプラスチックのかご。夏場はこのかごに入れたマンゴーが行きかうようなのだが、この日はひと気がまったくしなかった。 下左 農会のレストランがあった。ここでマンゴーが食べられるかなと思いながら入る。 下右 マンゴーを使ったキャラクターが出迎え。 |
レストランの中は、マンゴーのオレンジ色を多く使ったド派手な配色がなされている。 カウンターでマンゴーを頼むと何種類かのマンゴーアイスがあったので、その一つを注文。写真の真ん中の人たちは、地元の高校生らしかったが、マンゴーアイスをつっついて食べていた。 |
マンゴーアイス。冷凍マンゴーを使っていて、ちよっっと固い。マンゴーが柔らかくなるまで待ってからいただいた。 今度はマンゴーの収穫期の夏にやってきたいものだ。そして旬のマンゴーを味わいたい。そして、バスターミナルに向った。 |
新 化 街 歩 き |
玉井散策を楽しみ、マンゴーアイスをいただき満足して、バスターミナル前の路上から台南行の緑幹線のバスに乗車。 |
新化へは30分強で到着。新化のバスターミナルはこの建物の反対側にバスの停車場がある本格的なターミナル。道路側に出てみた。iphoneのおかげで方角がつかめるが、ないとどちらに歩けばよいのかわからなかっただろう。 |
最初に昼食のために「老街炒飯」に向った。虱目魚炒飯が名物で、虱目魚炒飯をいただきに訪れた。 |
て |
かわいらしいメニューを見ていると楽しい。虱目魚炒飯は70元。鳳梨(パイナップル)を入れると10元追加で80元。 入店時間は13時すぎだったが、午休時間13:30〜17:00とあり、危ないところだった。入店できてラッキー。 下左 注文をすませると、このタンクを指さされた。柴魚高湯とある。柴魚とは、かつお節のこと。かつお節でつくったスープのようだ。見た目は、白湯となにも変わらないが、飲んでみると魚の味がする。 下右 店内の様子。奥が調理場。 |
できました。虱目魚炒飯、パイナップル入り。茶碗に入っているのがサービスの柴魚高湯。 写真をよく見ると、白い肉らしきものが入っているが、それが虱目魚(サバヒー)。さらにパイナップルの小さな角切りも確認できる。 虱目魚炒飯はなかなか見かけない珍しいメニューだが、味のほうはほかの具の炒飯に比べて、特に違うというほどの違いはなかった。虱目魚はあっさりしている魚であるから、炒飯の味に対してサバヒーの味が目立たなくなってしまっているのだろう。とはいえ、虱目魚炒飯だからというのではなく、普通の炒飯として美味しくいただけた。 |
虱目魚炒飯を食べた後は新化の街歩き。 まずは、新化老街。日本統治時代の西洋建築が残っている。今でも新化の中心商店街になっているようで、現役の建物として利用されている。 ただ規模は小さくて10分も歩かないうちに老街の端までやってきた。あっけない感じ。 |
続いて、日本統治時代に作られた日本建築を見て回ることにする。老街の先にあったのが、新化郡武徳殿。警察官などの武道が行われたようだ。 下左 武徳殿には入場でき展示をしてるというネット情報があったのだが、残念ながら行ったときには修理のため入ることができなかった。 下右 窓から内部を撮影。雰囲気は伝わってきた。 |
武徳殿のすぐ並びにあったのが新化郡宿舎。当時の職員住宅で、日本家屋になっている。静態保存されているのではなく、飲食店や土産物店として利用されている。 下左 防空壕。新化郡宿舎の写真を撮っている自分の背中の側に道路を隔ててあった。非常に規模が小さかったので、ごく一部分だけが保存されているのではないだろうか。 下右 新化郡宿舎の一棟。今も民家として利用されている日本家屋だ。 |
上左 奉安殿。旧新化尋常小学校にあったもの。奉安殿には御真影と教育勅語がおさめられていた。戦後は解体されたものが多いが、ここのは保存されている。 上右 公民館。修復して以前のままの形で保存するための工事が行われていた。 右 街役場。中に入ったのだが、カフェレストランになっていた。知らずに入って、ちょっと休んでいこうかと思ったのだが、結局すぐに出てきた。 |
新化名物として、「からあげ」が有名だとネット情報にあったのでその屋台へと向かった。屋台があるのは街役場のすぐ近くだ。ネット情報ではすごい行列ができているらしいのだが、まったく並ばずに買えた。 下左 袋を見ると「金城」という店名だが、帰国後に調べてみたら、人気があったのは別の店で、その店は移転して別の場所で営業しているらしい。がっくし。 下右 街役場の横の公園で腰かけていただいた。アツアツで美味しい。いろいろな種類のからあげを売ってたので、3種類あわせて80元分買っていただいた。 |
続いて、焼餅の屋台へ。この屋台も、からあげの次に名物のようなので試しにやってきたのだ。 ここで失敗。写真の右下に棒がたくさん写っている。これには数字が書いてあって、それが順番の棒だったのだ。行列ができていたので、10分ほど並んで、まもなく自分の番かなと思ったときに。ようやく順番の棒に気づいた。さらに10分ほど待った。 |
焼餅といっても、実態は揚餅の感じだ。原味(卵なし)が25元、加蛋(卵つき)が35元で、売っているのはこれだけ。 下左 加蛋を買った。たれは小袋に入っている。街役場の横の公園に戻っていただいた。 下右 餅の断面。具は主にネギと豚ミンチだ。 |
永大夜市と台南に戻っての牛肉湯 |
バスターミナルから台南行きのバスに乗車。学校帰りの高校生が多数乗車して満員。座れないばかりか、身動きがとれない状態だった。 下左 30分ほど乗車して、少し大きな街に入ったかと思うと車窓に「↑永康車站」という標識が目に入った。それで、次の停留所で客をかきわけて下車。 旅行前、台南の4大夜市を全部回れば、次にどの夜市に行こうかと考えていた。その中に永大夜市があった。台鉄永康車站からバスに乗り、数km離れたところにあることを確認していた。 iphoneの地図も使い、歩いて永大夜市をめざした。 |
上右 30分ほど歩いて永大夜市に到着した。開催は一・四・六・日と書いてある。つまり、月木土日で、開催曜日の多い流動夜市だ。 左 台南の4大夜市は広場で開催されるが、ここも同じく広場で行われている。そして旗がたてられているのも同じ。4大夜市を知っていると小さく感じる。4大夜市の半分以下の大きさだ。 夜市を見たあとは台南市街にある飲食店で夕食を食べたいと思っていたので、ここの夜市では腹持ちのよいものは食べるのを避けて、お菓子系の軽い食べ物だけをいただくことにした。 |
左左 地瓜球。地瓜はさつまいものこと。地瓜球はさつまいもボール。さつまいもでできただんごの揚げものだ。 左右 アツアツの地瓜球をいただく。皮の外側はカラッと揚げられているが、内側のモチモチとしている。ど真ん中は空洞になっている。 |
左左 炸鮮奶。揚げ牛乳ということだが、実際には、牛乳プリンのようなものを切って揚げている。 左右 3個で20元。1個食べ終わった状態。あまり甘さはない。 下左 飲物屋台。いろいろな色の飲物が並べられていて指さしして注文。 下右 選んだのは金桔檸檬汁。キンカンとレモンのジュース。揚げ物を食べたあとだがさわやかな味ですっきりした。 |
永大夜市から台南に戻るためバスで台鉄永康車站に向った。夜市の前を通る路線バスは、永康車站を通る系統だけだった。 しかし、失敗してしまった。駅のすぐ前にバス停がなかったのだ。iphoneで駅に近づいていくのを確認していたが、あるところから駅から遠ざかっていったのだ。きっと、線路の反対側に駅前バス停があるのだろうとか思っていたのだ。しかし、どんどん駅から離れ、2kmほど行き過ぎたバス停で下車した。 そして、暗い道を30分ほどかけて戻った。原因は、駅前のバス停は駅のすぐ前にあるのではなく、200mほど離れたところにあったからだ。 |
上左 永康車站のホームは幅は狭かった。区間車で台南へ向かった。10分弱で台南着。 上右 いったんホテルに戻って1時間ほど休憩。食事をどの店でとるか考えた。小籠包も考えたが、牛肉湯にした。駅前のホテルなので、こういうときは便利である。21時すぎ、14系統の最終バスに乗車。ミニバスだったが何とか座れた。下車するところはiphoneを眺めて、決めたのだが、かなり行き過ぎてしまった。 左 牛肉湯の店の前のコンビニでビールを買って外に出ると、ミッキーマウスマーチとともぬいぐるみや妖精のパレードが通り過ぎた。何だったのだろう。 |
府城牛肉湯。16時から早朝5時までの営業。夜中心の営業時間だ。歩道上にもテーブルが置かれていたが、店の中に入った。 |
メニューの大部分が牛料理。炒青菜と白飯以外は全部「牛」の文字が入っていて、壮観なメニューだ。牛肉湯110元と牛肉燴飯120元を注文した。 |
牛肉湯は、肉が生のまま丼にうつされ、その上に熱いスープが注がれたものだ。肉はミディアム状態になっている。スープは肉からとったにしては、とてもあっさりしている。だが、美味しいスープだ。肉は柔らかい。 上 肉はしょうがをつけて食べるようになっていた。しょうがには醤油や豆板醤をかけるようになっていたが、スープの味で十分いけたので、醤油は少しだけにしておいた。 |
牛肉燴飯は、牛肉と青菜を炒めたものをかけたご飯だ。牛肉湯と同じく、肉は柔らかい。 |
コンビニで買ったビールも飲んだ。台湾ビールだが、裏表ともにはじめて見るデザインの缶であった。 |
食後は、もうバスが運転されていない時間帯なので、1時間近く歩いてホテルに戻った。途中、民生緑園のところでは、大きなクリスマスツリーが明るく輝いていた。そうだ、この日はクリスマスイブだったのだ。 |