1 日 目  台 南 へ

 

1年半ぶりに台南へ
 この年だけで、4回目となる台湾旅行。行先は台北、台中、台北ときて、台南だ。当初は旅行する予定はなかったのだが、1ヶ月をきってから3連休を利用して旅行できることになり、急きょ行くことにした。いくつか候補はあったのだが、結局、ピーチで割安感がある航空券が残っていたことから高雄行きを選び、到着後は美味しい食べ物が楽しめる台南をめざすことにした。台南は1年半ぶりだ。

 ピーチのチェックインは2時間前からということになっている。しかし関西空港第2ターミナルはピーチ専用ターミナルなので、常時チェックイン可能かと思い、2時間半ほど前に着いた。ところが、チェックイン機は休止中。きっちり2時間前まではチェックインしないようだ。しばらく、そばの書店で時間つぶしをしていたら、出発2時間10分ほど前にチェックイン可能になった。それで、急いでチェックイン。いつもと同じく、レシートのような搭乗券が発券された。
 チェックインのあと、いったん第1ターミナル(ふつう関西空港といえば、第1ターミナルをさす)に連絡バスで逆もどり。向った先はKALラウンジ。第2ターミナルにはラウンジがなく、出発前のひとときをゆっくりすごすためだ。KALラウンジは、プライオリティパスで入場したが、ダイナースカードでも可能だ。また、搭乗券でなくEチケット控えを見せてもOKなのだが、ピーチのチェックインが国際線の場合、出発50分前までにチェックインし、30分前までに保安検査場を通らなければならないのだが、できれば40分くらい前に保安検査場を通りたかったため、チェックインのあとでラウンジへ向かったのだ。
 関西空港でプライオリティパスまたはダイナースカードで入場できるラウンジはここだけなので混雑している。制限区域外にあるので、第1ターミナルを利用するときには、ここは利用せずに制限区域に入ってから、そのときに利用可能なラウンジを利用する。だから、自分にとってはKALラウンジは、ピーチを利用するときに限り利用している。このときに限っては、制限区域外にあることが幸いしている。

 朝食はほとんど食べずに自宅をでてきているので、ここで朝食。朝ビールがうまい。ビールの銘柄はスーパードライ。
 出発1時間前にラウンジを出て、第2ターミナルへ向かった。保安検査場、出国審査場ともに混雑しておらず、すぐにゲートへ。

  ゲート前は、海外旅行に行くという期待感をあまり感じさせないのが、ピーチを利用していつも思うことだ。華やかさがなく、シーンとしている感じだ。だから、ゲート前での滞在時間はなるべく短くしようとしている。

 やがて搭乗。ピーチの関西空港での搭乗は、窓側の客とその連れの客がまず案内されて、それ以外の客がそのあとになる。通路側の席をとっていたので、あとの搭乗となった。

 今回は真ん中あたりの席。これでも予約時に確保できた一番前の席だ。プレジャーシートと呼ばれるシートで予約料金は440円。
 LCCはピーチに限らずシートピッチが短い。足を組むことはできず、高雄で3時間半というのが自分にとってはほぼ限界だ。

 機内食の販売があり、ほとんど買っている人はいないが、いろいろ試してみたくて、搭乗するたびに購入している。今回は、フライドチキンチーズカレーとスーパードライ。

 機内食を選ぶときに気づいたのだが、メニューが機内販売のチケット類(空港から都心部への交通機関などのチケット)と合冊になっていた。
  関西出発時、ドアクローズのあと30分ほど待たされたのだが、高雄小港空港には定刻14時40分より10分遅れた程度で到着。

 入国審査場に向うと、いつもは空いているブースがそれぞれ3、40人並んでいる。大陸からの便が何便か着いたためのようだ。小港空港でこれだけ入国待ちの行列は初めて見た。3、40分かかりそうだ。

  こんなときに威力を発揮するのが「常客証」。「常客証」向けのブースには行列がなく、待ち時間ゼロで入国できた。「常客証」は桃園では役に立つが、高雄や松山では使うことがないかもと思っていたが、そうでもないようだ。
 入国後、到着コンコースに出ると、携帯会社のSIMカード売り場は目に入った。前回の高雄入国は1年半前なのだが、そのときは、到着コンコースではなく、1階上の出発コンコースの一角に中華電信のブースがあった。今回も、上の階に向うつもりだったが、その必要がなくなった。

 2、3人並んでいて、少々かかりそうだなと思ったころ、隣のブースから手招きされ、隣のブースで3日用のを買った。購入後に、使えるように設定してもらっているときに、買ったのは台湾大哥大だったことを知った。値段は同じだ。
 
 
 上左  SIM購入後は、すぐに地下鉄駅へ。そして、高雄国際空港站から高雄車站站へ。20分ほど。高架化工事がすすんでいて、この駅舎を見ることができるのは、あと何回だろうか。

 上右  対号列車(指定席列車)券売機で切符を購入。1分後に自強号があったのだが、発車直前ということで、発券されなかった。それで25分後の莒光号となった。

 左  出発時刻が近づき、長い跨線橋を歩いてホームへ。この長い跨線橋も高架化とともになくなるはずだ。
 
 乗車する列車が到着し、客が下車。すでに、高雄発着の列車はほとんどなくなり、高雄は途中駅のようになっている。高雄站の地上ホームもあと何回利用することがあるのだろうか。

 下左  車内は空いていて、隣席は誰もこないので楽だ。莒光号も自強号より少し遅いだけで、乗り心地には差はない。

 下右  途中、岡山に停車しただけで、39分で台南に到着。台南站のホームに降りると、なんだか懐かしの地に戻ってきたような感覚になった。
 
小北成功夜市へ
 台南車站の駅舎。2年前の年末に台南にきたときには、駅舎が、クリスマスと新年を祝うイルミナーションで装飾されていたのだが、今回は何もない。普段と同じ素顔の駅舎だ。装飾を期待してはいたが、これはこれでよいものだ。
 
 駅前広場に面している巨大な雑居ビル。今回の台南での宿は、この雑居ビルに入居している鐵道大飯店だ。

 ビルの右下の赤い看板の部分に「鐡道HOTEL」と書いてあって、そこが鐡道大飯店の入口になっている。
 
 ホテルに行く前に、ホテルの前と道路をはさんで南側にあるバス停で、このあと向かう予定の小北成功夜市に向かうバスの時刻を調べておく。

 写真の右端の真ん中付近に火車站とあるのが、駅前のバス停だ。小北成功夜市の最寄りは上端の真ん中付近にある西門路四段だが、そのひとつ手前の小北商場で下車しようと思う。小北商場とは、約10年前に訪れた小北観光夜市のことだと思われるので、こちらの夜市もちょっと覗いてみたいからだ。

 以前は、小北という名が共通なので、小北成功夜市と小北観光夜市が同じだと思っていたのだが、ネットの観光情報を調べていて、別の夜市だとわかってきた。

 小北商場を通るのは、7、11、21なのだが、7は遠回りして民生緑園などを通っていくので、11か21を使うことにした。夜市を楽しんだあとは、7で街の中心にでようということも決めた。
 
 バス停で今夜の行動を決めてから、ホテルに入った。ホテルの左側に、コンビニのセブンイレブンがあるが、建物の中で、ホテルのロビーとコンビニが同じフロアにあり、とても便利なのだ。
 建物の中。右手がホテルのロビーで一番奥がフロント。左手がコンビニ。

 フロントで手続き。前回は駅舎が見える部屋をリクエストしたのだが、今回は特に何も言わなかった。

 下左  2階の外が見えない部屋になり、広さは前回の半分以下になったのだが、きれいで設備は新しい。

 下右  前回は朝食なしだったのだが、いつのまにか朝食つきになったようで、朝食券がついていた。

  朝食は粥などを食べに行きたかったので、放棄するつもりだったのでが、この朝食券なら利用できるなと思った。セブンイレブンで60元分使える券が2枚と、コーヒーの無料券が2枚だ。台湾や中国では、1人でも部屋が2人部屋であれば、朝食券は2枚つくことがときどきあるが、このホテルも2枚贈呈パターンだ。

 翌朝は、朝食は粥店に行き、そのあとコーヒーは2杯飲んで、コンビニで120元分のお菓子や飲物を買うことにしよう。
 
 ホテルでしばらく休憩後、小北成功夜市に向う。ホテル前のバス停から21番のバスに乗車。バスの後ろの建物がホテルが入居している雑居ビル。

 下左  15分ほどで小北商場に到着。ここが小北観光夜市だ。10年ほど前にやってきたときよりも、格段にきれいになっている。

 下右  台南の夜市は屋根のない広場で開かれ、開催の曜日が夜市ごとに決まっているが、小北観光夜市だけは屋根の下にあり、毎日開かれていて、ほかの夜市とは違っている。まだ、早い時間帯だったこともあるが、人は少ない。以前来た時もそうだったが。この日は、ここで食事をするつもりはない。久しぶりに様子を見に来ただけだ。
 
 
 
  上左  小北観光夜市から北へ10分ほど歩くと、広場に旗が舞っていた。小北成功夜市だ。毎週、火・金の開催だが、これまで日があわず、訪問できなかった。

 上右  まだ人は多くなく、準備中の屋台も多かった。台南の夜市のうちとくに大規模なものが花園、大東、武聖、小北成功の4つだが、これで4つとも制覇できた。台南には小さめの夜市もたくさんあり、今後は小さな夜市も訪問していきたい。

 左  肉丸蘇という、透明な生地に包まれた肉まんのようなものが揚げられていた。焼くのでなく、揚げているのが意外だ。美味しそうなので、食べていくことにした。
 
 
 上左  肉丸蘇と肉員は同じような食べ物のようだ。屋台の横のテーブルに着いた。

 上右  できあがった肉丸蘇。何種類かあったが、干貝香俣丸。干貝は貝柱、香魔ヘしいたけのことのようだ。何種類かあるメニューの中でこれが一番高い60元だった。

 左  ゲームコーナーにて。麻雀牌を使うゲームだが、そんなルールなのかよくわからなかった。
 
 
 上左  久しぶりに臭豆腐を食べてみることにした。50元でもかなりの量があるようだ。

 上右  いったん夜市をでて、道路を隔ててあるコンビニに行ってビールを買ってきた。そのあとで臭豆腐を注文。

 左  揚げた臭豆腐はまったく臭わない。つけあわせにキャベツの漬物が載せられる。この漬物は美味しいのだが、とても冷たい。これが熱い臭豆腐に載せられているため、臭豆腐がすぐに冷たくなるのが残念な点だ。






鱔魚意麺と蝦仁飯



 
  上左  小北成功夜市を楽しんだ後、西門路四段のバス停から市内中心部に向う。7番のバスがちょうどいい。

 バス停には、各系統のバスがあと何分で到着するかを表示する機械があった。

  上右  7番のバスに乗車。「阿江炒鱔魚」に向うため、西門路三段口で下車。民族路を西へ進む。

  左  海安路を少しこえたあたりに「阿江炒鱔魚」の店があった。時代を半世紀くらいさかのぼった感じの店構えだ。座席は歩道上に多いが、店内にも少しある。店内の座席と調理場は30cmほどの段差をあがったところにあって、離れてみると、なんだか演劇の一場面を見ているような印象がある。
 
  10分ほど並んで、店内に招き入れられた。調理している様子がよくわかる席だった。

  鱔魚は、タウナギのこと。うなぎに似た細長い魚で淡水魚だ。鱔魚は、以前、中国の紹興で食べたことがある。このときも、麺類で、黄鱔牛肉麺(タウナギ牛肉麺)を食べたのだが、骨つきで食べにくかった。そのときの記録は、こちら(リンク先のページの中ほど)。

 下左  調理前のタウナギ。見た目、グロテスクで、ちょっと引いてしまいそうだ。

 下右  意麺。揚げ麺である。調理のときに茹でてもどして利用する。インスタントラーメンの原型と言われる。

 日本のインスタントラーメンの元祖であるチキンラーメンの発案者で、日清食品の創始者である安藤百福さんは、台南出身で日本に帰化した人で、意麺をもとにチキンラーメンを考えたと伝えられている。
 
 
 できあがった鱔魚意麺。乾麺もあり、焼きそば風になっているが、今回は湯(スープ麺)にした。次回は乾(焼きそば風)に挑戦してみたい。湯は80元だが、乾は100元で、ちょっと気になる。

 鱔魚はとても柔らかい。骨はしっかりとられていて、クセもなく食べやすい。意麺は、つるつるした麺じゃなく、ちょっとインスタントラーメン風のゴワゴワ感のある麺だ。美味しかった。
 
  鱔魚意麺を食べた後、海安路までもどり、その後は海安路を南下。歩道にはテーブルが並んでいる。居酒屋風の店が多いのだが、そうした店の多くは歩道上にテーブルを出している。オフ会に適した店のようだ。

 下左  「集成蝦仁飯」にやってきた。ここで、蝦仁飯=えびご飯をいただくのが目的だ。蝦仁飯といえば、海安路をはさんで、斜め向いあたりに「矮仔成蝦仁飯」があり、こちらは今までに2度、食べに入っているので、今回は「集成蝦仁飯」を選んだ。

 下右  歩道上にテーブルが出ている。店内より歩道上のほうに席が多い。自分も歩道上の席についた。
 
 
 
  上左  蝦仁飯。「矮仔成蝦仁飯」と比べて、やや味が濃く、ねばねばしている感じがした。「矮仔成蝦仁飯」はこちら。どちらが美味しいかと言われれば困るが、感じは少し違う。

 上右  味噌湯。本当は、以前、「矮仔成蝦仁飯」で試している蛤仔湯にしたかったが、売り切れのためやむを得ない。薄い味噌汁だが、比較的大きな小魚が入っていた。

 左  食後はバスが通ってそうなところまで戻る。途中、海安路と中正路の交差点に大きなサンタクロースが建てられてて注目を集めていた。
 
 海安路から民生路を東に入ったバス停から火車站に向うバスに乗車。いろいろな道路をバスが走り、それぞれの道路を走るバスはわずかであるので、火車站へ向かうバスを拾うのは火車站からバスに乗るのに比べて、格段に難しい。なんとか、火車站に戻り、ホテルへ。動き回った一日が終了。

 

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